民主党 衆議院議員 小川淳也
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〜会議録(2016年2月25日 予算委員会第八分科会)〜

○小川分科員  民主党の 小川淳也 です。よろしくお願いをいたします。

 大臣におかれましては、連日の長時間の御審議、また日ごろの御公務、大変お疲れさまでございます。

 きょうは分科会ということで、いろいろと各地域の実情を踏まえた課題、場合によっては陳情合戦というようなこともあり得るのかもしれませんが、ちょっと全体を通して、きょうは整備新幹線についてお聞きしたいと思っております。

 いよいよ来月は函館ルートが開業、そして昨年は金沢ルート、大変大きな話題性もございました。そういう中、昨今、長崎ルート、福井ルート等についてもいろいろ言われているようでありますが、まず、長崎ルートについて、フリーゲージの可能性は依然探るのか。それとも、リレー方式ということも言われているようでありますが、どういう形で二二年度の開業に向けて取り組まれるのか。一部には、フリーゲージという技術そのものが、思った以上にレールに、あるいは軌道に負荷がかかって、少し技術的に難しいんじゃないかということも言われているようであります。

 大臣、この点をまず御答弁いただきたいと思います。

○石井国務大臣  九州新幹線長崎ルートのフリーゲージでございますけれども、この技術開発につきましては、耐久走行試験を行っておりましたけれども、平成二十六年十一月にふぐあいが発生し、走行試験を休止しております。

 その後、開発主体である鉄道・運輸機構においてふぐあいの原因推定や対策案を検討してきたところでありますけれども、昨年十二月に開催をされました軌間可変技術評価委員会におきましてその対策案の内容が了承されたところでございます。

 当面の技術開発の工程につきましては、鉄道・運輸機構において、この評価委員会で了承された方針に基づいて対策の有効性を検証するということになりますけれども、検証試験等が順調に進めば、来年度の後半から耐久走行試験を再開するということになるところでございます。

○小川分科員  今の御答弁ですと、諦めていないということだと受けとめますが、現場からは、少し無理があるんじゃないかということも聞こえてきたりします。このあたりは、追ってこちらとしてもフォローしたいと思いますけれども、ある意味、鉄道事業者にしますと、どちらでいくのかということは、ある程度の局面で御判断いただきませんと、なかなか前に進めないという環境があろうかと思います。

 もう一点、福井ルートですが、敦賀を目指して、さらに金沢ルートが延伸されるということでありますが、途中、福井までを先行開業するというような議論もあるようです。これについては、具体的にどういう検討状態であるのか、こんなことはあり得るのかどうか、その点もちょっとお答えいただきたいと思います。

○石井国務大臣  北陸新幹線の金沢―福井間の先行開業につきましては、昨年三月以降、与党において検討が行われましたが、国土交通省としては、昨年の八月に、まずは金沢―敦賀間の平成三十四年度末開業の確実な達成を図るとともに、敦賀までのさらなる前倒し開業の検討も含め、早期開業に最大限努力する、そういう方針を明らかにしたところでございまして、引き続きこの方針に従って取り組んでまいりたいと存じます。

○小川分科員  民主党内でもさまざまな議員連盟の活動等を通して、大臣にも昨年、特にJR九州の株式上場に伴う税制特例について御要請させていただくような時間をいただきました。大変感謝いたしております。

 そういった政治的ないろいろな判断も交えながら最終的な御決断をされるということだと思いますが、ちょっとここは、福井先行開業ということになりますと、福井において折り返し設備を別途設けなければならないということでありますので、今、全体を早期開業とおっしゃいましたが、その問題と、福井先行開業するかどうかという問題は少し性質の異なる問題というふうに私どもも受けとめております。鉄道事業者もそういう感覚を持っていると思います。

 そこらあたりは、さまざまないろいろな、政治的な背景も含めて御検討されるということだと思いますが、ぜひ冷静な御判断を一方でいただかなければならないということをお願い申し上げたいと思っております。

 大臣、ここから少し私自身の地域事情を含めてであります。

 大臣、北関東で主に政治活動をしておられ、そして水戸を拠点に置いておられる。実は、水戸と私ども高松市は友好親善都市でございまして、ゆかりは、光圀公のお兄様が初代高松藩主としてお越しいただいているという歴史がございます。そういう中で、一定の親近感なりもお感じいただいた上でぜひ御答弁いただきたいわけでございます。

