民主党 衆議院議員 小川淳也
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〜会議録(2021年1月25日 予算委員会)〜

○小川委員  立憲民主党の小川淳也です。

 私からも、全ての犠牲に対して哀悼の意を表し、質問に立たせていただきます。

 総理、まず、せきが止まらないとか、せき込むとかいう報道が散見されます。今朝も、朝からちょっと声のかすれが気になる。体調はいかがですか。

○菅内閣総理大臣  御心配をいただいて、ありがとうございます。喉が痛くて声が出ないだけで、至って大丈夫です。

○小川委員  前総理のこともございましたし、想像以上のストレス、プレッシャー、重圧だと思います。くれぐれも御自愛をいただきたいと思います。

 その上で、週末を挟んで、私は今日は余り時間がないんですが、政権内の発信の乱れがありましたので、ちょっと総理自身の手でけりをつけてください。

 テーマは二つです。ワクチンの確保は、今年前半を見込んでいるのか、目指しているのか。そして、オリンピックの対応、様々検討されていると思いますが、中止も検討の対象に入っているのかいないのか。この二点、政権内で情報発信の乱れがありましたので、総理自身の手で正してください。

○菅内閣総理大臣  ワクチンについては、目指しています。

 オリンピック・パラリンピックについては、挙行する準備を整えています。

○小川委員  これは、あえて河野大臣にも苦言申し上げたいんですが、発信力には敬意を表しますが、よく中で調整してから発信してください、国民が混乱しますから。

 総理、簡潔な御答弁、ありがとうございました。

 それから、私、今日は感染当事者として御質問するんですが、その前に、やはりトップバッターですので、補正予算と特措法について一つ二つ聞きます。

 補正予算は、総理も大いに反省があると思うんですね。GoToをもっと早くやめていたらどうなったか。緊急事態宣言をもっと早く発していたら、状況が変わっていたかもしれない。外国人の流入をもっと早く止めていれば、変異種の流入を防げたかもしれない。総理なりにいろいろ反省があると思う。でも、全部後の祭りですよ。

 そこで、一つだけお聞きします。

 この補正予算に、私は、一兆円のGoTo予算が入っていることは不謹慎だと思う。三月までにやるんですか、税金を使って旅行キャンペーン。撤回して組替えを求めたいと思います。

○菅内閣総理大臣  三次補正予算は、国民の命と暮らしを守っていくための大事な予算です。今般の緊急事態宣言によって、事業の継続や日々の暮らしに大きな不安を抱えていらっしゃる方がたくさんいらっしゃいます。こうした方々に一日も早く支援をお届けしたい。

 また、この補正予算は、病床の確保、雇用や事業の支援に加えて、必要なコロナ予備費を確保しており、新型コロナ対策にしっかり対応できる予算としています。丁寧に説明を尽くし、早期の成立に全力を挙げるとともに、コロナ予備費も活用しつつ、感染拡大を防止し、経済と国民生活を守っていきます。

 GoToトラベルについては、地域経済の下支えに貢献するものであり、年末の経済対策において期限の延長が決定をされており、現在は感染拡大防止に全力を挙げるために事業を停止していますが、しかるべき時期に事業を再開するときに備えて計上をいたしています。

○小川委員  総理、通告すると紙を読まれるんで困るんですよ。最初の一問は、私は通告していませんから単純に答えてくださいましたよね。総理の言葉が国民に届くか届かないか、今、政治的に大きな争点になっていますから、是非善処をお願いしたい。

 さっきちょっと言い忘れたんですが、ワクチンの今年前半確保を目指すという答弁は、去年の秋、総理は所信表明で、来年前半までに全ての国民に提供できる数量を確保し、無料で接種しますとおっしゃっているんですね。だから、これは明らかに後退しているんですよ。もちろん、相手のある話ですから、そう簡単ではないと思う。そこら辺りは十分、これは、だけれども、そうはいっても、不都合なことをどれだけきちんと国民に説明できるかがますます問われてきますからね。そういう意味では、必要以上に責めるつもりはないんですが、きちんとした発信なり答弁、是非お願いしたいと思います。

