民主党 衆議院議員 小川淳也
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〜会議録(2017年4月6日地方創生特別委員会)〜

○小川委員  民進党の小川淳也です。

 分権一括法に関連してお尋ねをしたいと思います。

 まず、先ほども議論のありました手挙げ方式が始まってから、要望件数が初年度に比べますと半分以下、かなり減っているように思います。分権に対する熱が冷めているんじゃないかという気がしますが、大臣、この点いかがですか。

○山本(幸)国務大臣  お答え申し上げます。

 提案募集方式におきましては、平成二十六年の導入以来、長年、地方からの要望が強かった農地転用許可権限の移譲や地方版ハローワークの創設を初めとする権限移譲等を行い、地方公共団体からも高く評価されているところであります。

 一方、規制緩和に関する提案につきましては、横ばい傾向ではありますが、権限移譲に関しては、これまでの取り組みの積み重ねもあり、減少傾向にあります。地方からの提案の掘り起こしのために、提案募集の実践的なノウハウを幅広く掲載した地方分権改革・提案募集方式ハンドブック、過去の提案状況を簡単に検索できる提案募集方式データベース、地方分権改革の経緯や各自治体における取り組みの成果を取りまとめた地方分権改革事例集を作成するとともに、ことしに入ってから二十回以上、地方に出向いて研修を行うなど、研修、説明会を充実強化しております。

 今後とも、地方公共団体が住民生活の向上に資する提案を積極的に行うことができるよう支援するとともに、地方からの提案をいかに実現するかという基本姿勢に立って、地方分権改革を着実かつ強力に進めてまいりたいと思っております。

○小川委員  実績が上がっているから提案件数が減っているという御認識ですか、大臣。

○山本(幸)国務大臣  それもあると思います。同時に、まだまだ市町村のところでは十分にこの方式についての理解が、完全に進んでいないのではないかと思っております。

 といいますのも、全市町村の中で、昨年度は四%ぐらいの市町村しか提案しておりません。過去三年の累計を見てもまだ八%程度でありますので、まだまだ市町村の理解が十分に進んでいないのではないかと思っておりまして、これについて、我々は、各地で研修会を行うなど、あるいは、こういう提案をしたらこんないい事例になりましたよということを見える化していくことが大事だと思っておりまして、先ほど申し上げましたように、データを提供したり、あるいはハンドブックをつくったり、優良事例集をお配りするということで努力をしてまいりたいと思っているところであります。

○小川委員  最初は、書いたものを読まれたからそういう御答弁だったんだと思いますが、やはり、実績が上がっているから提案が減っているという御認識だとすれば、それは甚だ世の中の実感、私ども野党の立場とはいえ、感じている実感と異なるんじゃないかという気がします。

 ちょっと確認しておきたいと思いますが、かつて手挙げ方式という思い切った手法を採用されたことは、私は評価されるべきだと思います。初年度は九百五十三件の提案があった。しかし、昨年は三百三件、三分の一ですよね。しかし、三百三件の提案があったにもかかわらず、実現の運びになりそうなのが百十六件ということで、三分の一しか採用されていないわけであります。

 こういったところに、もし、自治体の側からすれば、提案したところでそんなにいい答えは返ってこない、簡単じゃないという諦めムードが広がれば、この仕組み、手法そのものが、これから先、十分機能しない。今大臣は周知徹底とおっしゃいましたけれども、それ以上にこの要望をどう実現するかというところにこそ、むしろ注力していただきたいと思いますが、この点、いかがですか。

○山本(幸)国務大臣  それはもう委員御指摘のとおりだと私も思います。したがって、いかに提案を受けて実現を図っていくかということが大変大事になります。

 ただ、提案については、実現しなかったものもあるわけですけれども、これにも幾つか理由がございまして、例えば、知事会は反対している、一方で市町村の方からはやってもらいたいというようなことで、意見の相違があって、なかなか結論が得られなかったということもあります。

 それから、予算とか、あるいは全体の税財政については、これは総務省等のところで考えていただくというようなこともありまして、そういうものを除いていきまして、そして最終的に提案が実現というのが百十六件ということでありまして、その意味では、可能性のあるものについてはかなり、七六・五%ですから、やっていると思いますけれども、その辺の区分けの認識について、まだ十分理解ができていないということがあるのかと承知しております。

 ただ、全国知事会や市長会は、このやり方については大変評価しておりまして、ぜひしっかりやってもらいたいということでありますので、お互いの理解を深めながら実現を図るようにしていきたいと思っております。

