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〜会議録(2020年1月28日予算委員会)〜
○小川委員 野党共同会派の小川淳也です。
まず、けさの報道で、答弁できる方がいらっしゃったらお願いします。
武漢の新型肺炎については、皆さん心配しておられますが、このチャーター機の派遣、総理のスピーディーな御判断に敬意を表しつつ、延期になったんですか。それはどういう事情ですか。御答弁できる方がいらっしゃったら。
○茂木国務大臣 延期になったわけではありません。今、総理の方針のもとで鋭意準備を進めております。
武漢、今確認をされている中でも五百六十人以上の邦人の方がいらっしゃる。恐らくそれ以上の数になると思うんですが、鋭意確認をとっておりますけれども、日本に帰国を希望される方が一日も早く帰国できるように、チャーター機の手配だけではないんです、例えば、武漢の空港に行くための交通手段を確保しなければいけない。
さまざまな対応がありまして、そういったことも含めて、鋭意今準備を進めております。
○小川委員 報道等ではきょうにもということですが、そんなに時間はかからないということですね。
鋭意お取組をお願いをし、これはもう与野党を超えてしっかりと応援すべきことだと認識をしております。
それでは、総理、公文書管理等、また公的行事のあり方についてお聞きをしたいと思うんですが、まず、そもそもこの桜を見る会の意義なり歴史を総理はどういうふうに理解しておられるのか、ちょっとその点、御答弁いただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 桜を見る会につきましては、累次説明をさせていただいておりますが、昭和二十七年以来ですか、行われているところでございますが、しかし、招待者の基準等が曖昧であったということの中において、年を経る中において招待者が増加をしてきたということについて反省しなければならないということにおきまして、今回は中止をさせていただいた。その中で、しっかりと見直しをしていくことになるわけでございます。
○小川委員 昭和二十七年から、地域の功労者等への御慰労、これはそうなんです。
ただ、私も知らなかったんです。書かれているものをよく読んだりしますと、起源は明治にさかのぼるんだそうですね。皇室主催、まさに鹿鳴館時代、明治の元勲たちが外交使節をもてなし、国際親善を図った。なぜか。不平等条約を改正したかったからであります。
観桜会として続いてきた会が戦争で中止になり、そして敗戦後、独立して再開したのが二十七年。恐らく、当時の吉田茂首相も同じような心象風景だったんじゃないかと思います。列強に認められたい、あるいは敗戦後の日本の復興を世界に対して示したい。
したがって、時の総理大臣がみずからの後援会をもてなすということは、会の趣旨から大幅に乖離しています。
加えて、過去、中止になった事例はどういう事例か、総理、御存じですか。
○安倍内閣総理大臣 急な御質問でございますので、お答えすることはできません。
○小川委員 民主党政権時代に東日本大震災で中止になったことは御存じかと思います。それから、北朝鮮に対するミサイル対応での中止もありました。また、さかのぼりますと、まさにおじい様が苦労された安保闘争、このときもどうも中止になっているようです。そして、阪神・淡路大震災。
ですから、安保闘争、阪神・淡路、東日本大震災、ミサイル対応、まさに国家を揺るがしかねないような危機において中止されたわけです。それだけ大事な、伝統ある、はえある行事だったんでしょう。
しかし、今回は、総理のさまざまな動機の中で、極めて、あえて申し上げますが、私的な事情でこの歴史ある事業を中止した。その責任は極めて大きいと思います。
それについて、きょうは個別具体のこともいろいろ確認したいわけでありますが、きのうまでの答弁、総理の御答弁の中でちょっと気になる御発言もありますので、ちょっとその点、まず確認させてください。
総理の事務所で毎年推薦者を整理して、内閣府に推薦していますね。しかし、実際の取りまとめは内閣府が行っているから、例えば公選法の供応接待等を含めて、これに該当するんじゃないかという批判は当たらないという答弁を再三されています。
しかし、ちょっとお聞きしたいんですが、取りまとめをする内閣府の長は、責任者は誰ですか。