 それで、GoToキャンペーンの一兆円を三月にやるという意思表示ですからね、医療予算が足りないとか足りるとかいう話とはちょっと別に、私は改めて国民に誤ったメッセージを発すると思いますよ、今回の補正予算にGoToキャンペーンが入っていること自体が。その意味で警鐘を鳴らしたいと思います。

 もう一点、特措法です。

 やはりこの政権は、前政権から、夏に極めて無策だった、検査の拡大も病床の確保も。私はこれはあえて申し上げますが、前厚生労働大臣たる加藤官房長官の責任も大きいと思う。さんざん去年厚生労働委員会で議論させていただきましたよ。

 その上で、今、既にお話ありましたが、数千人の方が、都内だけで六千人の方が入院を待っている。全国で三万人、四万人と言われている。この状況の中で、入院を拒否したら懲役刑だ。私はちょっと気が知れないんですよ、どういう神経でこれを議論しているのか。

 詳しくはまた後続の質疑者が行われると思いますが、端的に、この入院拒否に対する懲役刑については、撤回の上、修正に応じることを求めます、総理。

○田村国務大臣  これは、今、現状、感染症法十六条の二項で、言うなれば協力要請という項目があります。これはそのまま残します。協力要請というのが前提でありまして、信頼の下にやはり病床確保しないと、例えば、まあ入院、入院拒否、拒否ですか。(発言する者あり)

 失礼いたしました。入院拒否というのは入院を求められた場合。これに関しても、それは正当な理由があったらという場合でありますし、それは、入院されていない方々がおられますから、入院される場所がないのに、入院できないのに、それは当然懲役刑のようなことはあり得るわけがないわけでございまして、よほど悪質な場合に関して、しかも立法事例として、今も病院から逃げ出される方々がおられるということもある中において、それに対しては、知事会からの要請等々があったということであります。

○小川委員  そんなことは当然なんです。

 あえて国民感情と申し上げますよ。今、不安で自宅待機している人がたくさんいる。総理、聞いてくださいよ。そして、自宅で亡くなる方も多発していますよね。そういう状況の中でこの懲役刑を議論すること自体が笑えないんですよ、これ。皮肉にもほどがある。逆説だ。

 なので、これは後続質疑者に譲りたいと思いますが、これは与野党で大きな議論ですよ。ね、総理。ちょっと私も野党内のいろいろ声があるので、総理、一言いただけますか。

○菅内閣総理大臣  まず、新型コロナの患者の中には、医療機関からこれは無断で抜け出してきたという事案もあります。全国知事会からも罰則の創設を求める緊急提言もいただいています。

 こうしたことを踏まえて、感染拡大防止策を実効性を高めるために罰則を設けたい、こういうふうに考えています。

○小川委員  まさにそこはこれから与野党協議になると思いますが、立法事実を立証する責任がありますからね。一体どのぐらいあるのか、把握しているのか、それも含めてという前提で、私は国民感情と申し上げたわけですが、国民感情からすれば、むしろ処罰されるべきは満足な入院環境を整えられなかった政府の側じゃないのか、それこそが国民の今抱えている思いだと思いますよ。そのことは強く申し上げます。

 それで、入院に関連してちょっといろいろ確認するんですが、石原元幹事長が感染されて入院されたという一報に接しました。この点は、心からお見舞いを申し上げ、一日も早い御回復をお祈りしたいと思います。

 ちょっと坂本大臣にお聞きしたいんですが、大臣、これは、発症日に会食、会合をされていますね。私は不謹慎だと思う。てっきり、今日は濃厚接触者で来ないのかと思った。

 ちょっと時間もないので厳しめに先に申し上げますが、これは、厳しく言えば引責に値すると思いますよ、大臣。いかがですか。

○坂本国務大臣  二十一日木曜日、派閥の定例会でありました。参議院の本会議ですので、私は出られませんでした。ただ、この日は、国会が始まって初めての正式な派閥の会合でしたので、今後のことについて話し合おうということで、三人で話し合うことにしました。結果がそれでございます。ただ、二メートル以上離して、そして、対面式じゃなくて三角形式で、しかも、マスクを着けて、食べるときだけマスクを外してというようなことであります。