 私も四国島民です、これまで新幹線というのは極めて高ねの花でありました。率直に申し上げて、四国に新幹線ということは、昔から言われてきたことではありますが、みんな余り現実味を感じずに、議論として上滑りをしていたというのが四国島民としての率直な感想です。

 ところが、ここへ来て、昨年の金沢ルート、ことしの函館ルート、それ以前に鹿児島ルートの全線開通。さらには長崎、そして福井、敦賀、さらには京都、大阪への乗り入れ等々と、大幅に環境が変化してきている中で、さすがに四国島民としても、やや今までのような夢物語あるいは高ねの花感はむしろ薄れ、大臣、新幹線というのは、昔は東京―大阪間のある意味特別な乗り物だったんです。しかし、ここまで日本列島が新幹線軌道で結ばれ始めますと、むしろ日本列島にとって新幹線は標準装備だというふうな感覚に徐々に変化してきていることを感じています。

 その意味で、かつて基本計画には、ちょっと大胆なルートも含めて、例えば淡路島から大分のようなことも含めて、机上の計画にはあったようですが、私はもう少し現実的でいいと思うんですね。例えば、瀬戸大橋なんかは新幹線仕様でできているんですよ。今、四車線軌道がありますが、在来線の二車線しか使っていません。新幹線用の二車線は全く利用されていない状態にあります。

 この全国的な状況の変化と、既にインフラとしてかなり整っている、特に海峡部分が整っているわけですから、そういう意味では、現実の政治日程に、議論の土壌に、四国の新幹線ということも上がってくるべきだと思いますが、大臣、御見解をお聞きしたいと思います。

○石井国務大臣  新幹線は、今委員御指摘のとおり、地域間の移動時間の短縮により、観光客の増加ですとか企業立地の進展を促すなど、人の流れを大きく変え、地域社会の活性化に大きな効果をもたらすものでありまして、さまざまな地域から御要望をいただいております。

 現在は、全国新幹線鉄道整備法に基づき、昭和四十八年に整備計画が決定された整備新幹線である、北海道新幹線、北陸新幹線、九州新幹線西九州ルートの三区間の整備を順次進めております。

 大阪市と大分市を結ぶ四国新幹線及び岡山市と高知市を結ぶ四国横断新幹線、これは同法に基づき、昭和四十八年に基本計画路線として位置づけられた路線であります。

 国土交通省といたしましては、まず、現在整備中の整備新幹線について着実な整備を進めることが重要であり、基本計画路線の取り扱いにつきましては、今後の経済社会の動向及び整備新幹線の整備状況等を勘案しつつ、長期的な課題と認識をしているところでございます。

○小川分科員  まず、門前払いいただかなかったことに感謝を申し上げたいと思います。それから、後方より山本委員の大変力強い応援のかけ声をいただきました。感謝を申し上げたいと思います。

 大臣、では、ここについてぜひ御同意をいただきたいと思っています。

 まず、交通政策基本法が成立しました。人々の移動にかかわる権利を提唱した、その意味では哲学的には画期的な法案、法律でありました。

 それから、これから日本は大幅に人口減少に向かいます。圧倒的なスピードで進みます。インバウンドの受け入れの拡大は急務でありますし、一定成果が出てきている。さらに、高齢化はこれまで以上に大変なスピードで、深刻なスピードで進んでまいります。

 つまり、そういう環境の中で日本列島の活力を維持していくためには、何もマイカーでどこそこへ出かけるということ、これはこれで大事なことですが、これから、より公共交通への依存度や公共交通の有用度が高まっていく社会である、大きな環境変化の中で。そのことには大臣は御同意いただけますか。

○石井国務大臣  公共交通、それからいわばプライベートな交通というんでしょうか、それとうまく連携してやるということが重要だと思っております。その重要さは今後とも変わらないのではないかというふうに考えております。

○小川分科員  ありがとうございます。

 もう一歩踏み込んで、人口が減り、高齢化が進み、インバウンドで外国人が入ってくる、そういう日本列島においては、これまで以上に公共交通が機能を果たさないと活力を維持できないということを問題提起として重ねて申し上げたいと思います。