○安倍内閣総理大臣 内閣府の長は内閣総理大臣たる私でありますが、しかし、実際に私が事務を行っているわけではないのは御承知のとおりだろうと思います。
○小川委員 まさにそこが責任意識が希薄な答弁でありまして、それは、総理大臣の所管事項を、権限、予算の配分、全てそれぞれ総理が直接やっているわけないじゃないですか。しかし、最終責任は総理にあるんですよ。そのことを前提に全てお答えいただかないから、私たちは納得できないわけです。総理が本当に事の本質を理解しておられるかということを疑問に思うわけであります。
後ほど、この点、改めて議論したいと思いますし、それから、重要な論点として、安倍後援会、安倍事務所で取りまとめた人は丸のみだったんじゃないか、希望者全員だったんじゃないかという論点もあります。こういう論点については、また追ってと思っています。
それからもう一つ。総理はあたかも、これまた自分の責任ではないかのように、ここまで招待者数が膨れ上がったことを、招待基準が曖昧で、結果として招待者数が膨らんだ、何だか人ごとのようにおっしゃっていると私は感じます。
悪いのは招待基準じゃないでしょう、歴代内閣、全部同じ招待基準でやってきたんですから。歴代内閣は全て自制していました。悪いのは、この招待基準を悪用した安倍政権じゃないですか。曖昧であることをいいことに、みずからの後援会、支援者、わかりませんが、招待者数、参加者数を二倍に膨らませ、予算の使用額を五倍に膨らませた。それはまさに総理自身に責任があるわけです。結果として招待数がふえた。これも他人事のように聞こえますよ。経過において、意図を持ってふやした人がいるんですよ。それが内閣総理大臣なんです。
したがって、招待基準が曖昧で、結果として招待者数が増加した、こういう責任逃れのような答弁では不十分だと思います。招待基準が曖昧であることをいいことに見境なく招待をし、結果として招待数をふやしてしまったというふうに答弁を修正されるべきだと思いますが、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 確かに、ふえたということについては私は責任を感じておりますし、反省しなければならない、こう考えております。しかし、招待基準が曖昧であったことは事実であります。
例えば、鳩山政権のときにも、鳩山当時の総理は、総理の一日に出ておりますが、早い時間に来て、三十分ぐらい、地元の後援者と写真撮影をしているということが堂々と新聞の総理の一日に出ているじゃありませんか。それは事実なんですよ。だからいいということでは全くなくて、そういうことも含めて反省しなければならない、こういうことであります。
それと、三十分間写真撮影をしているわけでありまして、私も写真撮影をしております。それは大体同じような時間であろう、こう思っております。(発言する者あり)済みません、ちょっと。
○棚橋委員長 いやいや、不規則発言はやめてください。気にします。
○安倍内閣総理大臣 その上において申し上げますと、それは、我が党の歴代の総理のときにも私は出席したことがありますが、当然、地元の方々もたくさん来られています。それは私も知っております、官房副長官あるいは幹事長をやっておりますから。だからそれは許されるということではありません。しかし、突然安倍政権でそうなったということではないということは申し上げておきたい、こう思うわけであります。
つまり、基準が曖昧であったのは事実であります。その事実を見ないと正しい対応はできないのではないか、こう申し上げているところでございます。
○棚橋委員長 何度も申し上げますが、不規則発言は委員会運営の妨げになりますので、どうぞおやめください。
○小川委員 委員長、私の質問時間を妨げないようにぜひお願いしたい。みんな静かにしているじゃないですか。(発言する者あり)
○棚橋委員長 自民党席も御静粛に。
○小川委員 総理、六十八年、過去、六十五回開催しているうちの一回は民主党政権、これは私たちは真摯に受けとめなきゃいけないと思っています。
しかし、そのことと、歴代政権がそうだったから許されるということであれば……(安倍内閣総理大臣「ないって言った」と呼ぶ)ですよね。中止しなけりゃいいんですよ。ことしもやればいいんです。まさにそこに反省があるわけでしょう。そこを強調すべきであって、歴代がどうだったとか、基準が曖昧だったということは、総理大臣として強調するようなことじゃないと思いますよ。
