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〜会議録(2020年2月19日予算委員会)〜
○小川委員 小川淳也です。
主たる通告者は官房長官でございますが、今は記者会見で外されているようですので、お戻りになるまで副長官の御答弁をお願いしたいと思います。
まず、ちょっと冷静に事実関係を確認させてください。
一昨日、総理事務所は、ANAホテルの営業の方に、今般のさまざまな一連のやりとりについて確認をされたということでございました。
具体的に、ANAホテルの誰に、どのような手段で、いつごろ確認をしたのか。まずその点からお聞きします。
○西村内閣官房副長官 お答え申し上げます。
電話にてホテル側に確認を行ったとのことでありますが、具体的な担当者の氏名等については回答を差し控えさせていただきたいと思っております。
いずれにしましても、ホテルとしての正式な回答であったということでありました。
○小川委員 次の問いのときにあわせてお答えください。二月十七日のお昼ごろという理解でいいのかどうかです。
それから、その担当者の方、実名は求めません。官房長官の先般の御答弁の中に、通常、日ごろ出入りする各事務所の営業担当者というのがいるんだというお話でありました。恐らくその方ではないかと思いますので、その点、お調べいただいているはずですので、御答弁をいただきたいと思います。
○西村内閣官房副長官 日付は二月十七日でございます。
そして、担当者でございますけれども、先ほども申し上げましたけれども、回答について、氏名等については回答を差し控えさせていただきたいと思いますけれども、ホテルとしての正式な回答であったというふうに承知しております。
○小川委員 副長官、極めて詳細に文書で通告、きのう夕方早目の時間に申し上げたことは御存じいただいていると思います。二枚目の3なんです。その営業担当者は、官房長官答弁に言う、日ごろ出入りする安倍事務所担当者かと聞いています。実名等個人情報は一切求めていません。立場、役回り、役割について御答弁ください。
○西村内閣官房副長官 繰り返しになって大変恐縮でございますけれども、具体的な担当者の氏名等については回答を差し控えさせて……(発言する者あり)氏名等につきましては回答を差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○棚橋委員長 恐縮です、お静かに。
内閣官房副長官西村明宏君。
○西村内閣官房副長官 氏名そして役職等につきましては、具体的には回答を差し控えさせていただきたいと思います。(発言する者あり)
○棚橋委員長 速記をとめてください。
〔速記中止〕
○棚橋委員長 速記を起こしてください。
小川淳也君。
○小川委員 ちょっと質問者が場内整理の趣旨を理解できていませんので、ちょっととめて、質問者に、質疑者に指示してください。
○棚橋委員長 いや、お聞きください、そこに筆頭がいらっしゃいます。(発言する者あり)
速記をとめてください。
〔速記中止〕
○棚橋委員長 では、速記を起こしてください。
小川淳也君。(発言する者あり)速記をとめてください。
〔速記中止〕
○棚橋委員長 それでは、速記を起こしてください。(発言する者あり)
失礼しました。速記をとめてください。
〔速記中止〕
○棚橋委員長 それでは、速記を起こしてください。
小川淳也君。
○小川委員 ただいまのこのやりとりを官房長官にお伝えした上で私が質疑をした方が実り多いと思いますが、委員長、お差配をお願いします。今ここまでどういうやりとりで審議がちょっと中断していたのか、官房長官にまず御理解いただかないと、私のいきなりの質疑を受けとめていただけるかどうか。
○棚橋委員長 それは小川さんが一番御存じでしょうから、小川さんからどうぞ。(発言する者あり)
速記をとめてください。
〔速記中止〕
○棚橋委員長 速記を起こしてください。
では、小川淳也君。
○小川委員 委員長のお許しをいただけるようであれば、副長官、御退席いただいて結構ですので。ありがとうございました。
○棚橋委員長 では、官房副長官におかれましては、御退席いただいて結構でございます。(発言する者あり)お静かに。
○小川委員 それでは、官房長官、お帰りなさいませ。
今、大変重要な点をお聞きしております。
きのうの、坂本理事と総理事務所の御担当者との間でやりとりが行われました。ホテルの営業の方とのやりとりで論点を確認したという報告を受けているわけであります。
