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〜会議録(2017年2月23日予算委員会)〜
○小川委員 民進党の 小川淳也 です。
再就職問題等についてお聞きをいたします。
まず、きょうは、参考人の皆様の御出席をいただきました。ありがとうございました。
前川前事務次官にまずお聞きいたします。
中間報告に沿ってお尋ねするわけですが、かつて違法の認定がありました二件に加えて、甲子園学院事案それから中京大学事案への関与が新たに明らかになりました。退職金が支給されたという報道もございますが、みずから全部または一部返納されるお考えはありませんか。
○前川参考人 お答え申し上げます。
監視委員会から一月十九日付の報告で指摘されました、私に関する再就職等規制違反の事案は二つございました。そのうちの一つに、今おっしゃいました中京大学の事案は入っております。
今回新たに、文部科学省の調査班の中間まとめ、私もそれを拝見しましたが、その中で指摘されておりますものが二件あることは承知しております。一つは筑波大学の理事の再就職にかかわる件、もう一つは今おっしゃいました甲子園大学、甲子園学院の問題だということでございます。
この二件につきまして、現在のところは中間まとめでございますが、いずれ最終的なまとめが行われ、その際には関係者の処分につきましても文部科学省で御判断になるというふうに考えますので、その御判断を待ちたいというふうに思っております。
〔委員長退席、菅原委員長代理着席〕
○小川委員 では、この際ですからお聞きいたします。
一昨日の中間報告は、きのうも分科会で松野大臣にお尋ねをしましたが、半歩前進だと思います、全容の解明という意味では。しかし、監視委員会から指摘があった三十七事案の分析に限られているんです。この間、改正法施行以降届け出があった文科省の再就職者は全部で二百七十九名に上ります。ということは、ごく一部で、しかも、監視委員会の指摘を受けたがゆえにもう逃げられない案件についての分析なんですね。
前川前次官に、この際ですからお尋ねします。監視委員会から指摘を受けた三十七事案以外で、御自身が関与した案件はほかにありませんか。
○前川参考人 いわゆる三十七事案の中にも私の関与の記憶がないものがたくさん入ってございますけれども、それ以外に、何らか私が直接関与したというものは記憶にございません。
○小川委員 記憶にないというのは常套、よく使われる答弁でありますが、全省的、省内の調査がいよいよ三十七事案以外も含めて行われます。そして、OBに関しても既に書面調査が行っているはずです。その締め切りは二月の十四日と聞いています。そこに対しては真正の内容をもって誠意を持って御回答いただいたものと信じたいと思いますが、今の御答弁ぶりを見ても、この三十七事案にとどまるはずがないという世の中の受けとめが一般的だと思います。そのことを指摘しておきたいと思います。
それから、昨日、分科会では、松野大臣御自身についても、当初、一月二十日段階でみずからに課せられた処分で十分なものかどうかお尋ねをいたしました。さらに事案の概要が明るみに出て拡大をする、拡散をするようであれば御自身の追加処分についても検討されるべきだということを申し上げましたので、重ねて、昨日の段階では否定的な御答弁でありましたが、それで済むのかどうか、改めてよくお考えをいただきたいと思います。
それでは、この中間報告で、本当にもう何から聞いていいかわからないほど内容が多岐にわたっていますが、幾つかのポイントを絞ると、これまでは人事課の問題だと思われていましたが、各文科行政を担当している原局原課の関与が明らかになりました。それが一つ。
それから、後に確認したいと思いますが、現役職員の再就職に限らず、嶋貫さんに後ほどお聞きしますが、二回目あるいは三回目も含めた、いわゆるわたりですよね、わたりに関しても関与していた可能性が高いということが明るみに出ています。
それから、ここが最大の問題だと思いますが、予算の執行やあるいは許認可権限の行使、ないしは検査権限、この行政の執行過程に果たしてゆがみをもたらしたのかどうか。これが国民からいえば最大の関心事であります。
その観点から、滋慶大学設置事案は極めて典型事例でありますので、まずそこからお聞きしたいと思います。
