民主党 衆議院議員 小川淳也
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〜会議録(2017年1月27日 予算委員会)〜

○浜田委員長  この際、小川淳也君から関連質疑の申し出があります。江田君の持ち時間の範囲内でこれを許します。小川淳也君。

○小川委員  民進党の小川淳也です。

 本日の私の役割は、先週の質疑に引き続いて、この天下り問題の全容解明に貢献をすることでございます。

 ただ、総理、その前に一言だけ苦言を呈させてください。

 私は、このトランプ氏の横暴、無謀な振る舞いに大変怒りさえ覚えております。これに対して日本の総理大臣が何も言わないというのは、一人の日本人として非常に歯がゆく、恥ずかしく、情けなく思っております。あの手の指導者に対しては、毅然たる態度で、すきを見せないように、甘い顔をしないように、ぜひとも日本国の総理大臣として御対応をお願いしたい。冒頭、このことを申し上げます。

 さて、きょうから本予算であります。

 まず、麻生財務大臣にお聞きしたいと思いますが、予算書、この分厚いものをいただいております。どう目を凝らしても、この史上最大、九十七兆四千五百四十七億円のうち、幾らが天下り団体に流れるのか、わかりません。

 この総額のうち、幾らが天下り団体に来年度支出されるんですか。

○麻生国務大臣  まず、天下り法人の定義というのが私どもとしては不明なので、少々その点に関してはお答えすることが難しい。

 二つ目。この質問は、きょう午前中ですよね、出されたのは。そして、補助金などの詳細を示せと。きょうの午前中言わせてきょうというのは、ちょっとこの委員会のルールを全く無視してやっておるという自覚はまず持ってもらいたい。(小川委員「委員長」と呼ぶ)まだ答弁中。

 いずれにしても、平成二十九年度予算において、補助金などの所要の額というものを適切に計上していると思っておりますが、独立行政法人向けの財政支出だけを取り上げますと、二兆八千二百二十億が総額です。ほかに、特殊法人というのがありますので、特殊法人向け財政支出の六千百三十一億が、今現在で直ちにお答えできるところであります。

○小川委員  大臣、これは時間をもちろん置いていただいて結構です。ただし、来週にも天下りの集中審議を行うと言っている以上、それまでには、今、独法のことをおっしゃいましたが、特に今回最大の問題になっているのは公益法人ですから、役所のOBが天下っているところに、この総予算、幾ら流れる予定なのか、それは資料として提出を求めます、委員長。

○浜田委員長  理事会で協議します。

○小川委員  あわせて、山本大臣、午前中に、全省庁調査を昨日始められたということですが、これをいつまでにきちんと報告するのかということに関しては答弁が明確ではありませんでした。

 そこで、改めてお願いですが、予算審議という今非常に重要な時期です。この予算審議の最中に、この審議に資するためにも、一定の報告をお願いしたいと思いますが、いかがですか。

○山本(幸)国務大臣  午前中の答弁でも申し上げましたが、スケジュールありきということでやることではありません。徹底した、中身を充実する調査が必要だというふうに考えております。

 したがいまして、その調査の進行状況、そういうものをしっかりと見きわめていかなければならないと思います。その意味では、調査が徹底して行われて、結果が出れば、しっかりと報告をしたいと思います。

○小川委員  中身を充実させるという理屈が、おくらせる抗弁になってはいけないと思いますよ。

 総理にお伺いしますが、この天下りの仕組みについて全容解明は後だけれども、しかし、その資金が流れることが明々白々なこの予算案だけは先に通してほしいというのは虫がいいと思いますので、それはないということを、総理、明確に御答弁いただきたいと思います。

○安倍内閣総理大臣  予算案については、まさにこの予算案を早期に通すことが最大の景気対策だ、このように私は確信をしております。また、それを国民は望んでいるわけであります。ある問題があるから予算を通さないとブロックする姿勢は、これは恐らく評価されないと思いますよ。予算のまさに中身をしっかりと審議しながら、適切に予算を成立させてもらいたいということを国民は望んでいるんだろうと思います。

 しかし、それをいわば盾にしてこちらの方を、というか、それを見据えてこの報告をしないとか、そういうことでは全くないわけでありまして、しっかりと徹底的に調査をして、当然、国会において国民の皆様の前につまびらかにしていく、それが私たちの責任である、このように認識をしております。