まさに、その羽目を外し、たがを外したのは総理御自身です。官房長官のときは一万人しか行っていないじゃないですか。総理大臣になって一万八千人になったんでしょう。それをもって歴代と比較すること自体が私はおかしいと思いますよ。量が変わったことで質が変わったんですよ、この行事の。だから、いろいろな問題が噴出している。だから、公文書を廃棄しているんでしょう、いろいろと。ということなんです。
そういう前提で、きょうは、殊さらに、少し、私が知りたいこと、あるいは国民の皆さんも知りたいと思っています、個別具体の質問事項を御用意して、昨日、総理にお答えをいただきたいということでお願いしましたので、個々の論点あるいは事実関係について、率直なお答えをいただきたいと思います。
まず、安倍政権になって、大体、毎年のように千人単位で招待者数がふえていくんですが、一つ目のお尋ねです。この一つの要因と思われる桜を見る会の旅行企画、安倍事務所で取りまとめていますね。これは一体いつからやるようになったんですか。
○安倍内閣総理大臣 いつからやるようになったかということについては、御質問を事前にいただいておりませんのでお答えしかねるんですが、いずれにせよ、資料等はもう既に残っておりませんので、お答えはしかねるということでございます。
また、これは私の事務所が主催したものではないということは、きのう答弁したとおりでございます。
○小川委員 きょうは、そういうやりとりをぜひ回避したかったので、これ、私、きのう通告した。
○安倍内閣総理大臣 失礼しました。
少なくとも、第一次政権のときにはちょっとわからないんですが、第二次政権以降は行っているということでありますが、それ以前については、古い話で判然としていないということでございます。
○小川委員 ということは、私どもがよく目にする、いわゆる旅行企画の案内、募集は、よく手元にあるのは平成二十九年と三十一年なんです。ということは、今の総理の御答弁だと、西暦でいうと二〇一二年に政権交代していますから、翌一三年、平成二十五年から、総理は安倍事務所においてこの類いの旅行企画をしていたという理解でいいわけですね。
○安倍内閣総理大臣 私の事務所によれば、御指摘のツアーの主催、企画は旅行会社でありました。これは野党の皆さんも追及本部で御確認をしていただき、この旅行代理店が、また御質問に対して、このツアー会社がそう答えているというふうに承知をしているところでございます。
私の事務所は、希望する方に対して旅行会社の紹介等を行っていたということでございますが、先ほども答弁をしたとおり、このような企画については、少なくとも第二次政権発足以降は行っているということでございますが、それ以前については、古い話であり判然としないということでございます。
○小川委員 ということは、早ければ二〇一三年、平成二十五年からやり始めたというふうに理解しました。
次のお尋ねですが、それは総理の指示ですか、事務所からの提案だったんですか。
○安倍内閣総理大臣 これは、私はそういう指示はしておりません。
○小川委員 ということは、事務所が企画をし、しかし、総理、相談は受けましたよね。
○安倍内閣総理大臣 これは、今申し上げましたように、私は指示もしておりませんし、こうしたことの一々について、私、総理大臣としての仕事が物すごく忙しいですから、きょう見ていただいてもそうですから、そういうことについては相談にはあずかっていないということでございまして、桜を見る会の前については、例えば三月、二月というのは、この予算委員会等々で私は忙殺されているわけでございますし、総理大臣の仕事というのは予算委員会だけではございませんから、日々の職務がある、外交もございますから、その中において、こうした企画等々について私が一々指示をしたり、相談をするということはないということでございます。
○小川委員 総理大臣がお忙しいということは、もう本当に私どもの想像を絶する、想像に余るお仕事だと思うんですが、しかし、それにしても、私どもの議員事務所を振り返ってみても、こうした大規模な行事を本人に相談せずに事務所が勝手にやっているということはちょっと考えがたい、今の御答弁は。
その感想は申し上げた上で、総理は答弁で、かつては、取りまとめには一切関与していない、接遇や挨拶はするが、取りまとめには一切関与していないとおっしゃいました。しかし、この事務所募集の旅行案内が出回ったことで答弁を軌道修正された。事務所から相談を受け、招待者について意見を申し上げたこともあるというふうに軌道修正されました。