最初に、二十六年の三月の事案でありますから、元人事課長でもあり、そして当時は高等教育局の審議官でいらっしゃった中岡現文化庁次長にお聞きをいたします。
まず、前段は首を縦に振っていただくだけで結構です。通常、高等教育局から、たとえ人事課といえども、省内といえども、大学設置認可にかかわる機微に触れる情報を他局他課へ漏えいするということは通常ありませんよね。首を縦に振っていただいても結構なんですが、ありませんね。ありません。
では、今回なぜ人事課に対して情報提供をあえてしたのか、その理由と経緯についてお尋ねいたします。
○中岡参考人 お答えいたします。
今回、再就職等問題に係る調査報告におきまして、大学設置審査に関する情報や是正意見に対するアドバイスといいますものが設置審査と関係のない部署にいる室長級職員Aに提供されている点が、設置審査の信頼性を大きく損なうものとして指摘されてございました。まことに申しわけなく、深く反省しております。
旧知の室長級職員Aでございますけれども、そこから尋ねられましたので、設置審査と関係のない部署にいたにもかかわらず、不用意に情報提供をしてしまったというのが実態のところでございます。
○小川委員 中岡参考人、そこは不用意にでは済まないんですね。なぜなのかと。たとえ人事課から聞かれても通常は答えませんということを、最初に身ぶりをもって御答弁いただきました。なぜその人事課に対して答えたのか、そこをお聞きしています。
○中岡参考人 人事課は基本的に職員情報というのを扱っておりますので、そういったところから尋ねられたということで、私の方から不用意に情報提供をしてしまったということでございます。
○小川委員 職員情報はこの際関係ないと思うんですよ、大学の設置認可にかかわる話ですから。
では、もう端的に突っ込んでお聞きしますが、この背景には嶋貫さんを学長就任予定とする大学の設置案件だということは御存じの上で人事課に情報提供をしたんですか。
○中岡参考人 私は設置認可の担当の審議官でございましたから、そういったところは存じておりました。
○小川委員 嶋貫さんが学長に就任する予定の大学だということを知っていた。したがって、人事課も特段の関心を持っているということを、あうんの呼吸なのかどうかわかりませんが、理解してということですね。
では、当時の人事課長は伯井さんでいらっしゃいます。伯井さんにお聞きします。なぜ当時の高等教育局中岡審議官に対して大学設置審査の途中経過、状況について聞いたのか、その理由をお聞きします。
○伯井参考人 お答え申し上げます。
私自身が中岡当時審議官に聞いたわけではございませんが、人事課の職員がそれを聞いて、私に対して状況をメールなどで説明してきたという事実はございます。これは恐らく、推測するところ、我々もよく知っている嶋貫氏の、その近況、処遇について私に知らせてきたものというふうに受けとめております。
○小川委員 これも首を縦に振っていただければ結構ですが、嶋貫さんの処遇にかかわることだけに人事課としても重大な関心を持っていたという理解でよろしいですね。お答えになりますか。
○菅原委員長代理 そこで振らないで、ここに来てください。
○伯井参考人 私といたしましても、嶋貫さんの近況ということで、関心は持っていたのは確かではございます。
○小川委員 では、具体的に嶋貫さんから大学設置認可の状況について情報が欲しいという依頼はありましたか、伯井さん。
○伯井参考人 本件に関しましては、人事課の職員から嶋貫氏が学長候補者になっているらしいということを聞いたか、あるいは本人から聞いたかというのは、済みません、これは記憶にはなくて、いずれにせよ知っておりました。
ただ、嶋貫氏からそのことについての働きかけ、すなわち設置認可についての働きかけあるいはポスト確保についての働きかけというのは一切ありませんでした。
○小川委員 情報提供の依頼があったかということなんですが、嶋貫さんにお聞きします。情報提供の依頼はしましたか、していませんか、人事課に対して。
○嶋貫参考人 そのようなことはございませんでした。私自身、学長予定者ということであったわけでありますが、どこか気恥ずかしさもございまして、ほとんど、私の方から積極的にどなたかにそのことをお話ししたという記憶はございません。
○小川委員 中間報告によりますと、嶋貫さんからこの大学設置に関して不当な働きかけはなかったと書いてあるんです。お読みになられたと思いますがね、中間報告については。