○小川委員  まさに、知事会と市長会の意見が合わないようなときこそ、大臣のリーダーシップが問われる、その真価が問われる事案だと思うんですよね。そういう意味で、大臣に期待される力量といいますか、それは非常に大なるものがあろうかと思います。

 今回、幾つか複数の改正項目がありますが、目玉の一つは、いわゆる幼稚園型と保育所型のこども園に関する許認可権限を、現在の都道府県から政令市に移すというのが目玉の一つだと理解をしています。

 ただ、これも、今まさに、知事会と市長会、あるいは関連の業界団体がいろいろあるでしょう。その兼ね合いがあってこその現在の形かもしれませんが、ちょっと制度論的に理解に苦しむ部分も多いんです。

 例えば、幼保連携型、幼保一体型のこども園は、既に中核市まで含めて権限移譲されているわけですよね。幼保連携型ですから、従来にない類型ですよ。新しく設けた類型。したがって、さまざまな複雑な制度運用から、あるいは補助金や許認可を含めた手続から、あるいは子供たちの受け入れ体制から、かなり工夫と苦労がある世界だと思います。これが中核市まで移譲されているのに、なぜ幼保、幼稚園型、保育所型という従来型のシンプルな形態が都道府県でなければならないのか。

 今回、政令市に移すことが一つの目玉ですが、なぜ中核市はだめなのか。これはちょっと説明するのは難しいと思いますが、いかがですか。

○中島政府参考人  お答え申し上げます。

 委員御指摘の点については、歴史的経緯がございまして、今、現行法はこうなっているということを今から御説明させていただきます。

 認定こども園法ができたのは平成十八年でございまして、そのときに、幼保連携型の認定こども園については、幼稚園と保育所というものの類型を合体させるということで、幼稚園部分については都道府県で認可をしていただく、保育所については、都道府県、政令市、中核市で認可をしていただく、その前提の上に立って、認定こども園として都道府県で認定をしていただくという、ある意味複雑な仕組みになっていたわけです。

 それが、平成二十四年に、先生方、民主党政権のときに、総合こども園構想というものを打ち出されまして、保育所といわゆる認定こども園の全類型を総合こども園に一本化しようという形の構想を御提示いただいたわけでございます。

 その中では、その総合こども園は、認可、認可、認定、そういう複雑な仕組みじゃなくて、認定という形で手続を一元化し、その認定を行う主体も、都道府県のみならず、政令市さらには中核市まで落とすという中身であったわけです。それがいわゆる総合こども園構想です。

 それが、その後の税と社会保障の一体改革の議論の中で、民自公で協議をし、合意をされた結果、総合こども園の一本化というものはとりあえずおいておいて、現行の認定こども園制度というものを基礎づけて、それを改善していこうという形で制度が見直されることになった。ただ、その際、幼保連携型の認定こども園については、従来のような複雑な認可、認可、認定という形ではなくて、認可に一本化し、そしてかつ、認可権者も、都道府県のみならず、政令市、中核市まで落とすという形になっていたわけでございます。それは、衆議院における修正でしていただいたということでございます。

 その際、今委員御指摘のその他の類型については特段の手当ては行っておられなかったということで、制度的には若干複雑な仕組みにこれまでのところはなっておったという経緯でございます。

○小川委員  ちょっと政府の担当官の方に申し上げますが、参考人登録は容認しています。が、私は大臣に聞いている。大臣は今、手を挙げようとされたんですよ。それを横から挙手して出てこられて長々と答弁されるようだと、参考人登録を拒否しますよ。

 今、歴史的なことをおっしゃったが、私は今、平たい目で制度論をお聞きしているんです。なぜ、幼保連携型は中核市までできるのに、幼稚園型は政令市なんですか、保育所型も政令市までなんですかと聞いている。さらに言えば、保育所は中核市までいけるのに、なぜ幼稚園は都道府県のままなんですかと聞いているわけで、これはまさに、歴史的経緯とおっしゃったけれども、冒頭申し上げたように、都道府県と市町村の綱引きとか、それから背後にいる業界団体とか、いろいろ経緯はあるでしょう、それは率直に受けとめたいと思いますが、そういうところを突破することこそが大臣のお務めじゃないですかというのが冒頭の問いであります。

 改めて、かつて九百件あった提案が三百件に減っている、三百件提案があっても百件しか実現していない、その中に政府の分権に対する取り組みの熱がこもっていますかという文脈でお尋ねをしているわけですから、この点は、正当化する答弁も結構ですが、非常に課題が多い、道半ばだということを率直におっしゃった方が、私どもの受けとめは納得感がありますよ。なかなかこれは論理的に説明できる状況じゃないと思います。