○小川委員  語調が強かったところは評価したいと思いますが、予算の流れ道に深くかかわっているわけですね、これはOBを活用して、各天下り団体は。

 ですから、予算のあり方そのものに深くかかわる問題ですから、やはり予算審議中に、議了前に、これは委員長にお願いしたいと思いますが、天下り団体に幾ら流れる予定なのか、そして、OBを絡めたこの全体のからくり、仕組みはどうなっているのか、ある程度これを明らかにすることが予算を議了させる前提だと思いますし、逆に、それが明らかにならない限りは予算審議を続ける、二つに一つだと思いますが、委員長、いかがですか。

○浜田委員長  委員長としては、当然、議論を重ねる中で、結論を出すべきところは結論を出すことが我々の役目だと思いますし、そういった要望に関しては理事会で協議をさせていただきます。

○小川委員  とにかく、全力でやるとか明らかにしますとか言っている割には出てこないわけですね。隠しているんじゃないか、隠蔽しているんじゃないかという疑いを色濃く持たれると思いますよ。

 まず、山本大臣、早速きょうの報道でも、全省調査は各省に丸投げじゃないか、こんなもので成果が上がるのか、実効性は見通せないという批評があります。これは私は当を得ていると思う。

 私はてっきり、大臣が直接、チームを編成されるということですから、直接ダイレクトに調査に乗り出すんだと思っていました。各省に委託して自主調査せよといったところで、真相は出てこないんじゃありませんか。

○山本(幸)国務大臣  それがどういう新聞の記事かは私もつまびらかに、明らかじゃありませんが、全くの誤報であります。

 この調査は、私ども人事局が陣頭指揮をとって直接やります。各役所に丸投げなんということは一切ありません。

○小川委員  直接聞くということですね、対象者に。内閣人事局の職員が直接聞く、各省に丸投げしてその報告を受けるという間接形態ではないということですね。もう一回、確認です。

○山本(幸)国務大臣  そんなことは当たり前でありまして、直接やります。

○小川委員  心強い答弁でした。ぜひそれは間違いなく実行していただきたいと思いますし、私どもももちろん、しっかり国会の立場から監視をしていきたいと思います。

 それからすると、文部科学大臣は午前中、質疑の中で、少し外部の関与に関して曖昧な答弁だったと私は受けとめています。

 これは、調査班に第三者を入れるのか、第三者が直接調査をするのか。どうも、日程が合わなければ後から報告するとかいうくだりがありましたね。これはどういう意味ですか。第三者にきちんと直接調査をさせるんですね。

○松野国務大臣  第三者が今回の調査に参加をいただく形として、調査班のメンバーとしてお入りをいただきます。

 先ほど指導監督というお話をさせていただきましたのは、調査班の中において、その調査の方向性に関して外部の方の御見識を主導的にお聞きしてから設計していくという趣旨においてお話をさせていただいたところであります。言うならば、より外部の方が調査班の中においての方向性の決定に対して主たるポジションについていただくという意味でございます。

○小川委員  方向性の決定を外部の方の助言を求めてやるということは、直接の調査は誰がやるんですか。

○松野国務大臣  先ほど申し上げましたとおり、ヒアリングに外部の有識者の方に参加をしていただいて進行いたします。それが大原則でございます。

 先ほど報告等々のお話を申し上げましたのは、三月三十一日までにこの結果を取りまとめて公表するということになっております。もちろん、これは、監視委員会等と御相談をしながら、調査に支障がない問題に関しては前広に結果を公表させていただきたいと考えておりますが、そうしますと、日程上の問題、そして、対象が文科省の職員、これは二千人程度になりますし、関係のOB、外部団体等もございますので、それに当たるということになると、有識者の方が、そのスケジュールにおいて、全て日程上参加をしていただけるか、それがなかなか難しい場合もあるかと思います。

 そういった場合においても、きちっとそのヒアリングの内容に関して、先ほど申し上げました制度解釈の問題ですとか調査における方向性等の観点から、外部の有識者の方々に確認をしていただくことも行うという趣旨でお話をさせていただきました。

○小川委員  非常にまだ曖昧さが拭い切れません。徹底的にやる意思があるのかどうか、迫力は少なくとも伝わってきません。内部の調査ではなれ合いになることは見え見えですし、外部の方が直接調査に入る、ヒアリングを行うということは徹底していただきたい、そのことは申し上げたいと思います。

 では、文教フォーラム等に関連して、その後、追加で報道された事実等もございますので、改めてここで確認させてください。

 先週の段階では、文教協会による、あっせん団体文教フォーラム、R氏への家賃負担が明らかになりましたが、その後の報道では、別の法人からの事務員、秘書の派遣、それから電話代の負担等が報道されています。これは事実ですか。