 そして、その後、石原先生がコロナの陽性であったということを予算委員会の趣旨説明の後、聞きましたので、宿舎でしばらく待機をした。そして、PCR検査を受けて、陰性であり、保健所の専門機関から濃厚接触者ではないというような判定を受けたところです。

○小川委員  一旦答弁を受け止めますが、にわかに信じ難いんですよね。こういう不用意な会食をこの期に及んでする人たちが、会食時以外、用意周到に本当にマスクを着けたんですか。

 坂本大臣、これは脅かすわけじゃなく、私、感染当事者としての経験から申し上げますが、大体、これは濃厚接触者に認定される場合とされない場合があります。そして、された方のうち発症する方は、大体一週間から十日以内にほとんどの方が発症される。だから、みんな十四日間自宅待機するんですよ。初日、二日目に検査を受けただけでは済まないのがこういうことなんです。だから控えなきゃいけなかったんですよ。

 総理も、これだけ会食批判を受けて、今、この期に及んで閣僚が会食しているというのは極めてじくじたる思いだと思う。

 総理、これも厳しめに申し上げます。更迭すべきじゃないですか。

○菅内閣総理大臣  先ほどの坂本大臣のここでの発言を私は信じていますから、更迭することは考えていません。

○小川委員  野党の立場ですから厳しめに申し上げるわけですが、それにしても、情けないですよ、本当に、こういう報道に接するとね。

 それで、総理、私、これは本当に気をつけて言わなきゃいけないんですが、この件に関して、国民の間にこういう声もあるということで受け止めていただきたいんです。一部報道です。一部報道ですが、あれだけ会食駄目と言っておきながら、自分たちだけは特権かよ。症状ある人が入院できないのに、何で無症状で即入院できるんだという声もあるんですよ。

 これは、石原さん御本人あるいは御家族のお気持ちを考えると、とても言えないし、言いにくい。しかし、現実問題、今も申し上げたように、入院できない、自宅で亡くなっているという方々が多発している状況の中で、この国政に携わる、しかも自民党の大幹部がこういうことだと、疑念を生じるのも無理はないと私は思う。

 この声に対して、総理大臣として、自民党総裁として、ひとつ受け止めて、コメントいただけませんか。

○菅内閣総理大臣  石原元大臣がどういう形で入院したかというのは私は承知をしていません。ただ、今委員から発言のありましたこと、一つの御意見として受け止めさせていただきます。

○小川委員  難しいお尋ねであることはよく承知の上でのお尋ねでした。

 もう残り時間、本当に僅かなんですが、本題に入らせていただきます。

 私も十一月に、本当に無念でした、感染が分かったときは。そして、多くの方に御迷惑と御心配をおかけした。更に言えば、医療関係者の皆様に本当にお世話になり、こうして回復したことの責任を逆に感じて、今日は質疑の時間をいただいています。

 経過をざっとまとめてあるんですが、この中で、課題が私の体験からいって六つ浮かび上がっているんです。

 田村大臣、よくお聞きいただきたいんですが、まず最初、近所のクリニックで検査を断られているんですね。これは、平時にはやっているんですよ。ところが、発熱したら来ないでくれということになっている。聞いてみると、約六万の内科クリニックのうち発熱外来に対応しているのが二万だそうです。三分の一。極めて不十分だと思う。

 二つ目。都の相談センターに一私人として電話しました。幸いかな、当時は一日二、三百人でしたから、都内、すぐに電話はつながり、素早く対応いただいた。しかし、そこで紹介をいただくまでどこで検査しているかが分からないから、これはみんなそうだと思いますが、事前に準備できない。この非公表の問題がある。

 そして、その後、秘書にも頼めない、家族にも頼みにくい。幸い一キロ離れたところに検査のクリニックがあったんですが、徒歩で行きました、三十九度の熱を抱えて。

 本当に、こういうときに例えば防護タクシーとか、つまり、陽性が確定すれば保健所の監督下に入るんですね。しかし、それまでは自助努力なんですよ。ここを何とかサポートしないと、私は都心でしたが、例えばこれが郊外なら、地方ならどうなのか、本当にいろんなことを想像しながら病院まで歩きました。