その事務所からの相談とは、具体的にどのような相談、そしてどのような意見を実際に申し上げたんですか。
○安倍内閣総理大臣 事務所からの相談としては、事務所が推薦するか否かを考えている方々について個別に聞かれることがあれば私自身の意見を伝えたこともあったわけでありまして、また、私が把握した、各界で活躍されている方々についても推薦するよう意見を伝えたこともあった、こういうことでございます。
○小川委員 そうすると、個別の招待者に総理も、直接、間接、関与していたという答弁と受けとめました。
ちょっと規模感を教えてください。
これは大体、これは事務所に確認、本当に総理に御答弁いただくのは恐縮なんですが、しかし、ほかに聞く人はいませんので、ぜひ事務所に確認いただいたことを御答弁いただきたいんですが、どのぐらい募集用紙を準備して、そしてどのようなルートで、つまり、党議員団や自治会あるいは業界団体等を経由した手渡しのみなのか、一部報道によれば、後援会でしょうかね、郵送で届いたという声も報道されているんですね。大規模に郵送された可能性もあると思うんです。私どもも、さまざまな行事案内、後援会に大規模に郵送することはよくあります。そういったことがなされたのか。
この募集の規模感と募集ルートはどういうものだったのか、ちょっと事業の性格を理解するためにお教えいただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 これはツアーについてですか、桜を見る会そのものですか、ではなくて。(小川委員「旅行企画です」と呼ぶ)
旅行企画については、まず、私の事務所においては、内閣官房からの依頼に基づいて、後援会の関係者を含めて、地域で活躍されているなど、桜を見る会への参加にふさわしいと思われる方を始め、幅広く参加希望者を募り、推薦を行ってきたところでありますが、御指摘のツアーについては、桜を見る会に参加を予定されている方に対して、私の事務所からアンケートをファクス等で送付したり手渡ししたりして、飛行機手配の希望や都内日程の希望等を確認したものであります。
昨年、桜を見る会前日の夕食会の参加者は約八百人規模であり、山口から東京に来られた方も同様に八百人であったということでございます。
○小川委員 参加を予定している方にアンケートを送る、それは理解できるんですが、そもそも、その参加を予定している方を確定しなきゃいけないわけですよね。ですから、どのぐらいその募集用紙を用意して、どのようなルートで募ったのかという事実関係は、もう少し明らかにしていただきたいんですが。
○安倍内閣総理大臣 対象は、そもそも桜を見る会の参加者を対象にしているということでございますので、そもそもその段階で把握をしていて、桜を見る会以外の方については我々は把握をしていないわけでございまして、それを旅行社にこれは伝えているということなんだと思います。
○小川委員 いや、おっしゃることはわかるんですが、そもそも、誰が桜の会に参加するかを決めるに当たって、総理事務所からの推薦があるはずなんです。その推薦過程がどういうことで決まっていったのか、もし、そのツアー参加者と推薦者が同一でないのであればですね。
恐らく、これは日程からいくと、二月の中旬に総理の事務所で取りまとめていますから、その後内閣府から招待状が行っていますから、ということは、ツアーの参加者を全て桜の会出席者として推薦したんじゃないかと私どもは考えているわけです。
それを覆す材料があるのであれば。
○安倍内閣総理大臣 私の事務所において、内閣官房からの依頼に基づきまして、後援会の関係者を含め、地域で活躍されているなど、桜を見る会への参加にふさわしいと思われる方を始め、幅広く参加希望者を募り、推薦を行ってきたところでありました。その過程において、私自身も事務所からの相談を受ければ推薦者についての意見を言うこともありましたが、事務所を通じた推薦以外は行っていないということでございます。
他方、繰り返しになりますが、桜を見る会の招待者については、提出された推薦者について、最終的に内閣官房及び内閣府において取りまとめを行っているということでございます。
○小川委員 今の御答弁は、さっき指摘したとおりです。内閣官房、内閣府の長は内閣総理大臣ですから、今のような御答弁は今後再々なさらない方がいいと改めて指摘をしておきます。