長官は、昨日、一昨日ですか、各個別事務所にはホテルの担当者が、それは総理の事務所、官房長官の事務所、立派な事務所ですから、当然担当者がいらっしゃるという趣旨の御答弁が長官からあったんですね。
したがって、私のお尋ねは、これも長官、お目通しいただいていればありがたいんですが、書面でお尋ねしたとおり、その総理事務所が確認した方というのは、当該ホテルの安倍事務所の御担当者、営業担当の方であったのではないかということの確認を求めて質問していますので、その御答弁をお願いしたいと思います。
○菅国務大臣 ホテル側に電話で確認を行ったということであります。
具体的な担当者の氏名については回答を差し控えたいというふうに思いますけれども、安倍事務所でそうした会合をやるときに担当をされていらっしゃる方だということであります。
そして、その上でつけ足させていただきますけれども、ホテルとしては正式な回答であったということです。(発言する者あり)
○棚橋委員長 お静かに。
○小川委員 時間の関係であれですが、日ごろ、恐らくある種の信頼関係、おつき合いを築いている営業担当の方というふうに受けとめました。これは、広報なんかと比べますと、相当安倍事務所寄りの回答をする潜在的な可能性があると思います。という意味で、その御答弁の信憑性なりはより厳重に確認された方がいいんじゃないかと思います。という指摘をしたいと思います。
長官、実はさっき副長官にまず事務的なことからお尋ねしていたんですが、冒頭ちょっと長官にお尋ねしたかったこともございまして、先ほど山井さんも少し触れられたんですけれども、きのうからきょうにかけて、政府・自民党の幹部あるいは幹部等と、ちょっと限定は難しいですが、しかるべき方とANAホテルのしかるべき方が電話や面会等で接触したという事実について、お聞き及びしていることはありませんか。
○菅国務大臣 そうしたことについては承知していません。
○小川委員 時節柄、これはもしそういうことがあったとすれば、極めて重大な評価をしなければならないことでありますので、政府・自民党幹部とANAホテルのしかるべき方との電話や面接、面談等について、調査をして御報告をいただけませんでしょうか。
○菅国務大臣 調査をする立場にはありません。
○小川委員 では、委員長にお願いします。
当委員会として、この極めて繊細な期間内、昨日からきょうにかけて、ANAホテルのしかるべき方と政府・自民党のしかるべき方で、何らかの接触があったのかなかったのか、委員会として、政府・自民党に調査を求めるように御協議をお願いします。
○棚橋委員長 後刻、理事会で協議いたします。
○小川委員 この間、官房長官、ちょっと事を整理させていただきたいんですが、大変、官房長官からごらんになると残念なことだと思いますし、その責任の一端をみずからも感じておられると思います。
残念ながら、今、総理大臣に対して、政治資金規正法に反する疑いと、そして、事と次第によっては公職選挙法に違反する疑いの目が向けられています。やがて、百人の弁護士団が刑事告発するという運びになっているようです。この刑事告発なり刑事訴追を免れる唯一の手段が、唯一のよりどころが、この国会における総理答弁だったんです。
ポイントは三つです。明細書は受け取っていない、したがって、開催費用の総額を知らないということですね。そして、参加者は個々一人一人の資格において会場と契約をして会費を払い込んでいる、したがって、安倍事務所、安倍後援会はタッチしていない、法的には。そして、領収書はホテル名義で発行されている。
ポイントはこの三つなんです。万一、この三つのどれかが崩れることになると、ただいま申し上げた政治資金規正法違反容疑と公職選挙法に違反する疑いが、その確度、濃厚になることになります。ところが、物証が何にもないんですね。よりどころは総理の国会における答弁しかないんです。何も材料がないんです。
そういう状況の中で、おとといからきのうにかけて、その会場たるホテルが、責任を持って、文書で総理の答弁を覆す回答を提出したという状況は大変重い状況であるということはまず受けとめていただきたいと思います。
その上で、きのうから議論になっていますが、坂本理事にお骨折りいただいた総理事務所からの聞き取りには、一般的に回答したけれども個別事項は含まれないという回答でありました。ところが、総理の国会答弁には、それは営業の秘密にかかわることであるという、まあ重要といえば重要、しかし、坂本理事からの報告に照らせば、余計といえば余計な文言があえて挿入をされています。
そこで、まず、事実についてお聞きします。