 そして、陽性確定後は保健所の監督下に入り、防護車両で入院をさせていただいたんですが、その間、様々、もろもろ濃厚接触者のヒアリングを受けます。これはなかなか一番しんどいときですので、大変なんですね。しかし、記憶をたどりながら誠意を尽くすという作業に入ります。

 これは、濃厚接触と指定された人は公費で検査を受けられているんです。ところが、そうじゃない人は自費検査に追い込まれている、ほとんどの人は。これが一つ大きな問題です。後でお聞きします。

 そして、入院後、検査の結果、軽症と診断されました。しかし、自覚症状はきついんですよ、十日ぐらい発熱が続きましたから。その上で、投薬はしませんという医師の御判断がありました。つまり、呼吸器につなぐような状況にならなければ投薬はないんだというのが大方針なんですね。

 その背景には、投薬状況非公表で、恐らく、輸入薬品ですから、レムデシビルにしても、公表できないという事情があるんだそうです。この投薬状況が明らかになっていないことも、これまた患者の立場からすれば不安材料の一つです。

 そして最後に、約十日間、十一日間、病室から一歩も出ない日々でした。しかし、看護師さんが、日々の看護や健康チェックはもとよりなんですが、部屋の清掃からごみ出しから、非常に過重な負担を負っている。今回、補正予算でこの支援措置は入っていますが、実際に委託先が本当に見つかるのかどうか、これは極めて重大な問題です。

 本当は一つ一つ丁寧にやらなきゃいけないんですが、この中で今日あえてお尋ねしたいのは、検査政策に関わるのでお聞きします。

 私は、折しも発症当日、十六日月曜日、厚生労働大臣に雇用調整助成金の期限延長の要望に参りました。そのときに面会をさせていただき、もちろんマスク着用です、そして、一席、席をあえて離して距離を取りました。しかし、面談したことを大変申し訳なくその後思っていました。それは、香川県のインフルエンザ、鳥インフルで参った農林大臣もそうです。それから、御一緒させていただいた平井大臣もそうです。閣僚三人と接点を持ってしまったことを非常に悔いていました。しかし幸いかな、その後、陽性者は出なかったわけですが、ちょっと、そういう情緒的な問題とは別に、検査政策に関わるのでお聞きします。

 田村大臣、私との接触が明らかになって以降、自らPCR検査を、濃厚接触者に当たらなかったと思いますよ、PCR検査を受けられたのかどうか、その点を答弁をお願いします。

○田村国務大臣  これに関しましては、個人情報になってまいります。私がここでそれを申し上げることによって、国民の皆様方で同じような状況の方がおられたときに、そのような圧力がかかる。これは実は国会の審議の中でも、ワクチンで、やはり、打ったか打たなかったか言うということに対して、それを聞くこと自体もいろんな圧力になるというような御指摘もいただいております。

 でありますから、私がここで言うのは適当ではないということで、控えさせていただきます。

○小川委員  今、坂本大臣、自分はPCR検査を受けましたとおっしゃったじゃないですか。

 田村大臣、自分が安全かどうかという問題ももちろん大事なんです。しかし、同じ状況に置かれた方がどうすべきかを、あなたの行動はこの国の厚生労働大臣として体現していなきゃいけないんですよ。

 だから、もし受けていないなら受けていないでいい。受けたならなぜ受けたのか、濃厚接触者に当たらないのに。ということは、濃厚接触者の範囲が狭いということです。それは実際どうなっているか。そういう方々は、みんな自費検査に追い込まれているんですよ。これは個人的な不安もある、社会的責任、社会的圧力もある。この対応を放置してきたのは厚生労働大臣、この国のです。

 ということを申し上げ、残念ですが、時間ですので。

 私、今日、議院運営委員会なんですね、本来の所属は、なので異例の形で質疑をさせていただいていて、本当に貴重なお時間をお預かりしているんですが。もし、緊急事態宣言に今後何らかの変動がある場合は、総理、是非、議院運営委員会に自ら御出席なさってください。

 今日はほとんどのことが指摘に終わっていますので甚だ不本意ですが、また改めての機会をと思います。

 ありがとうございました。

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