ちょっと理解できません、ごめんなさい。私どもの理解は、二月にツアー参加者を募った、そしてそれを取りまとめた、それを内閣府に推薦をし、三月に内閣府から招待状が行ったというふうに理解しています。
今の総理の御答弁は、ツアーの募集をする前に参加者が確定していたという趣旨の答弁になっています。それは事実と違うのではないかと思いますし、もし総理のおっしゃっているとおりであれば、どういう形で桜の会参加者を確定させたのか、そこについての説明が別途必要だと思いますが、総理、いかがでしょう。
○安倍内閣総理大臣 それは、繰り返しになるんですが、まず、先ほど申し上げましたように、事務所から、内閣府からの依頼に基づいて事務所が推薦をする、こういうことであります。そして、桜を見る会の招待者については、提出された推薦者について、最終的に内閣官房及び内閣府において取りまとめを行っているということであります。
○小川委員 ちょっと、総理、紙を読まずに答えていただけませんか、シンプルな質問ですので。
旅行企画に募集した人を推薦したのではないんですね。
○安倍内閣総理大臣 今答弁したとおりでございまして、旅行企画は旅行企画として存在するわけでございますが、まずは、その前に、桜を見る会について推薦をし、そしてそれを、今申し上げましたように、桜を見る会の招待者について、提出された推薦者について、最終的に内閣官房及び内閣府において取りまとめを行っているということでございます。
○小川委員 ちょっと報道されている事実とそれでは異なることになると思うんですが、コピーしていいことになっているんですよ、あの参加名簿というのは。ですから、推薦者、推薦されていなくても、コピーして提出されれば、最終的に招待状が来ているんです。
それから、いろいろと報道の中で実名で告白されている方がいらっしゃいますが、総理の有力な後援者から案内状を送ろうかと言われて、ああ、お願いしますと言うと、来ているわけなんです。
ということは、総理は、推薦者が確定して、その方々に旅行案内を送ったという御説明ですが、それは事実と異なるんじゃないですか。広く募集した人をそのまま推薦しているんじゃないですか。そういうことだと思いますよ。
○安倍内閣総理大臣 御説明をいたしますと、まず、私の事務所においては、内閣官房からの依頼に基づきまして、後援会の関係者を始め、地域で活躍されているなど、桜を見る会への参加にふさわしいと思われる方を始め、幅広く参加希望者を募り、推薦を行ってきたところであります。
御指摘のツアーについては、桜を見る会に参加を予定されている方に対して、私の事務所から、これはコピーではなくて、アンケートをファクス等で送付したり手渡しをしたりして、飛行機手配の希望や都内日程の希望等を確認したものであります。
○小川委員 よくわかりました。これは御飯論法ですね。総理がおっしゃっているのは旅行企画のアンケート、私が申し上げているのは参加希望募集。
ですから、そもそも、参加希望を募る段階で、相当幅広く、コピーを使ってくださいという用紙を使用することも含めて、参加者を募ったわけですね。それを取りまとめて、ですから、そこはほとんどノーチェックなんだと思いますが、それを取りまとめて、そして、参加すると言った方に別途旅行企画を送ったという理解ですね。そういう理解ですね。
○安倍内閣総理大臣 いや、ちょっとよく、桜を見る会とツアーがございますので、私は今、先ほどはツアーについての御質問だったので、ツアーについてお答えをさせていただいているわけでございますが、しかし、ツアーに行かれる方の前提として、桜を見る会について、内閣府から依頼を受けて推薦を行うということでございます。
その上において、ツアーに参加をされる方がおられるかどうかということについて、先ほど申し上げたような形で通知をしているということを申し上げたところであります。
○小川委員 わかりました。
では、お聞きすべきは、その広く参加者を募る段階。募る段階でどの程度この紙を準備されて、どのようなルートで募られたんですか。ちょっと事実関係を教えてください。
○安倍内閣総理大臣 このツアーに係る……(発言する者あり)
○棚橋委員長 済みません、不規則発言はお慎みください。
○安倍内閣総理大臣 それは先ほど答弁したとおりでございまして、これは繰り返しになるわけでございますが、桜を見る会につきましては、まず、私の事務所においては、内閣官房からの依頼に基づいて、後援会の関係者を含めて、地域で活躍されているなど、桜を見る会への参加にふさわしいと思われる方を始め、幅広く参加希望者を募り、推薦を行ってきた、こういうことでございます。