書面の通告のとおりなんですけれども、総理事務所の担当者と、今副長官から答弁いただきました、十七日の昼ごろ、電話で、さっきの長官の答弁からしますと、総理事務所とつき合いのある営業担当者から聞き取ったということですが、そこには、一般的に回答しただけで個別事項は含まれない、これで全部なのか。それとも、営業の秘密にかかわることだからという理由づけなり背景説明がホテルの担当者の発言としてあったのかなかったのか。そこを端的にお答えいただけませんか。
○菅国務大臣 私、きのうも答弁しました。そういう中で、総理自身が十七日に答弁をいたしました。それが全てだと思います。
○小川委員 官房長官、ということは、ホテル担当者の発言の中に営業の秘密にかかわることなのでという発言があったということですね。
○菅国務大臣 ホテル側とも話した上の答弁だというふうに承知しています。
○小川委員 官房長官、これは大事な事実の積み上げですので、視点、争点、論点をそらさずに、ぜひお答えをいただきたい。
安倍事務所の担当者とホテル担当者とのやりとりの中で、ホテル担当者の発言の中に、営業の秘密にかかわるという言葉はあったのかなかったのか、その事実だけお答えいただけませんか。
○菅国務大臣 今私が申し上げましたように、総理が二月十七日、この予算委員会にて答弁した内容については、ホテル側に確認をとった上でお答えをしたものであります。
○小川委員 どのように確認をとられましたですか、総理は、総理事務所はホテルに答弁の内容を。結構長い答弁なんですよ。きょう、資料で配付していますが、これはかなり長い答弁なんです。どのように確認されたんですか。
○菅国務大臣 電話でホテル側に確認した上での答弁であります。
○小川委員 もう、官房長官の御答弁は、事実上、答えられないという答弁なんですね、これは。答えることが不都合なんですよ。答える中身がないか、それを裏づける事実がないか、あるいはそれを明るみにすると不都合かのいずれかです。
もう少し先に進めましょう。
総理の御答弁の中に、明細書の発行は受けていないとのことでありました。ちょっとこれは、よく資料をごらんいただきたいんですが、この一枚紙、これは総理の答弁を忠実に書き起こしたものです。傍線は私の責任、番号の付番も私の責任において振っております。
1からいきますと、あくまで一般論でお答えしたものであり、個別の案件については回答には含まれていないとのことでありました、これは恐らくホテルの担当者から聞き取ったことなんでしょうね。しかし、かぎの中に、あえてこの営業の秘密にかかわるためという言葉が挿入されている。
これはどういう意図があったのか、何のためなのかよく理解できませんが、恐らく信憑性を高めるための工夫だったんでしょうというふうに受けとめています。明確に御答弁にならないということ自体がそのことに対する疑念を高めている、深めていると思います。
2についてお聞きします。私の事務所の職員は、ホテル側と事前に段取りの調整を行ったのみであり、明細書等の発行は受けていないとのことでありました、これはホテル側の発言ですか、それとも総理事務所職員の見解ですか。
○菅国務大臣 総理の事務所の職員によれば、ホテル側から夕食会の明細書等は受け取っていないということであったということです。
○小川委員 ということは、ホテル側の確認をした営業担当者の発言ではないということですね。
○菅国務大臣 総理が答弁した内容については、全てホテル側に確認をとった上でお答えをしたものであるということです。
○小川委員 もうこれ、同じやりとりになるんですが、ちょっと官房長官、聞かれたことに正確にぜひお答えください、これは大事な事実の積み上げにかかわることなんです。
明細書の発行は受けていないというのは総理の事務所の職員の見解であり、ホテル担当者の発言ではないという理解でいいですね。
○菅国務大臣 まず、総理の事務所の職員によれば、ホテル側から夕食会の明細書等は受け取っていないということであったということです。
そして、総理が答弁した内容については、全てホテル側に確認をとった上で答弁をしているということであります。
○小川委員 では、あえて、これは書面でも昨日お尋ねしているんですが、総理の事務所が明細書を受け取っていない。これは、私も一昨日だまされたんですよ。本当に注意深く総理の答弁というのは聞かないと、あちこちにわなが潜んでいるんですよね。
総理が明細書を受け取っていないということは、普通の人はですよ、ホテルが発行していないんだと思い込んじゃうんですよね。でも、今の答弁を前提にすると、明確にお答えにならない。総理が受け取っていない、総理の事務所は明細書を受け取っていないが、ホテルは発行していると。