これは微妙な言い方でありまして、不当でない働きかけがあり得るのかどうかわかりませんが、何らかのこの大学設置に関する進捗状況なり周辺情報なりあるいは認可の見通しなりについて、全く情報提供を依頼しなかったというのも不自然なんですよね、受けとめとしてはですよ。それは、嶋貫さんは当時滋慶学園の特別顧問でいらしたわけだから、学園側から何らかの相談はあったでしょう。学園側から、これはどうなっていますかと。大学設置ですから、重大な関心を持っていたと思います。
学園側から嶋貫さんに対して、何らかの情報提供の依頼なり相談なりはありましたよね。
○嶋貫参考人 そのようなことは全くございませんで、私がかかわっておりました滋慶の理事長は非常に厳格な方でございまして、そういうことを一番嫌う方でもございましたし、私自身も、そういう方であるがゆえに、今はもう離れておりますけれども、長く御一緒に仕事ができたというぐあいに今でも思っております。
○小川委員 ただいまの御答弁の信憑性については、なかなか素直にのみ込めない部分もありますし、よく検証する必要があると思いますが、仮に御答弁のとおりだとすれば、人事課が非常に嶋貫さんの影響力の大きさをおもんぱかって、おもんぱかるがゆえに、便宜を最終的に図るつもりだったかどうかはわかりませんが、必要以上のといいますか、極めて通常の職務権限からしますと大きくはみ出した行為に及んだというふうに、今の御答弁が真正なものだとすれば理解せざるを得ません。しかし、それにしても、それだけこのOBが、特に有力なOBが関係先に行くことが全省的にその職務執行にいかに大きな影響を与えるかということの一つの事例だというふうに思います。
嶋貫さんにお聞きします。
伯井さんは、この中間報告によれば、御自身の判断で、学長としての資質なり資格に欠ける、あるいは見直しを要求するという高等教育局の審議会の結論なりその見通しを伝えなかったとあります。伯井さん御自身の判断で。嶋貫さんのところには、そういった答申なりがこれが議論になった次の週に出るであろうということは事前にお耳に入っていたんですか。
○嶋貫参考人 当時の十九日、翌週だったかと思いますが、文科省の方から意見伝達というものがございまして、そのときに、ほかにも幾つか御指摘がございましたけれども、その中の一つとしていただいたところでございます。
○小川委員 今のは、事前に耳に入っていたということですね。意見具申の当日に公式なものをもって初めて知ったということですか。(嶋貫参考人「そうです」と呼ぶ)そういうことですか。そういうことであれば、少なくとも、文科省の外に対してはとまった、辛うじて情報管理は守られたというふうに、今の御答弁が真正なものとすれば理解をしたいと思います。
ぎりぎりの判断でしたね、伯井さん。いやいや、答弁は結構ですが、ぎりぎりの御判断でした、当時なりの。
この関連で最後ですが、中岡さんは、もし学長が難しいのであれば副学長や事務局長として当面しばらくお務めいただいてはどうか、その間非常勤の学長を用意するということが好ましいのではないかと証言されています。その真意をお聞きしたいんですが、それは、いずれ嶋貫さんを学長にお迎えできるように、学長にしたいという思惑があったということですね。
○中岡参考人 お答えいたします。
先ほど先生がお読みになった部分でございますけれども、これは報告書にありますメールの内容そのものだと思います。
私が記憶の中でこの人事課職員Aという者に申し上げましたのは、要すれば、学長の資質が不明だということであれば、適任の学長を選任しなきゃいけないということになりますと、それまで学長予定者としていろいろかかわってこられたという嶋貫さんでございますから、当然、それを差しかえるということになりますとさまざまな引き継ぎの期間も必要でございますから、そういったところを、きちっと引き継ぐというのが必要だろうということを趣旨として申し上げたということです。
要すれば、ある程度時間を確保してフォローアップしなきゃいけない、そういう趣旨で、副学長とか事務局長とか、そういったかかわりが必要ではないのか、そういう理解でございました。