 ただ、念のため、今回の法案、私ども賛成です。反対はいたしません。が、もろ手を挙げてというよりは、甚だ道半ばであるということを、よく政府の側におかれても御認識をいただきたい。

 関連して、幼保を含めた保育、あるいはこども園ですか、この取り組みは極めて重要な取り組みです。

 確かに、民主党政権のときに、やはり保育園と幼稚園、この役割、機能分担、もちろん歴史的な経緯にはいろいろあるわけですが、子供さんを預かって教育と保育に万全を尽くすという意味ではお互い協力できるんじゃないかという議論がさんざん、当時の政務のメンバーの間でありました。ですから、垣根を越えて何らかの対策を打つという、そこには理念、哲学があったわけです。

 もちろん課題もあるでしょうし、まさに道半ばなわけですが、一つ、待機児童がどうなっているかという結果、成果からお尋ねをしたいんですが、これは厚生労働省の御担当で結構です。

 安倍総理は先般、待機児童を目標年限、来年度ですか、までに解消するということは事実上難しいということを表明されました。

 この待機児童の推移を見たときに、十年前が一万九千人、現在が二万三千人、若干の増加傾向です。一方、保育所等の定員なんですが、十年前が二百七万人、そして現在が二百六十万人、ですから、確かにふえている。

 ただし、ここを御説明いただきたいんですが、丁寧に見なきゃいけないと思うんですね。というのは年齢別にということです。

 ゼロ歳児、一、二歳児、三歳児がそれぞれ待機児童数上どう推移しているのか、まずこの事実関係、厚生労働省から御説明いただきたいと思います。

○堀内大臣政務官  待機児童数の推移につきましては、平成十八年度時点でゼロ歳児が千九百八十一人でございましたところ、平成二十八年度では三千六百八十八人となっております。

 また、一、二歳児におかれましては、平成十八年度一万一千六百六十九人でありましたところが、平成二十八年度一万六千七百五十八人、三歳以上児におきましては、平成十八年度が六千百四十四人でございましたところが、平成二十八年度三千百七人という推移をしております。

○小川委員  大臣もこの数字をちょっと頭に入れていただきたいわけですけれども、まさにゼロ歳児は、十年前の千九百から現在の三千六百にほぼ倍増しているわけですね。一、二歳児は一万一千から一万六千、一・五倍です。ところが、三歳児以上は、当時の六千人、十年前の六千人から現在三千人ということで、極めて事態は好転しているわけです。

 そういう状況の中で、次にお尋ねします。

 保育所定員は今申し上げたとおり、二百七万人から現在二百六十万人まで増加しているわけですが、先ほど年齢別に分析していただいた御答弁を前提にすれば、この定員が年齢別にどうなっているか御説明いただく責任があると思いますが、いかがですか。

○堀内大臣政務官  ただいま持ち合わせている資料によりますと、保育所等の定員数の推移についてはございますが、年齢ごとに区分した資料はただいま持ち合わせておりません。

○小川委員  大臣、これはどう思われますか。

 申し上げたように、まさに保育需要が増大しているのはゼロ、一、二歳児、三歳児以上は減っているわけです。保育所の定員がふえたふえたと言っていますが、年齢別に違いますよね、ゼロ、一、二歳児の受け入れ体制と三歳児以上の受け入れ体制は、極めて設備、人員、違うと思います。それは把握していないということなんですね、確認ですが。

 いや、事務的にお聞きしたところ、把握していないというお答えでしたが、時間をかければ答えられるのか、それともそもそも持ち合わせていないのか、どっちですか。

○堀内大臣政務官  申しわけありません、ただいま年齢ごとの資料についてはございません。

 通告の方につきましては、年齢ごとの定員の差というものについていただいていなかったように私自身認知しております。

○小川委員  いや、そういうことをおっしゃるのなら、きのうレクチャーに来た事務局の方、参考人で来ていただいてもいいですよ。

 今ないのか、持ち合わせていないのか、そもそもデータがないのか、仮にないとすれば、これは政策検証評価上どう考えるか、あわせて御答弁ください。

○堀内大臣政務官  大変申しわけございません、ただいま年齢ごとの定員の数についてのデータを持ち合わせておりませんが、自治体の方にきちっと問い合わせをいたしまして、御質問の趣旨に沿って考えさせていただきたいと思います。