○小川委員 ちょっとルートも具体的に聞きたかったんです、規模感も聞きたかったんですが、お答えにならないようなので、後で、委員長、ここに書いていることはきちんと書面で回答を求めたいと思いますので、ぜひその心づもりでお願いしたいと思います。
もう一点、昭恵夫人との関係なんですが、昭恵夫人の推薦枠もあったという答弁は既にあります。それから、一部報道ですと、さまざまな趣味の会とか、あるいは、名刺交換をしたら、それから数年にわたって招待状が届いたということであります。
これはどういうルートなんですか。昭恵夫人が例えば外で名刺交換をされる、その名刺は、夫人付の職員を通して直接内閣府に行くんですか。それとも、総理に、あなた、これ、招待してあげてもらえますかということで、総理に直接手渡しが来るんですか。あるいは事務所経由ですか。
○安倍内閣総理大臣 まず、名刺交換すれば必ず招待状が行くということはありません。これは、そういう誤解を招くのではないかということで、はっきりと申し上げておきたい、このように思います。
私の事務所において幅広く参加希望者を募る過程で、これも既にお答えをさせていただいているところなんですが、私自身も事務所からの相談を受ければ推薦者についての意見を言うこともありましたが、その際、各界で活躍されている人を幅広く把握する観点から、妻の意見を聞くこともあったところでありまして、妻の意見を参考として、事務所の担当者に私の意見を伝えたところであります。
なお、内閣官房への推薦は事務所を通じたもの以外は行っておらず、当該推薦プロセスに、例えば、今例として挙げられた夫人付等の職員は一切携わってはいないということでございます。
○小川委員 そうすると、昭恵夫人、御夫人のお考えを総理がしんしゃくされたということだと思いますが、そこにも公私混同批判は起きますからね。
過去の学校法人もそうでしたが、常に、総理の公私混同疑惑には必ず夫人の影がちらつくんですよ。これはびしっと言わなきゃだめだと思いますよ、総理。公私混同をするな、区別しろときちんと言わなきゃいけないと思いますよ。
それから、もう一点お聞きしたいことがあります。
これから、名簿が本当に破棄されているのかどうか、きょう、本当は私の担当は公文書の管理についてだったんですね。しかし、総理の御答弁や、あるいはこの間のやりとりで、少し事実関係を聞かなきゃと思ってこういう問いを一応させていただいているんですが、名簿が本当に廃棄されているのかどうか、そして、そのルールは法律にのっとって適正に行われているのかどうか、これは今後極めて重要な論点です。これは、この桜を見る会に限りません。安倍政権における公文書の管理のずさんさは、もうあえて申し上げるほどでもないでしょう、皆さん御存じのとおり。
総理はよく、私の責任でうみを出し切るとか、私の責任で全般的な見直しを行うとかおっしゃいますが、これは、そもそも元凶は総理自身ですからね。霞が関の職員がやたらめったら、無法地帯のように文書を管理しているわけじゃないんですよ。また追って、これは公文書についてお聞きするときに明らかにしていきたいと思いますが、総理や政権幹部の発言あるいは無言のプレッシャーに霞が関の職員は必死に対応しようとして、文書を捨て、改ざんを行い、を続けているんですよ。
ですから、あえて言えば、うみは、ひょっとしたら総理自身かもしれないということです。そういう前提でこの公文書の問題については考えなきゃいけない。これは、ちょっと追ってまた次回以降、きちんと検証させていただきます。
私、一つ疑問がありまして、仮に本当に政府で、私は違法だと思いますが、文書を廃棄しているとしましょう、仮に。しかし、総理の事務所には、今、いろいろ問題になっていますね、ジャパンライフの山口氏はどうなのか、反社会的勢力が入り込んだことはどういう経緯なのか、あるいは何人ぐらい推薦しているのか、あるいは前年との重複はどうなのか、この辺を検証するために、仮に名簿を政府が廃棄していても、安倍事務所にはあるはずだと思うんですが、その点、きのう御確認をお願いしておりますので、既に廃棄しているという答弁も国会でちらほらお見受けしますが、改めて確認していただいたはずですので、その点、御答弁いただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 事務所に確認をしたところ、推薦者名簿は既に廃棄をしている、これはもう既に申し上げている、同じ御質問を何回かいただいておりますので、同じ答弁でございますが、それ以外に桜を見る会の招待を確認できる名簿等は作成をしていないということでございます。