○小川委員 ぎりぎりその範囲で解釈するにしても、これは外部の学校法人の学長人事ですから、あるいは副学長人事ですから、文科省の高官が当然のごとく、その人事を差配できるかのような発言を内部でしていること自体極めて不穏当だと思いますし、またこの問題の構造の根深さといいますか、それは核心に迫る発言だということはよく改めて御自覚をいただきたいと思います。
時間の限りもありますので、もう一点お聞きしたい案件についてお聞きします。
せんだって、元外交官が二十八年の三月に学校法人東京外大に再就職したという事案がありました。岸田大臣、外務省において違法なあっせんが行われた可能性はありませんか。
○岸田国務大臣 昨年三月二十九日に外務省を退職し、四月一日に東京外国語大学に採用された元職員の再就職の経緯について、一昨日、新聞において、文科省のあっせんがあったのではないか、そういった疑いがあるという記事が報道されました。
私もその記事を見まして、事実関係を至急確認するように指示を出したところであります。それが一昨日のことですので、今現在、事実関係を調査中であります。
○小川委員 これは全省調査と絡めて鋭意行っていただきたいと思いますが、こちらから指摘します。
元外交官で現在大学に再就職している方が全部で三十八名、改正法施行以降いらっしゃるようです。逆に、文科省の職員が海外の大使館等へ勤務している数が改正法施行以降百七名。これも、世の中の受けとめとしてあえて申し上げますが、お互いにバーターしているんじゃないかという仮説は成り立つわけであります。
お聞きします。二十八年三月当時といえば、前川前事務次官が文部科学審議官としてOB人事を含めて最も御活躍、暗躍されていた当時であります。長崎さんでありますが、この方の外務省から東京外大への転職について前川さんは認識しておられましたか、知っていましたか、知りませんでしたか。
○前川参考人 この件についての認識は全くございませんでした。
○小川委員 あらゆるOB人事を一手に引き受けていた嶋貫さんはいかがですか。この外交官の東京外大への転出人事は御存じでしたか。
○嶋貫参考人 お聞きしてございません。
○小川委員 ただいまのお二人の答弁は真正なものとして受けとめたいと思いますが、そうであるならば、この間どういう経緯で、わずか二日、三日で転職が実行されているわけでありますから、先ほど岸田大臣が御答弁になられたとおり、事実の御確認をぜひ急いで進めていただきたいと思います。
最後に、国交大臣にもお聞きしておきたいと思います。
今、文科省だけが大きく問題になっているわけですけれども、一番、権限なり予算なりで非常に大きな影響力を、特に民間の団体等含めて持っているのは国交省であります。
率直にお聞きするんですが、直近、三カ月ごとに法律に基づいて再就職状況を発表しているわけですね。これは大臣の口からお答えください。直近ですから、発表になっているもので最も新しいのは去年の七月から九月の報告です、三カ月間。それで再就職者総数は何名になるか。そして、そのうち、七月一日付で、同じ日付で再就職している人が何名になるか。大臣の口からお答えいただきたい。
○石井国務大臣 平成二十八年七月一日から同年九月三十日までの国土交通省関連の再就職届け出人数は百十八名でございます。うち、七月一日に再就職した者は九十三名でございます。
○小川委員 今御答弁のとおりで、百十八名のうち九十三名が、同日、七月一日付で再就職している。これは、大臣、ちょっと不自然な感じが私はするんですが、多くの人がそう思うと思いますが、大臣はいかがですか。
○石井国務大臣 OBの個々の再就職の活動の状況は私ども承知をしておりませんけれども、国土交通省ではかねてから、さまざまな機会を捉えて職員に対して再就職規制の遵守と周知について徹底を図ってきたところでございまして、各職員は法にのっとって適切に対応していると認識をしております。
また、再就職等監視委員会から、今申し上げた期間のOBの再就職に関し、国土交通省によるあっせんの疑いについては指摘を受けていないところでございます。
○小川委員 民主党政権時代も含めて、申しわけない点でもあるんですが、過去にありましたよね、指摘されたことは。
ですから、決して油断している場合ではありませんし、今お聞きしたのは、不自然な感じはしませんかとお聞きしたんです。百十八人中九十三人が同じ七月一日付で異動している。
もっと申し上げます。