 もう一点、この六〇年代、七〇年代から、日本は大変な車社会でありました。一方、欧州においては鉄道復権ということが言われつつあります。それは、鉄道を中心にした広域交通圏、鉄道の駅を中心にしたまちづくり、そして、ライトレールを含めて、身近な鉄道を利用した日常生活、鉄道復権ということが言われているんです。

 その背景には、こういう考え方があります。鉄道は、料金収入のみをもって、必ずしも独立採算でやっていかなければならない事業ではないという考え方です。むしろ、応分の公費を投入して、道路と同じなんですよね、極めて公共性が高い、ですから、一定の基盤整備には十分に公金を投入して、その分料金を引き下げて、多くの利活用者を募り、そして公共交通を主軸としたまちづくりを展開していくという考え方に少しずつ変わってきているということが言われています。

 その点、日本においては、新幹線敷設に伴う在来線の切り離しもそうですが、非常に鉄道に対しては厳しい独立採算制、料金収入のみでやっていってこその鉄道だという考え方が根深くある。申し上げた公共交通の役割の拡大を念頭に置けば、これから少しそういった古い固定概念を乗り越えていただいて、一定の公的資金、公共投資を基本に、低い料金収入で多彩な公共交通網を維持していくという考え方をとっていかなければならない可能性が高いと思います。

 今私が申し上げたような鉄道復権、欧州におけるそういった先進的な考え方、これは日本列島においてもこれから必要になると思いますが、大臣、御見解をお聞きしたいと思います。

○石井国務大臣  必ずしも、これまでも鉄道が鉄道事業のみで採算性をとっていたとは言えないんじゃないんでしょうか。例えば、民間鉄道であれば、沿線の宅地化であり、商業施設であり等々、さまざまな事業を展開する中で総合的に採算性を確保するというようなことはあったのではないかなということが一つあると思います。

 それから、ヨーロッパの哲学がそのまま日本に当てはまるかどうかというのは、ちょっと私にもはっきりわからないところがありますけれども、鉄道の復権といいますか、例えば地方都市等ではLRTとかBRT等々、新しい鉄道のあり方ということも生じておりますし、また一方、自動車の方も、新しい自動車のあり方といいますか、自動走行等も含めていろいろ技術開発等を進めてまいりますから、必ずしも今の時点で将来の交通像がどうかというのは描きにくいところがあるかと思います。それぞれの交通機関の特性をうまく活用して生かしていくということではないかなというふうに思っております。

○小川分科員  全くそのとおりだと思います。そのとおりだと思いますが、いま一歩踏み込んで、やはり、もっと端的に言えば、五割が料金収入、五割が公金投入という形でやっていっているところがふえつつあるんですね、欧州では。そのぐらい思い切った形で公共インフラを維持活用しているということなんです。ですから、大臣がおっしゃったのはそのとおりでありますが、いま一歩将来に向けて踏み込んでいただく必要があるのではないかということをこの場をおかりして主張したいと思っています。

 それで、いま一度、ちょっと四国の話に戻らせていただきます。

 実は、高速道路についても、私は、かつて学生時代に、香川県内で自動車学校に運転免許の講習に行っていました。そのときに、高速道路教習を一応、書面の上では受けるんですよ。でも、当時、四国には高速道路はありませんでした。何のためにこんな教習を受けているんだろうと思いながらの日々でした。

 ところが、それから何年たったんでしょうか。当時、私はこれも夢の夢だと思っていましたが、今や四国にも、もはや、高松―徳島、高松―松山、高松―高知を中心に、大幅に、おかげさまで、本当にありがたいことに、高速道路ネットワーク網が築かれており、それは四国島民にとっての日常的なインフラとして深く浸透しています。それぐらい、やはりかつては夢のまた夢だったものを一つ一つ形にしていただいてきた国土交通行政の歴史であり、また、それぞれ節目節目で、大臣を初めとした主要幹部の方々の決断があって今日に至っている。

 そういう意味で、いま一度、新幹線です。北海道ルート、ことし開業するわけですが、北海道には五百万人の方々がお住まいです。四国四県には四百万人近い人々が暮らしています。そこに、北海道ルートは、全部合わせれば恐らく一兆円近い投資なんでしょう。長崎ルートもそうだと聞いています。金沢ルート、敦賀等々、大体一兆円内外の投資によって行われている。