○小川委員  ちょっと言葉が紛らわしいんですが、今ないのか、厚生労働省にそもそもないのか、どっちですか。

○堀内大臣政務官  申しわけございません、言葉が紛らわしかったかもしれません。厚生労働省の方にそもそも年齢ごとのデータをただいま持ち合わせておりません。

○小川委員  じゃ、あわせてお尋ねしたい。

 それはどうですか。これだけ、年齢ごとに見ると極めて重大な変化が確認できるにもかかわらず、その受け入れ体制たる定員面から年齢ごとの分析をしていないという現在の厚生労働省の政策検証なり評価なり、どう思われますか。

○堀内大臣政務官  ただいまお尋ねいただいた趣旨に基づきまして、市町村の方にもよく問い合わせをさせていただいて、真摯に受けとめさせていただきたいと思っております。

○小川委員  ただいまの御答弁に従って、これは、いや、山本大臣にも今お聞きいただいたとおりですが、大事なことですよね、この指摘は。恐らく、人員もそうですし、設備関係を整えるのも単価が大きく異なると思いますよ。

 そういう意味で、これは委員長、ぜひ厚生労働省から関連の資料を委員会にも提出していただくようにお願いしたいと思います。

○木村委員長  今政務官から御答弁がありましたので、それを踏まえて後ほど理事会で協議させていただきます。

○小川委員  ということ、一事が万事でありまして、分権という切り口からのお尋ねではありますが、非常に、政策効果の検証また実現に向けた意気込みにおいては極めて道半ばだということは改めて指摘をしたいと思います。

 二、三、追加でお尋ねしたいのが、大臣、私ども民主党政権時代、もちろん大きな、いろいろな反省があるわけですけれども、ただ、この分権改革、当時は地域主権改革と言っておりました。目玉の一つは、やはり一括交付金だったんですよね。各省にまたがる補助金を統合して、そして地域のニーズに合わせて、場合によっては予算配分を組み替え、そしてできるだけ手続も簡素にして、自治体の自主性なり自立性を高めたいという文脈での政策でありました。それが廃止されているわけです。

 一方、これはちょっと二つの観点から疑問に思うんですが、沖縄に対しては、この交付金は当時のまま残され、あるいはさらに拡充をされ、そしてソフト事業にまで踏み込んでいるわけであります。沖縄で喜ばれる施策であれば、全国四十六、その他の都道府県であっていいと思うんですよ。

 今回の提案募集方式、約二百件が未実現、実現不可能ということなんですけれども、よく見ると、例えば、はねられたものの中に、TPP関連対策の補助事業を一元化してほしいという要望とか、それから、まさに、こども園に係る交付金制度がさまざま複雑なので一元化してほしいという、補助金の統合化に関する要望が出ているんですよね。それは、さまざま理屈がついているようですけれども、はねられているわけです。

 大臣、これは改めて、どの政権がとか誰が政権を担当しているかにかかわらず、いいものはいい、望まれるものは望まれるで、この補助金の統合、一括交付金とあえて呼ばなくて結構です、各省にまたがった補助金の統合、そして自由度の高い交付金化こそがこの分権改革においては極めて大きな目玉になり得ると思いますけれども、大臣、いかがですか。

○山本(幸)国務大臣  御指摘の趣旨はよくわかりますが、沖縄については、本土復帰、四十七年に成ったわけでありますけれども、累次の沖縄振興法制に基づいてさまざまな振興策を講じるなど、本土とは異なる特殊な諸事情がございます。

 このため、沖縄振興交付金については、沖縄県からの要望を最大限尊重し、沖縄の実情に即してより的確かつ効果的に施策を展開するために、ソフト、ハード両面から措置する必要があることから、沖縄振興特別措置法の改正時、平成二十四年四月施行ですけれども、に新たに規定を設けて創設されたものと承知しております。

 一方、沖縄を除く全国を対象とした地域自主戦略交付金につきましては、地域の自由裁量を拡大するため投資補助金の一括交付金化に取り組むものとして創設される等、その政策的な位置づけが、そもそも成り立ちが異なっているということで、同様に扱うことは適当でないと考えております。そういう問題がございました。

 それから、一括交付金を廃止したということでありますけれども、これは、運用する中で、対象事業が従来の補助金事業に限定されていることや、事業規模の年度間の変動や地域間の偏在を考慮すると、交付対象を一般市町村に拡大することは困難であったこと、それから手続の煩雑さといったさまざまな問題点が地方公共団体から指摘をされまして、平成二十五年度に廃止し、運用改善を行った上で各省庁の交付金等に移行しているものと、そういう意味で改善を図ったというふうに理解しております。