○松野国務大臣  御指摘の電話代等の負担は文教協会の分室にかかわる負担であり、秘書についても文教協会の参与のために配置していたものという報告を受けております。

 しかし、この文教フォーラムと文教協会の関係に関して、これはもう既に指摘をされているところでありますし、その件も含めて、今後、再就職等問題調査班において全容解明に向けて取り組んでまいります。

○小川委員  事務員の派遣あるいは電話代の負担、私、きのう事務的にお聞きした範囲では、大臣、ありますと言っていましたよ、ここで明確にされませんでしたけれども。ちゃんともう確定させてくださいよ。だから言っているんですよ、事実が出てこないと。大臣、ちゃんともう明らかにしてください。

○松野国務大臣  先ほど答弁をさせていただきましたとおり、部屋代、室料のほかに、電話代等の負担、また秘書の派遣等があったということは確認をしております。

 その確認内容に関して、文教協会からの現時点における報告、聞き取りによりますと、先ほど申し上げたとおり、分室としての機能に対する電話代の負担、また、文教協会参与としてのR氏に対しての秘書の配置という報告を受けておりますが、しかし、この点に関しても、実態がどうであったかということに関して、今後、調査班を通してしっかりと解明していくという趣旨でございます。

○小川委員  最初から本当にきちんと正直におっしゃっていただきたいと思いますし、幾ら正当化するような口実をつけ加えても、怪しいものは怪しいんですよ、大臣。ですから、もう余計な言い逃れとか口上をつけ加えることはむしろ控えていただきたい。

 さらに、今週に入って、このOB、R氏は保険代理店に顧問として再就職をしていたということが明らかになっています。そのOBは昨日辞職したという報道がありますが、これは確認されていますか。

○松野国務大臣  確認をしております。(小川委員「わかっているということですか」と呼ぶ)はい。

○小川委員  では、加えて、このR氏以前にも、文科省OBがこのD社に対しては再就職していたということも報じられていますが、これも事実ですね。

○松野国務大臣  当該保険代理店でございますが、第一成和事務所に問い合わせたところ、この件については個人情報であるため回答は差し控えたいとのことでありました。

 一方、文部科学省において確認をしたところ、再就職に関する現行制度導入前の平成十七年当時、閣議決定に基づく「再就職状況の公表について」において、文部科学省OB一名が第一成和事務所の顧問として就任していた旨公表をしております。また、R氏につきましては、現行制度導入後の再就職の届け出において、平成二十一年七月十四日に第一成和事務所に再就職している旨が届けられ、公表されております。

 文部科学省OBについて現時点においてわかっていることは以上でございます。

○小川委員  ですから、R氏以前にも、少なくとも一人確認されているということです。この会社との関係はかなり以前からあるようですね。

 重ねてお聞きしますが、いわゆる職員団体保険をこのD社にお願いした、あるいは取り扱いが始まったのは、最初はいつだと認識されていますか。

○松野国務大臣  第一成和事務所は、現在文部科学省共済組合が行っている団体傷害保険の前身となる文部省団体交通事故傷害保険の取り扱いを、一九六七年から開始していると聞いております。

○小川委員  この点はD社のホームページからも読み取れるんですが、もう半世紀以上のおつき合いということになるんだと思います。

 これは推計になろうかと思いますが、直接、文教協会が集金事務を行っていたこのD社の保険契約。これは推計になりますが、大臣、大体どのぐらいの規模の保険契約を扱っていたというふうに考えておられますか。

○松野国務大臣  文教協会からは、団体扱い火災保険の集金機関として組合員から保険料を集金して、引受損害保険会社への振り込みを行っており、その際、保険料の五%を徴収していると聞いております。

 平成二十七年度の集金手数料収入は六十九万三千四百十七円であり、これに対応する保険料の掛金としては一千三百九十七万八百五十一円になると聞いております。

○小川委員  御答弁ありがとうございました。

 ただいままで聞き取ったこと、昨日段階で事務的に聞き取ったことですが、改めてちょっと図式化させていただきたいと思います。

 文教協会から、家賃、そして、きょう御答弁があったとおり、他の団体だと思いますが、人の派遣、そして電話代等の負担がこのR氏に対して行われており、そして、R氏は保険代理店D社の顧問として報酬を得ていた。昨日、辞任です。そして、このD社に対しては、保険契約が五十年来にわたって行われていたと思われますが、文教協会分は推計すると一千四百万円前後ということであります。