ホテルが発行していないということを言ったのであれば、そう明確に御答弁いただきたいんですが、ホテルは発行している可能性がありますね。
○菅国務大臣 これも繰り返しになりますけれども、同じ質問でありますから。
総理の事務所の職員によれば、ホテル側からは夕食の明細書は受け取っていないということであったということです。
そして、総理御自身がこれは答弁しています。それについては、全てホテル側に確認をとった上で答弁をしているということであります。(発言する者あり)
○棚橋委員長 お静かに。
○小川委員 ちょっと、これも書面で通告していますので、お調べいただいた前提でお聞きします。
ホテルニューオータニの担当者からは、営業上の秘密により明細書を提示しない、開示しないということがあり得るという発言は、総理事務所は把握しておられましたか。
○菅国務大臣 これについても、既に総理がたびたび国会で答弁をしておりますように、昨年の夕食会の会場であるホテル、これはニューオータニですよね、ここからも、明細書等については、営業の秘密にかかわることから、公開を前提とした資料提供には応じかねる、その旨の回答を得ているということでありました。
○小川委員 官房長官、今、明確におっしゃったんですよ。ホテルニューオータニから開示はできないという回答を明確に得ていると今おっしゃった。
ANAホテルについてはどうですか。
○菅国務大臣 通告にありませんので、そこはまだ確認はしておりませんけれども、ただ、私、先ほど申し上げました。それは、総理の事務所では受け取っていないということ、そして、総理が答弁したことは全てだということであります。
○小川委員 官房長官、恐れ入りますが、二枚目の5の問い、営業の秘密にかかわるため回答に含まれていないと申し上げた事実はないとホテル側が回答しているんですね。これは、ホテル側の担当者が確かにそう発言したのか。つまり、総理が答弁で引用しているフレーズをホテルの担当者はきちんと言ったのかという問いなんです。
いみじくも、長官は、正直でいらっしゃるんでしょうね、ニューオータニについてはそういう報告を受けているとはっきりおっしゃった。ANAホテルについては、何度、何度聞いてもそこをはぐらかす。つまり、得ていないということなんです。
ということは、やはり総理事務所がホテルの担当者から聞いたのは、一般的な回答であって個別事項は含まれない、このわずか一行、二行だけなんでしょうね。以下、明細書は発行していないとか、営業の秘密にかかわるとか、領収書は上様の可能性もあるとか、これは全部後づけで、いいように総理が発言をつけ加えた。発言内容をみずからに都合がいいものに体裁を整えるために、ホテル担当者から聞き取ったのではなく、例えば、ANAホテルから聞いていないのに、ニューオータニが言ったことを勝手に持ってきたり、援用、盗用したりして、従来の答弁ラインをただひたすら守ろうとしただけの答弁だった。それが事実じゃありませんか。
○菅国務大臣 そんなことじゃないですよ。
ホテルから責任あることを総理自身が、総理の事務所の人たちが聞いた上でここで答弁していますから、ここで答弁していることが、これは責任がありますし、議事録に残るわけですから、そこが全てであります。
○小川委員 官房長官、時々迫力があるんですけれども、私もちょっと負けないように、これは迫力で押す押さないじゃないんですね、このテーマは。事実なんです。事実が必要で、事実が大事なんです。そこをはぐらかすから……(発言する者あり)
○棚橋委員長 お静かに。
○小川委員 私もこだわっているんですね。
じゃ、メディア側の回答について、山井さんも聞いていましたけれども、ちょっとそれも反証していただけませんか。
例えば、営業の秘密にかかわるためというフレーズについて、メディアの取材に対して、ホテルは文書で、個別の案件については営業の秘密にかかわるため回答に含まれていないと申し上げた事実はないと回答しているんです。明細書については、弊ホテルとしては主催者に対して明細書を提示しないケースはないため例外はないと理解していると明確に回答しているんです。
では、今の官房長官の御答弁を前提にすると、長官は総理の御答弁に全幅の信頼を置いておられる、そして、それを検証する必要はないとおっしゃっておられる。ということは、総理が口頭でおっしゃったことが、たとえ国会の正式な場とはいえですよ、総理が口頭でおっしゃったことが真実で、ホテルが書面で回答したことはうそだ、虚偽だというふうに受けとめていいですね。そういう御答弁ですね、そういう理解ですね。