○小川委員  大臣、肝心なところで読まれるのは非常に残念なんですが、なぜ沖縄は自由度が高くて、他の四十六都道府県はそうでないのか。

 確かに沖縄は特殊事情を抱えていますよ、歴史的にも。仮にそうだとしても、交付金の自由度が高い高くないは説明にはなりません、沖縄の歴史的な経緯のみをもってしては。そこはやはり余り意地を張らずに、誰がやったとか、どの政権がつくったとか、意地を張らずに、ぜひ虚心坦懐、一から、地方分権を推進される担当大臣なんですから、ぜひともリーダーシップを発揮していただきたい。

 最後に、もう三分しかありませんが、きょうは、国交省、総務省から、政務官、副大臣にお越しをいただいております。二点、駆け足でお尋ねをして終えたいと思います。

 まず、国交省は、この分権に関連して、首都機能の移転に関連する予算、これは、いただいた資料ですと、二十年以上前から、多いときは何億も、現在なおもって一千万。先般の報道にもありましたが、もうこの予算は必要ないんじゃないですか。一体何をやっているんですか。一千万の予算をどう使ったのか、国交省から御答弁をいただきたい。

 そして、総務省からは、ふるさと納税の返礼をようやく三割に引き下げるよう通知を行ったとのことでありますが、再三にわたる私ども野党からの慎重意見がようやくここへ来て一つの形になったと受けとめています。三割に返礼を抑えるべきだという通知を発するに至った経緯について、ちょっと時間がなくて恐縮なんですが、お二人から簡潔に答弁をいただいて終えたいと思います。

○藤井大臣政務官  お答えいたします。

 国会等の移転に関しては、平成二年の国会決議や、平成四年に議員立法で制定された国会等の移転に関する法律に基づきまして、一貫して国会主導で検討が行われてきたところです。

 国会等の移転に関する法律には、国会等の移転の具体化に向けた積極的な検討が国の責務として定められています。

 そのため、政府におきましては、旧国土庁、現国土交通省を中心に、国会での議論を踏まえつつ、首都機能移転のあり方について、必要な調査検討や広報業務を行ってきております。

 委員御指摘のとおり、最大のときは、平成十二年度四億三千万ということで、これは平成十二年度から十六年度までは、移転先候補地の絞り込みのために必要な調査を行ったほか、国会等の移転に関する法律で、広く国民の意見を聞き、その合意形成を図ることが規定されていることから、国土交通省として、国民各層を対象にした情報提供を積極的に行い、国民に議論を喚起してまいりました。

 また、平成十七年度以降は、平成十六年十二月の国会等の移転に関する政党間両院議員協議会における座長取りまとめの考え方を踏まえ、分散移転や危機管理機能の中枢の優先移転の検討や、近年、行政機関の一部移転を実施した韓国など、諸外国の事例の調査を継続的に行っております。

 平成二十五年度以降は、毎年約一千万円ということになっております。

○原田副大臣  お答え申し上げます。

 ふるさと納税制度は、もう委員御案内のとおりでありまして、子育てやまちづくりなどに活用されるということとともに、災害時の災害地支援としても活用されておるところでございます。

 一方、一部の地方公共団体でふるさと納税の趣旨に反するような返礼品が送付されているほか、地方団体間で返礼品競争が過熱しているなど指摘がされているところでもございます。

 今般、有識者や地方団体の実務者の御意見をお伺いしながら、返礼品の送付に係る課題を洗い出し、改善策を検討したところでございまして、返礼品の送付は、ふるさと納税制度という税制上の措置とは別に地方団体独自の取り組みとして行われているものでありまして、本来、地方団体みずからの責任において自主的に良識ある取り組みを行うべきであります。

 しかしながら、地方団体から国において具体的な基準を示してほしいとの意見が多くあること、行き過ぎた返礼品競争に対する批判が高まっておりまして、このような状況が続けば制度に対する国民の信頼を損ないかねないということから、総務省として、返礼品送付等に特化した通知を発出することとしたところでございます。

 今回の通知においては、これまで具体的な水準を示してこなかった寄附額に対して返礼割合の高い返礼品について、少なくとも三割を超える返礼割合の返礼品について速やかに三割以下とすること、金銭類似性の高いものや資産性の高いものについて例示を追加するとともに、これらについて、換金の困難性や地域への経済効果のいかん等にかかわらず送付しないことを要請するなどいたしまして、制度の趣旨に反する返礼品について、より具体的な考え方を示して、改めて制度の趣旨に沿った責任と良識ある対応を厳に徹底するよう求めてまいることといたしておるところでございます。

○小川委員  また改めて議論させていただきます。

 終わります。ありがとうございました。

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