 ただ、この文科省関連の保険には、団体保険、もっとたくさん、ほかにもあるんですよね。今大臣が御答弁になった、文科省共済組合団体傷害保険、それから団体自動車保険、そして火災保険、今回、文教協会が扱っているものです。そのほかにも、専修学校等の各種傷害保険、さらにインターンシップやボランティア活動に関する補償制度、そして、全国国立大学附属学校PTA連合会、カンガルー保険、全部でホームページを見るだけで六種類の文科省関連職員団体保険の取り扱いがあります。

 なかなか財務諸表が出てこないんですが、この中の一つ、インターンシップ、ボランティア活動補償制度を扱っている産業教育振興中央会という団体があるようです。そこの決算を見ますと、保険料収入、手数料収入が六百万円を超えています。ですから、文教協会との比較でいうと十倍という換算。それだけ保険契約も大きいということでしょう。

 ですから、今回のこの文教協会取り扱い分以外にも、各種団体を通して、団体保険が、このR氏が再就職をしていた代理店との間でさまざま契約が錯綜していますので、この全容も含めてぜひ調査をいただきたい。そのことをお願いしたいと思います。

 その上で、最後に解明したいのは、文科省本省本体とこのD社との特別な関係についてなんです。

 文科省として、このD社に何らかの便宜を図っておられると私は確信しておりますが、その内容なり根拠、大臣、御答弁いただけるようであれば率直にお尋ねしたいと思います。

○松野国務大臣  この第一成和事務所に関しまして、文部科学省が入居しておりますビルに対しての入館許可証等を発行しております。

 これは、文科省に対して、職員の福祉サービスに関し、例えばこの保険でありますとか、また、飲料、飲み物の会社の販売ですとか、そういった十五団体に許可証を発行しておりますけれども、その一社がこの第一成和事務所でございます。

○小川委員  五十年前から保険契約、団体契約を行い、そして、文教協会以外にも多数の契約種類、そして、物によってはかなり規模の大きい保険契約。さらに、本省に自由に出入りできるわけですよね。

 確かに、いただいたリストを見ると、飲料メーカーと生命保険がほとんどですよ。しかし、損害保険の代理店は、私はあえてD社と申し上げますが、この一社しかありません。それはなぜですか。

○松野国務大臣  御指摘のとおり、保険会社は数社入っておりますけれども、代理店はこちら一社でございます。

 なぜこの社にだけ許可証が発行されているかに関しては、恐らく、先ほど来お話を申し上げていますとおり、一九六七年と申し上げたかと思いますけれども、長い期間においての取引関係があるという経緯においてこの許可証が与えられているものかと思いますが、しかし、その点に関しても、改めて調査をし、整理をし、また公表させていただきたいと思います。

○小川委員  これも一つ一つ本当に根掘り葉掘り聞いてかなり努力をしないと一つの事実すらなかなか出てきません。そういう状況の中で、内部調査をやるやると言っているのが本当に信頼できますかということを冒頭から申し上げているわけです。

 ちなみに、損保代理店はどのぐらいあるか御存じですか、大臣。あるいは金融担当大臣、御存じですか。御存じなければ、首を横に振っていただいて結構です。麻生大臣、御存じですか。

○麻生国務大臣  全く今初めて伺った質問なので。日本じゅうに損保代理店が何百店あるかという御質問ですか、日本じゅう。存じません。

○小川委員  二十万社以上あるそうですね。その中で一社だけ自由に文科省に出入りできるということなんです。

 ただ、D社の名誉のために申し上げたいと思いますが、D社が違法行為を行っているわけではないんです。しかし、長年の保険契約を介在した癒着構造の中に再就職の問題があり、顧問料を払い、そしてその人が遠巻きにあっせんを行っていたという構図、構造が問題だと申し上げているわけであります。

 ですから、なぜD社一社のみにこの許可証を交付したのか、それは大臣、説明責任があると思います。それはきちんと調査をして、委員会に御報告をいただきたい、委員長。

○浜田委員長  理事会で協議いたします。

○小川委員  はい。

 もう再三申し上げますが、なかなか、この内部調査に任せていて本当に出てくるのかという疑念を持ちながら、私どももずっと作業しています。委員長もごらんいただいたとおり、この間の経過については、衆参の国会審議を通してかなり明らかになってきている部分が実際にあるわけですね。