○小川委員 ちょっと御飯論法を避けるために念入りにお尋ねしますが、仮に内閣府への推薦名簿を事務所も破棄したとします、仮に。
しかし、私ども、政治活動をするに当たって、当然、慎重に後援会名簿というのは管理しているわけですね。これはどなたもそうでしょう。そして、どの方がどの行事に参加をしてくださった、あるいは、どの方にはどの案内を発送している、どういう返信があった、こういうことは名簿を管理していくに当たって極めて基本的な事項なんです、政治活動をする以上。
したがって、仮に推薦名簿を形の上で総理事務所で廃棄していても、恐らく総理の後援会名簿には克明に、何年の桜の会案内者、何年の桜の会参加者ということが記録されているはずだと思います。
その点、きのう確認をお願いしましたので、ここで御答弁いただきたいと思います。
○安倍内閣総理大臣 ただいま答弁をさせていただいたとおりでございます。
○小川委員 それは、後援会名簿にも記録が残っていない、たどりようはないという御答弁ですか。
○安倍内閣総理大臣 先ほど答弁させていただいたとおりでございまして、作成したものについて、残っていないということでございます。
○小川委員 作成した名簿を廃棄していることは、仮に仮定として置くことは、もう既にうなずいています。
その上で、仮に廃棄していたとしても、後援会名簿の本体に記録が残っているでしょうということの確認をお願いしています。
○安倍内閣総理大臣 推薦者名簿は、これはもう同じ答弁なんですが、既に廃棄をしており、それ以外に、先ほども答弁させていただいたんですが、桜を見る会への招待を確認できる名簿等は作成をしていない、こういうことでございます。
○小川委員 微妙にすれ違い答弁ですね。名簿の作成云々は聞いていません。記録が残り、履歴をたどることができるはずだというお尋ねです。
これは、これもここに書いてあることですから、きょうの答弁で納得できないものについては、少なくとも本予算の審議に入るまでに、こういう基礎的な情報、それから、昨日、黒岩議員が要求したと思いますが、これも追ってきちんと議論させていただきたいと思いますが、政府が名簿を廃棄したというこの強弁ですね。
電子的な記録は必ず残っているはずです、廃棄していれば。そして、おかしなことに、この電子的な記録を、当然、提出しろと言うと、セキュリティーだ何だとおっしゃる。では、確認してくれと言うと、確認しないとおっしゃる。では、記憶はどうかと言えば、五月の七日から九日だと曖昧なことをおっしゃる。極めて怪しい状況になっています。
少なくとも、ここに書いている具体的な質問事項と、そして、今般のこのさまざまな公的事業の私物化疑惑、予算も膨れ上がっています、参加者にもさまざまな方が紛れ込んでいた可能性がある。名簿を復元して検証しないことには、委員長、これ以上の新たな審議展開を望むことができません。
きのう、きょう、衆議院における補正の審議ですが、新年度予算に入るに当たっては、最低限、この名簿復元に関する、あるいは廃棄を証明する電子記録、いわゆるログと言われているもの、電子記録と、そして、私が、きょう、あえてこれは書面でお示ししました、基本的事実関係です。これに関する事項についてはきちんと文書で回答がある、その上で新たな審議を望みたいので、理事会で、新年度予算の審議に入る前に、ログの提出と、この具体的な質問事項に対する回答を求める、これを前提として新年度予算の審議に入る。このことを、委員長、御協議いただきたいと思います。
○棚橋委員長 後刻、理事会で協議をいたします。
○小川委員 きょうは、この個別事項を、あえてこの大事なお時間、お預かりをして、そして、総理御自身がいらっしゃるこの限られた機会で直接お尋ねをさせていただきました。わかったことと、しかし、非常に曖昧にお茶を濁しておられることと、さまざまありますので、これはしっかり今後も究明する必要があると思います。
総理、もう一つ私が気になっている答弁、御発言について釈明をいただきたいんですが、国会審議がこういう政策論議以外で、私は政策と密接にかかわっていると思いますが、政策論議以外のことに時間を費やされることが非常に国民に対して申しわけないとおっしゃった。私どももそういう気持ちを持っているんですよ。