○菅国務大臣 メディアのことについて私は責任を持つ立場でありませんけれども、少なくとも総理がこの予算委員会で答弁したということは、まさに、先ほど来申し上げていますけれども、議事録にも残るわけでありますから、それは全てホテル側に確認をとった上でお答えをさせていただいているものであります。
○小川委員 今の三点、四点全てを本当にホテルに確認して御答弁されたのであれば、その日の夜、ホテルが書面でこういう回答をするはずがないんですよ。はずがないんです。
では、せめて、この答弁をどのようにホテルに確認したのか、それだけはちゃんと説明責任を果たしていただけませんか。書面でホテルとやりとりをしたはずです。これだけの答弁を、ホテルに確認した上で答弁しているんだとあえて強弁されるわけですから、どういう手続で、どういう書類で、ホテル側と政権とが、政権じゃないですね、この際、安倍事務所、安倍総理事務所がどういうやりとりをしたのか、それを立証するように、ちゃんと物証を挙げて、ホテル側と総理答弁との調整記録、これを調査して提出することを求めます。
○菅国務大臣 電話にてホテル側に確認を行ったということでありますけれども、いずれにしろ、総理が答弁していることは、ホテルとしての正式な回答を受けての答弁であります。ここは明言したいと思います。
○小川委員 そういうやりとりをホテルとの間で握れたんですか。えらく自信を持ったおっしゃり方と受けとめましたが。
それから、官房長官、いずれにしてもという枕言葉は最も忌むべきなんですよね、この際、こういうときは。いずれにしてもというのは、まさにごまかすとき、はぐらかすとき、論点をすっ飛ばすときの言い方なんですよ。いずれにしてもと言っているときが一番怪しいんです。いや、官房長官、本当ですよ。笑い事じゃない。本当にそうなんですよ。
委員長、ここまで明確に答弁されていますから、これは委員会として、委員会の品位にかかわることです。政府側が、どのような裏づけ、どのような根拠、どのような誠実さで国会に対して答弁しているのか。これは委員長に対して答弁しているのと同じですからね。委員会として、ただいまの総理答弁に際してのホテル側との調整記録、委員会として安倍総理事務所に要求することを求めたいと思います。
○棚橋委員長 後刻、理事会で協議をいたします。
○小川委員 なかなか、予想はしていたとはいえ、やはり相当不都合なんでしょうね、このゼロ回答。これは倒れるんでしょう、答弁したら、政権が。見積書が出てきたら大変なことになるんでしょう。
先ほど、自民党とホテルとのやりとりをお尋ねしたんですが、私、これは本当に自分の立場抜きにして申し上げなきゃいけないと思っているんですけれども、今回、このANAホテルは、誰に盾突いているわけでもない、誰の肩を持っているわけでもないと思っているんですね。まさに淡々と真実を、文書というみずからが責任を負う形で対外的に発信しているんです。この姿勢が、今みたいな御時世ですから、私は本当に希望だと思っているんですよ。別に野党の味方なんてする必要は全くないし、かといって、これはどうですか、日本じゅう、それは政権の側からすれば、統治がうまくいっているという自画自賛かもしれない。
私、ちょっと立場をわきまえずに申し上げますが、官房長官の手腕には一目も二目も置いていますよ、本当に。それは私だけじゃないでしょう。ここにいる委員の先生方、麻生財務大臣もそうだと思いますよ。
でも、官房長官、ちょっと若げの至りで申し上げさせていただきたいんですが、御党の後藤田正晴先生とか、野中広務先生とか、梶山静六先生とか、まさに異彩を放った官房長官、歴代いらっしゃいますね。政権運営においても巧みだったと思う。しかし、もうちょっと、何というんですか、どこかに、政権の都合と社会の規範との間でもっともがき苦しんでいる先輩方だったんじゃないですか。私は、菅義偉という人はそれができる人だと思いますよ。
完全に魂まで政権運営に身を売ってしまったら、何が残るんですか。この長期政権の日にちだけが残るんですか。日本の社会のモラルを、私は、ある種崩壊させながらこの政権は最長に至っていると思っている。それが正せるとしたら、いや、全責任、最終責任は安倍晋三先生にありますよ、しかし、正せるのは、菅義偉、あなたしかいないじゃないですか。全部、何でもかんでも政権の都合で、魂まで身売りするような状況だったら、何のために政治家になったんですか。そういう話にもなりかねない。その前提でぜひ御答弁をいただきたいわけです。
最後に、私、これもだまされていたんです、おととい。なので、きょうはそれをきちんとお聞きしたいと思っているんですが。