 そういう意味でいうと、大臣、もう具体的にお願いなんですが、平成二十年以降、四国の新幹線敷設に関しては調査費すら停止しているんですよね。願わくば、ことし、山本委員、絶大な応援をいただきながら、せめて調査費、そんな何億もの調査は要りません、何百万、何千万で結構です。調査費だけでも、せめて先鞭をつけていただくようなことを御検討いただけないかと思いますが、大臣、御答弁をお願いします。

○石井国務大臣  四国新幹線につきましては、全国新幹線鉄道整備法第五条の調査指示に基づきまして、昭和四十九年度から平成十九年度まで、鉄道・運輸機構、旧鉄建公団が海底トンネル部の地形、地質調査を実施しておりました。

 しかしながら、当面、早期に着工の見込みがなく、直ちに調査の進捗を図る必要が薄いことから、平成二十年度に調査を中断することとしたところでございます。

 中断した平成二十年度以降、こういった状況に変化はないことから、直ちに調査を実施すべき状況にはないと認識をしております。

○小川分科員  大臣、冷たい御答弁であります。

 先ほど申し上げた高速道路については、きのう実は、遅くまで資料を整理していただいて、事務方からいただきました。全国の総投資額が三十四兆円だそうです。そのうち四国に投資いただいたのは約一割、三兆円。これは深くお礼を申し上げなければならない。新幹線の総投資額、これはもう昭和三十年代から始まっていますから、貨幣価値は随分違う。随分違いますが、それでも、ならして額面で申し上げれば、十一兆円。

 四国にも四百万人の方が暮らされています。瀬戸大橋は通れる状態です。ぜひ、まずは調査費だけでもということについては、そんなに法外なお願いではないと思いますので、これは、きょう一回ということではなくて、繰り返し繰り返し、何度も何度もお願いを申し上げたいと思いますし、その分、私どもとしても、さまざま、いろいろな角度から研究、検討は進めなければならないということも自覚したいと思います。

 大臣、鉄道局の予算というのは大体年間一千億内外なんですね。きょう港湾局にお聞きしたら、大体二千億だそうです。航空局も二千億内外ですか。ほとんどがこの公共交通に係る部分が、特定財源を持っていません。

 一方、道路局。大臣も、建設省にいらしたお立場で、内情をよく御存じだと思いますが、道路局だけ、道路予算を見積もっても、少ないときでも二兆から、多ければ三兆ぐらい。そして、社会資本整備交付金が全体で四兆円近い。

 それからいいますと、最大道路に三兆、四兆も使える環境の中で、鉄道一千億、港湾二千億、空港二千億。現在、国土交通行政、インフラ整備の資源配分は余りにもバランスを欠いた状態にある、将来に向けて。冒頭申し上げました問題意識。そう私は思いますが、大臣、この点も問題意識として受けとめていただけないでしょうか。

○石井国務大臣  我が国の場合、近代化を進めるに当たり、まず鉄道の整備が最優先で行われてきたというふうに思っております。そういった意味で、戦後ようやく道路整備が始まった。

 モータリゼーションの進展に応じて、道路の需要が非常に多くなり、それに対応して今まで整備をしてきたということで、それぞれの時代に必要とされるインフラの整備をこれまでやってきた。その結果が現状になっているのではないかというふうに思っています。

○小川分科員  現状はそうだと思いますが、将来に向けては、そういう問題意識は大いにあり得ると思います、大臣。

 ぜひ、これは大変なことだと思います。局をまたいで資源配分を変えていくというのは大変なことだと思いますが、それこそがまさに国家戦略であり、将来を見通した形での政策配分だと思います。重ねてこの点も主張していきたいと思います。

 参考までに、高速道路に関して言えば、申し上げたように、四国はかなり整備されてきていますが、今、四国島民が目指しているのは、8の字構想なんですね。それをループ化して、ルート化して、全部つなげるという構想があります。それはそれでいいことでしょう。そこには、恐らくですが、キロ五十億で計算して、二百キロ、約一兆円の予算がつく予定です。