それは、みずからに対する真摯な反省から本当におっしゃっているのか、それとも、野党に対する当てつけや当てこすりで、皮肉でおっしゃっているのか、総理の真意を聞かせてください。
○安倍内閣総理大臣 当然、これは私の心から発した言葉でございまして、反省をしているということでございまして、恐らく、野党の皆さんにはそれは全く思い当たる節はないんでしょうから、ぜひそのように私の真意をお酌み取りいただければ、このように思います。
○小川委員 一応額面どおり受けとめたいと思います。
これは、ちょっと極端なことを申し上げますが、もし河井大臣が今も在任されていれば、死刑執行の判こを押すわけにいかないですよね。菅原大臣がもし今も在任されていれば、関電関連の金品贈与疑惑を調査する資格がありませんよね。法令違反の疑いがかかれば、まずそれをただして、法令の執行なり改廃を議論するのが筋だと思います。
その意味で、総理には、これは総理がどの程度意識されているかなので、あえて申し上げますが、今回のこの桜問題も、ある一つのことを極めて象徴しているんですよ。総理が、いつのころからか、見境がつかなくなるということですね、公私混同。
そして、今回のことは、衆議院議員安倍晋三が内閣総理大臣でなければ起きていません。内閣総理大臣安倍晋三が山口四区選出の衆議院議員でなければ起きていません。つまり、取りまとめは別だとか、推薦の責任はないということをよくおっしゃるんですが、事の本質は、やはり衆議院議員安倍晋三さんが、内閣総理大臣たるの地位を利用しているんですよ。
地位を利用して、例えば、この行事に関して言えば、趣旨をゆがませて予算を支出した財政法違反の疑いがある。内閣総理大臣たるの地位を利用して、予算を執行し、地元有権者に供応接待をした公職選挙法違反の疑いがある。そして、以上の収支を明るみにしなかった政治資金規正法違反の疑いがある。さらには、次回ぜひこれは議論させていただきたいと思いますが、証拠隠滅のためにさまざま公文書を廃棄させた公文書管理法違反の疑いがある。これはもはや、総理の手によって、みずからの責任で全般的な見直しを行う、これは無理だと思います。
一つお願いしたいんですが、総理、かつて、不正統計、あるいは森友の文書改ざん、そして文科省の天下り、ちゃんと第三者委員会をつくって、第三者の目で一連の経緯を総括しました。総理、この問題についても、みずからの手で第三者委員会を設置し、きちんとした真相究明を進める、このことをお願いしたいと思いますが、いかがですか。
○安倍内閣総理大臣 今委員が挙げられたそれぞれの御指摘は、私は当たらないと思います。
私が総理でなければ起こらなかったということでございますが、確かに、総理を続けている年数が長い中において人数が膨れ上がったのは事実であり、それは反省しなければいけないということでございますが、招待基準がそもそも甘かったということは事実であり、これはいわば地元の方々が数多くそれぞれ招待をされていたのも事実でございます。
それは厳然たる事実でありますから、それは申し上げて、だから……(発言する者あり)済みません、今井さん、もう質問をされているんですから、やじはやめていただきたいと思います。
つまり、それは、だからいいということを全く申し上げているのではないわけでありまして、招待基準はそもそもそういうものであったということにやはりこの課題があり、それを踏まえてこれは見直しをする、こういうことでございます。
○小川委員 最後に、ごめんなさい、きょう、会計検査院長に来ていただきました。
これは会計検査をする必要があるでしょう。ちょっと簡潔に御答弁を。
○森田会計検査院長 会計検査院といたしましては、これまで、国会から検査要請が行われた場合には、要請を受諾するかの検討を速やかに行い、受諾した場合には、その検査に真摯に取り組んでまいりました。
一方で、国会が検査要請を行うかどうかにつきましては、国会自身がお決めになる問題であり、会計検査院が申し上げる立場にはないと承知しております。
いずれにしましても、国会での御議論等を踏まえて、引き続き適切に検査を実施してまいりたいと考えております。
○小川委員 それでは、委員長に、衆議院予算委員会として本件に関する会計検査の要請をしていただくようお願いをして、質問を終わります。(発言する者あり)
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