辻元議員のメールによる四つの質問に対する回答は、これは一般論じゃないんですよね。途中から川内先生が穏やかに不規則発言され始めて私も気づいたんですけれども、これは一般論じゃないんですよ。ホテルに、ある種ルールを聞いているとか方針を聞いているわけじゃないんです、このメールは。二〇一三年から一九年までの七年間に行われたパーティーや宴会、全件についてどうだったかと聞いているんです。
したがって、確かに範囲は広い、件数も多いでしょう。しかし、明確に特定され、明確に個別的で、明確に具体的なんですよ。この範疇の中にこの七年間の宴会、パーティーは全て入っている。これに対して、ホテル側は明確に文書で責任を持って回答しているわけです。ということは、有意な反証を物証をもってできない場合、安倍後援会前夜祭はその範疇に含まれるということになります。例外ではないということになります。
安倍事務所の前夜祭が個別にこうでしたという回答をもらう必要ないんです、我々。一三年から一九年の七年間行われた全ての宴会でどうだったか。明細書で特別扱いしたことはありません、白紙の領収書を出したこともありません、参加者一人一人から直接お金を受け取るというようなこともありませんと、明確に回答しています。
範囲が広いことをいいことに、あたかも一般論、制度論、方針論を聞いたかのように論点をすりかえ、安倍後援会の行事が例外だと言わんばかりの答弁は、これはまさに欺瞞であり、言い逃れでしかない。きちんと書面をもって具体的に反証できない限り、安倍後援会の行事は確実に辻元議員指摘の一三年から一九年の七年間に行われた宴会のうちの一つであり、したがって、例外なく回答しているホテルのしきたりどおりに行われた。
したがって、総理の答弁は、物証が出てくれば別です、私たちも納得します。物証が出てこないだけの、口先だけの、たとえ国会とはいえ、答弁ではとても納得できないし、これは例外に当たらない、例外に該当しない、原則どおりに行われた宴会であると言わざるを得ないと思います。
一旦、ちょっとここで官房長官の見解を求めたいと思います。
○菅国務大臣 この点につきましても、総理が二月十七日の予算委員会のこの場で答弁したとおりであり、ホテル側は辻元議員にあくまで一般論でお答えをしたものというふうに認識しています。
○小川委員 その認識が間違っていると申し上げているわけですね。
範囲が広いことは事実です。しかし、七年間の全件について聞いて、全件について回答をいただいています。したがって、いかに広い網の目といえども、そのどこかにあるわけです、安倍後援会の前夜祭は。これは全くもって説明になっていない。立証文書、証拠書類、これが提示されない限り、全くもって誰も納得しないでしょうね、と思いますよ。
政治資金規正法に違反をし、公職選挙法に違反をする疑いは、辻元議員が提示したメール、そして、この間、三日間のやりとりを見ても、これは晴れるどころか、晴れたどころか、ますますその疑いは濃厚になっている。説明できないんですよ、繰り返しますが。やったら破綻するんでしょう、政権が。そのぐらいのことなんだと思いますよ。
お昼を過ぎましたので、そろそろやめたいと思いますが、改めて、これは残念ながら続くでしょうね、この議論は。出てこないんですから、納得させる材料が。
ちょっと、委員長、座ります。どうぞ、時計回してください。
○棚橋委員長 どうぞ。
小川淳也君。
○小川委員 残念ながら、このやりとりは続かざるを得ない。本当に、それは国益の観点からすればどうかと思いますよね。しかし、政権の姿勢がこうである以上、総理の姿勢がこうである以上。
また、これ、ちょっと私も、もう演説みたいになりますが、公文書から何からむちゃくちゃなんですよ、管理も、廃棄も。検察の人事もむちゃくちゃだ。
さかのぼれば、安保法制から始まって、やはりこの政権は、自分たちは法令より上位にいるんですよね。政権の都合が最優先なんですよ。これに法令や憲法を従わしめている。とんでもない勘違いだと思いますよ。
説明を求められても、文書は出さないし、捨てるし、説得力ある、納得感のある証拠はないし、それですり抜けてきたからそうなっているんでしょうね。もちろん、我々野党にも責任があるんでしょう。しかし、この公的行事なり、あるいは公文書管理なり、きょうの御説明いただいた御説明も全く納得いきませんし、むしろ、答えられないんだ、答えたら政権が倒れかねないぐらいの話だという心証を持ちました。
そのことを厳しく受けとめていただくようにお願いを申し上げまして、ひとまず質疑を終えたいと思います。
ありがとうございました。
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