 一つの問題は、もちろんそれを待ち望んでいる方もたくさんいますから軽々には申し上げられないんですが、同じこの一兆円で四国に新幹線を通せば、例えば高松―松山間、今二時間半、三時間近くかかりますが、四十分になります。徳島ルートも十分台になります。

 一つの問題提起として、道路であれば一兆円の予算がつく。しかし、それは物事の優先順位からして、その同じ一兆円を交通インフラに使えるのであれば、本当は何が急がれるか、何が望ましいかということを四国島民が決められる環境にない。なぜなら、鉄道局には一千億の予算しかない、道路局には三兆、四兆の予算があるからです。

 こういった状況についても、資源配分、また分権的な考え方からいっても、この国交省の古い体質が資源配分の大胆な変革を妨げている、あるいは、住民にとっての本当のニーズ、優先順位のつけ方に対して大きな制約を与えている。そのことについては、大臣、問題意識として、頭の片隅で結構です、ぜひお持ちいただきたいと思いますが、御答弁お願いいたします。

○石井国務大臣  それぞれの地域でインフラ整備の御要望をたくさんいただいております。地域に応じたインフラの整備をしっかりと進めていきたいと思っています。

○小川分科員  この点、きょうは最初の機会でございましたので、一定、背景となる考え方や地域の状況、また感じ方の変化も含めて、まずは大臣の頭にインプットしていただきたいという願いを込めて質問させていただきました。これは、きょう、あす、直ちに結論が出るような簡単な課題ではありませんので、引き続き、ぜひ前向きに御指導いただき、また議論に加わらせていただきたいと思っております。

 関連して、最後に五分間、観光振興と公園管理あるいは史跡管理の観点から、きょうは環境省さん、文化庁さんにお越しをいただいておりますので、それぞれ御答弁いただいて、質問を終えたいと思います。

 具体的なテーマは、地域の実情で恐縮なんですが、高松市内に屋島という史跡、また国立公園がございます。瀬戸内海国立公園に位置しております。そこには、私も小さいころ、子供のころ、遠足等を通じてよく通ったんです。水族館の設備がございます。ここが大変老朽化しております。

 一方で、香川県内には、日プラさんというアクリル板製造で世界に大変名をはせている会社がございまして、こうした会社を中心にこうした施設をリニューアルしていきたいという思いが一方にございます。しかし、残念ながら、公園管理との調整、あるいは史跡としての屋島の価値の保存という観点から、なかなか、そうしたルール、規制をクリアしていくという意味で、課題が多いと聞いております。

 この点、きょうは結論でなくて結構です、結論でなくて結構ですが、市当局なりから相談があった場合には、もちろん、史跡の管理、公園管理というのは極めて重要な観点でありますので、既存のルールを大事にしていただきつつも、ぜひ柔軟に、前向きな、建設的な御助言、アドバイスを市当局に対しても行っていただきたい。

 それぞれの観点から一言ずつ答弁をいただいて、質問を終えたいと思います。

○亀澤政府参考人  ただいま御指摘がありましたのは新屋島水族館と承知しておりますけれども、瀬戸内海国立公園の第二種特別地域にありまして、公園利用の拠点としての集団施設地区という地区内に位置しております。また、同水族館は、環境省で策定しております国立公園の計画上、国立公園の利用を推進するための施設に位置づけられておりまして、さらに、再整備を促進することとされているところでございます。

 このため、環境省といたしましては、今後、再整備の具体的な内容について相談をいただければ、前向きに対応してまいりたいと思います。

○村田政府参考人  お答え申し上げます。

 お尋ねのございました新屋島水族館の建てかえにつきましては、文化財保護法の規定に基づき、史跡等の現状変更の許可が必要となるところでございます。現状変更につきましては、当該現状変更が高松市が策定いたしました保存管理計画に定められた基準に適合しているということが求められるものでございます。

 今後、この保存管理計画の基準を踏まえまして、事業者において、これは史跡等の管理団体でございます高松市と御相談をしていただきながら、具体的な水族館建てかえの内容を御検討いただくことになるものでございますけれども、文化庁といたしましては、史跡等の適切な保存と活用を図る観点から専門的、技術的な助言等を行ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

○小川分科員  終わります。ありがとうございました。

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