 それからいいますと、これは先週金曜日の報道ステーションのワンシーンをキャプチャーしたものでありますが、私どもが発見をした文教協会、文教フォーラムのあるビルで、文教協会を隠すかのようなシールが張られているわけです。そのシールはいつ張られたのかというインタビューに対して、二、三日前じゃないでしょうかという答えをなさっている。

 これは事実確認をお願いしましたので、ここでお答えください。このシールを張ったのはいつですか。そして、誰の指示によるものですか。

○松野国務大臣  この委員の御質問に関しましては、委員から御指摘をいただいて、私どもの方で聞き取りをさせていただきました。

 文教協会分室が入居していたビルの賃貸契約の契約者は、平成二十九年一月一日をもって、公益財団法人文教協会から一般社団法人文教フォーラムとなっております。

 文教協会によりますと、シールの張りかえの件については、文教協会がみずからの判断で、誤解を招かないようシールを張って、ビルの表札を改めたものであると聞いております。

 また、日時でございますが、これも文教協会からの聴取によるものでありますけれども、平成二十九年一月二十三日に張りかえたと報告を受けております。

○小川委員  この問題がかなり報道等で扱われるようになり、また、国会が開会した直後にこういうシールが張られた。ちなみに、分室の廃止の決定は前年ですからね。一月まで一カ月、その状態で置いていたわけです。しかし、問題が大きくなる兆しが見えるにつけて、こういうシール張りを行ったということだろうと思います。

 さかのぼると、タイミングが極めて一致し過ぎるのが多いんですよね。ちょっと次の資料をごらんいただきたいと思いますが、ここは山本大臣、安倍総理にもぜひお聞きいただきたいところなんです。

 このR氏が文教協会の参与に就任したのは二十六年の一月です。同月、文教フォーラムが設立され、そして同月、今度は文教協会が虎ノ門に分室を設置し、そして、さきの団体火災保険の取り扱いを開始している、二十六年の一月です。

 二十八年の四月、今度は文教フォーラムが、それまで任意団体だったものが法人登記されました。ですから、さあこれからだと思われたんでしょう。しかし、翌月、監視委員会事務局が任意の調査に着手しました。そうすると、その月の文教協会の理事会で虎ノ門分室の廃止を決定していますね。

 そこから半年、表立った動きはありませんが、十二月、余りにも虚偽答弁や口裏合わせに業を煮やした監視委員会は、強制力のある調査に乗り出した。正しい判断だったと思います。それを受けて、R氏は文教協会の参与を退任、文教協会は分室の廃止を登記、そして不動産契約も、十二月から一月にかけて直接不動産契約に切りかえたわけです。

 いずれも、事が起きるたびに事態を隠蔽するかのようなことが、余りにも日付が一致しながら展開している。この事実をまず率直にお認めいただきたい。

 そして、もっと言えば、一月にシール張りが行われたことは先ほど指摘したとおりです。監視委員会は、一月の二十日に調査結果を、これは概要のみですが、公表しましたね。前川前次官が辞表を提出したのも一月二十日です。内閣がこれを承認したのも一月二十日。そして、国会召集も一月二十日。

 これは、文教協会、文科省のみならず、官邸含めて、政府含めて、見事な連係プレーで、国会開会前に事態を収拾しよう、余計な人たちを余計なところに呼ばれないようにしようという工作を行ったのではありませんか。

 これは松野大臣と菅官房長官からそれぞれ、余りにも一致するこのタイミングはどういうことなのか、御答弁いただきたいと思います。

○松野国務大臣  今回の文部科学省の再就職等規制違反に関しまして、監視委員会の方から文部科学省に対して調査報告が伝達されましたのが十九日でございます。その十九日の調査報告の中におきまして監視委員会が既に事実として認定をしている事案に関して、それに即して、過去の事例と照らし合わせた上で、二十日に処分を決定し、九名に申し渡しております。

 その後、本人から辞職の意思が示されまして、今委員の方からお話があったとおり、二十日、当日の閣議によってその依願退職が認められたということが経緯でございます。

○菅国務大臣  任命権者であります松野大臣が今答えたとおりだというふうに思っています。松野大臣がその処分を行った後に私どもに相談があったということであります。

○小川委員  しかし、外形的に見て、この一月二十日、国会召集を前に関係の次官をやめさせて、もちろん御本人が辞意を申し出たにしても、そして、内閣がそれを承認し、国会審議が始まるや否や、なかなか関係者が呼べないという状況をつくった、その責任は私は政府にあると思います。