よく調査でこういう調査があるんですが、仮に三カ月以内の再就職とかあるいは九十日以内の再就職で切ると、これは大臣の口からお答えいただきましょうか。この百十八名中九十三人が七月一日付で再就職しているんですよ。しかし、退職日は大抵、この時期ですと、通常国家公務員の人事は三月三十一日付の辞職がほとんどですよね、あるいは四月一日というのもあります。これを仮に九十日で切ると、九十日以内の再就職者数というのは何人になりますか。
○石井国務大臣 平成二十八年七月一日に再就職した者、九十三名のうち、九十日以内に再就職した者はおりません。
○小川委員 その再就職期日が七月一日というのも、いかにも奇妙な一致です。
そして、九十日以内の再就職者数はゼロということは、判で押したように三月、四月にやめて七月一日に再就職しているわけですね。これに不自然さを感じないというのはおかしな御答弁だと思います。
今回、一つ非常に深刻だと思うのは、この引き継ぎ書の中で、二カ月以内の再就職に対しては監視委員会の干渉がうるさいので二カ月以上あけた方が望ましいという記述がありました。それから、前川さんは、ある事案への対応に際して、二カ月以上あけて再就職するようにという助言をしておられます。これも、違法な事案を水面下に潜らせる、一つの、期日の面、期間の面からするアプローチなんでしょうね。
監視委員会はこれは答えられないと思いますが、二カ月以内の再就職に詳細な調査を行うというのは一つのやり方としてあり得ることだと思いますが、余りこれを外形的にやり過ぎると各省の対応がそうなっていきますよ。もっともっと、全部調査するとか、事実に基づいてやるとか、怪しいものをちゃんと内容に即してピックアップするとか、しゃくし定規なやり方じゃなくて、実質に踏み込むやり方をすべきじゃありませんか、監視委員会。
○塚田政府参考人 お答えします。
私ども監視委員会におきましては、どういった場合にどういった調査をしているかといったことを明らかにしますことは、調査手法の詳細を公開することになりますので、先生がおっしゃるとおり、そこで支障がありますので控えさせていただきたいと思いますけれども、一般論といたしましては、個々の事案に即してさまざまな観点から違反の疑いの有無あるいは程度を検討しまして、必要に応じて調査を進めることとしておりまして、画一的な基準を設けてやっているわけではございません。
ちなみに、再就職までの期間につきましても、さまざまな観点の一つとして考慮しているところでございます。
○小川委員 お答えになれないと思いますが、そういう各省の新たなスキームなり慣例ができつつあるということはよく頭に置いていただきたいと思います。
最後にこのお尋ねをして、終えたいと思います。
前川前次官は、先ほど、外交官の東京外大への転身については御存じないという御答弁でありました。今、これは本当に文科省だけの問題なのかというのが最大の焦点です。全省調査も行われています。ここもぜひ真実を御答弁いただきたいんですが、他省庁の人事担当者あるいは求職者から相談を受けたり、あるいはあっせんの便宜を図ったりということは、御自身の文科審議官時代、事務次官時代を通してありますか、ありませんか。
○前川参考人 そのような事例はなかったと承知しております。
○小川委員 その御答弁が本当かどうか、全省調査の結果を待ちたいと思いますが、三十七事案については監視委員会から具体的に指摘を受けている以上逃れられないという意味で、一昨日の中間報告が出ました。ここには、私も率直に、赤裸々な、不都合なことを含めて、松野大臣のリーダーシップだと思いますが、一定成果につながるものだったと受けとめています。
しかし、問題は、昨日も申し上げましたが、これから先です。文科省だけで二百七十九名、全省庁でいうと年間ベースで一千六百名の中で、全く違法事案はありませんでした、監視委員会指摘の三十七件だけでしたという報告が仮にあるとすれば、それは、私ども野党は当然でありますが、国民の受けとめとして本当にそうなのかという、大変重大な疑義がむしろ広がるのではないかと思います。
きょうのところは関係参考人の皆様にお聞きをしながら少しでも事態の真相にということでございましたが、まずは全体調査の状況をよく注視しながら、さらに真相解明を進めていきたいと思います。
ありがとうございました。
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