 山本大臣、ですから、今ごらんいただいたような経過なんですね。ここには、なかなか内部調査は容易じゃないぞということは少なくとも感じ取っていただきたいわけです。だからこそ、第三者による直接の調査と、そして速やかな公表を改めてお願いしているわけなんです。

 最後に、きょうは、いろいろ国会から、反対意見もあるようですが、あえて改めて歴代の人事課長にも再度お越しをいただいています。そういう環境の中で、この国会での質問に対してはきちんとお答えをいただきたい。

 常盤局長に再度、先週に引き続いてお聞きしますが、R氏のあっせんが始まったのは二十一年七月です。当時人事課長でいらしたのは常盤局長御自身です。ですから、この事実を御存じでしたね。

○常盤政府参考人  今御指摘のとおり、私は、平成二十一年から二十二年にかけまして、一年間、人事課長をしておりました。人事課長経験者といたしまして、また幹部職員といたしまして、このたびの事案について、まことに申しわけなく思っております。

 再就職のあっせん問題につきましては、これは前回のお答えと同様で恐縮でございますが、現在、文部科学省として全容解明のための調査を行っておりまして、私も調査には真摯に協力をさせていただきます。組織として調査をまとめましてお答えをさせていただきますので、お時間を頂戴したいということでございます。(発言する者あり)

○浜田委員長  速記をとめてください。

    〔速記中止〕

○浜田委員長  速記を起こしてください。

 小川君、もう一回、その部分を。

○小川委員  では、前回あれっと思っていたので、もう一回、ちょっと別の角度から聞きます。

 先週、我が党の玉木委員が、R氏を御存じですかと聞きました。それに対しても、調査中で答えられないという答弁でしたが、それはないんじゃないですか。

 まず、ちょっとそこは答えてください。R氏を御存じでしたよね。

○常盤政府参考人  お答えします。

 前回もお話がございましたけれども、本件についてはまことに申しわけなく思っておりますけれども、前回の審議でも私どもの大臣からも御答弁させていただいておりますけれども、私は、現在の所管業務についてお答えをするという立場で出席をさせていただいているものと理解をいたしておりますので、お答えは控えさせていただきたいということでございます。(発言する者あり)

○浜田委員長  質問の意味で、局長の立場で、今の立場でその方を存じているかどうかを答えていただければと思いますが、常盤局長、いかがですか。

○常盤政府参考人  申しわけございませんが、職務上の所管事項との関係でのお答えということが私の役割でございますので、その点を御理解いただきたいと思います。(発言する者あり)

○浜田委員長  速記をとめてください。

    〔速記中止〕

○浜田委員長  速記を起こしてください。

 常盤局長。

○常盤政府参考人  私の職務の関連で申しますと、大学一覧を文教協会から購入しているわけでございますけれども、その文教協会の参与としてのR氏については、私は、参与についているということは存じておりません。

○小川委員  ちょっと委員長、質疑の前提で、所管事項以外で答弁しない、あるいは国会に出席しないというのは、政策においてはそれはそれで結構だと思います。しかし、過去、違法行為があった可能性がある、あるいは倫理規範にもとる可能性がある場合は、それは属人的に、国家公務員たるに値するかどうか、そういった資質についても国会としてはチェック機能を果たす必要があります。ですから、与野党申し合わせがもしそのような理解をされているのであれば、そこは再整理してください、委員長。まずそれを一つお願いしたい。

 もう一点は、調査中につき答えられないという答弁が繰り返されることは極めて不毛であります。ですから、検察や警察の調査であれば、私どもも理解をいたします。しかし、省内の内部調査を盾にとって事実を答えない、知っていることを答えないというのは隠蔽行為そのものでありますから、委員長、これは国会の権威にもかかわります。省内調査を盾にして答弁回避、答弁拒否はまかりならぬ。

 この二つのルールを改めて理事会で整理をいただけませんか、委員長。

○浜田委員長  今までも、理事会で協議をしながらこの問題に対処しているのは事実であります。ただ、その件に関しましてはまだ結論が出ていないというのもあるわけで、取り決めに関して今後議論をするということであれば、理事会で協議をさせていただきます。

○小川委員  きょうは時間が来ましたのでひとまず終わりますが、来週、天下りの集中審議をやるということは、委員長、そこに対する委員長なりの本気度を見せていただくことをお願い申し上げて、ひとまず質疑を終えたいと思います。

 ありがとうございました。

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