民主党 衆議院議員 小川淳也
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〜会議録(2015年3月4日予算委員会地方公聴会)〜

○小川委員  民主党の小川淳也でございます。

 四名の陳述者の皆様、きょうは本当にありがとうございます。

 まず、谷本知事とそして西田事務局長のお二人にお伺いしたいと思っております。

 先ほど小倉委員が御指摘になられたように、私ども一同、この金沢の熱気、興奮、期待を非常に肌で感じてこの場に立っております。その点、非常に喜ばしいことですし、また、これがいい方向に、どんどん上昇志向の中でいい形で発展していくことをまずは祈念申し上げたいと思っております。

 一方で、東京との時間距離が極めて短縮されるということには、当然、県政全般を担われる立場からしますと、いろいろなリスクとか、いろいろな手当ても一方で考えつつ、これから県政のかじ取りをされるのであろうというふうに拝察をいたしております。

 その観点から、特に、いわゆるストロー効果、むしろ大都市部の方にいろいろな人とか富が吸収されるおそれについてどう考えるか。

 さらに具体的に言えば、きょう、我が党から黒岩委員が同席をさせていただいておりますが、新潟選出でございまして、新幹線の開業が三十年前であります。その後、羽田―新潟便の航空需要が消滅した、なくなった。それから、並行在来線、これは、特にこれからの高齢化社会でありますので、高齢者の方々それから高校生、生活に密着した路線としての維持が非常に困難になっているというような状況を新潟において目の当たりにしているというお話もございます。

 こうした観点から、当然、喜ばしい、おめでたい政策とはいえ、その光と、あえて言えば影の部分、影の部分にこれからどう対処されていくのか、県政全般のかじ取り役である谷本知事に、まずお尋ね申し上げたいと思います。

 そして、西田事務局長、きょうはありがとうございます。

 アベノミクスの景気浮揚感が地方においては十分感じることができないというふうに明言されたわけでございまして、特にこの点は、金沢駅周辺ではいろいろと、不動産物件の値上がりとか、そういったピンポイントで非常に効果が顕著な部分もある一方で、まさに知事もおっしゃったように、能登半島ですとか全体的なところまで、果たしてどこまで波及しているのか。ある世論調査によれば、このアベノミクスの効果を実感できているという方々が二割、できていないという方々が八割というのも、また偽らざる世の中の実相ではないかと思います。

 その前提で、雇用について言及されたわけでございます。特に、若年失業率それから非正規雇用が高いというようなこと。これからしますと、石川県内の労働環境を前提に、現在政府で議論されている、例えば、労働時間制の枠外で、残業代等々の対象としない新たなカテゴリーの議論が進んでおりますが、この点及び派遣法の業務制限の撤廃を初めとした新たな枠組み、これらについてどうごらんになるか。

 以上、続けてお二人の陳述者から御意見を賜りたいと思います。

○谷本正憲君  新幹線の開業に伴うストロー効果、ストロー現象というんですかね、これはもう数年前からいろいろ議論をされてきたところでありまして、それを上回る魅力をどう発揮していくのか、そういうことの議論もしてまいりました。

 私どもは、一つは、観光立県を標榜しておりますので、やはり観光誘客というのは大事なんですね。

 これまで、関西圏から年間二百六十万ぐらい、中京圏から二百十万、そして首都圏から二百三十万、お越しをいただいています。この数字だけを見ると何かバランスがとれているように見えるんですが、実は、その基礎になるエリア人口は全く違うんですね。関西圏は二千万、名古屋圏は千五百万です。ですから、エリア人口に対する割合は大体一四%ぐらいなんですけれども、首都圏はということになると、これはエリア人口が四千百万人です。そこから二百三十万ということは、たかだか五%ぐらいの人しかまだ石川県へお越しになっていない。ということは、石川県は首都圏から見た場合、遠隔の地だ、やはりそういうイメージがどうしてもある。

 このイメージを払拭してくれるのが、私は、北陸新幹線。この新幹線が来ることによって、金沢と大阪、金沢と名古屋、金沢と東京は、いずれも二時間半で、時間距離的には全く同じになるんですね。そうすると、この二百三十万を倍増することは、決してこれは不可能ではない。それに値するだけの魅力を、金沢を中心に、石川県はやはり備えている。その魅力をどんどんこれから発信していくことによって、いわゆる交流人口がどんどんどんどん拡大をしていくのではないか。

 むしろ、JRさんの最近の動きを見ていましても、そのことに非常にやはり期待をしておられる。と同時に、自信をお持ちですね、特に東日本さんは。今回、新幹線も速達タイプの「かがやき」をいきなり一日十往復走らせるということは、これまでの新幹線ではあり得なかったことですし、車両も、東海道新幹線の十六両に次ぐ十二両編成で走らせる、これは相当首都圏からこの石川県へ送客できるのではないかと期待感と自信はお持ちなので、私はそちらのメリットをどんどんこれから掘り起こしていくことが大事じゃないかと思います。

 現在のところは、商工会議所の調査でも、支店を店じまいするという企業は一つもない、そんな話をお聞きしておりますので、その辺はよくよく我々これからも注視をしていきながら、メリットを引き出すという努力をしていくことが必要じゃないかと思いますね。

 それから、空港は確かに微妙な問題なんです。小松空港がございます。これは三月十四日の時点で、ここはJALとANAが飛んでいますけれども、一日十二便ございますが、便数が減るのかと思っておりましたら、両航空会社が頑張っておられまして、機材は小型化するけれども一日十二便はこれからも維持すると非常にけなげな覚悟をお示しいただいておるわけでありまして、これはそれだけのやる気といいますか、自信をJAL、ANAともにやはり僕はお持ちなんだろうと思いますね。

 その期待に我々も応えていかなければいけないというような思いがしていますので、やはり飛行機にしかできないこと、乗り継ぎ割引も大幅に今度は下げられます。それから、小松―羽田便も一番安いのは九千二百円という値段まで設定をしていただきましたので、新幹線と十分に対抗できる、こういうことでございますから、我々は、新幹線にはできないこと、乗り継ぎ割引だとか国際化とか、そういう取り組みをこれからしっかり進めていく。と同時に、福井県との連携をこれからさらに密にしていかなきゃいけない。となれば、それなりの航空需要は、僕はまだあるんじゃないかというように思います。

 それから、並行在来線は、これも大変難しい問題。本当は引き受けるつもりはなかったんですけれども、新幹線の開業とセットでこれは地元が引き受けるという約束になっているものですから。ただ、金沢は一日の乗降客が二万五千人おられますから、相当のお客様が、流動人口があるんですね。これを前提にして、いわば自分たちの鉄道だということでみんなで利用してもらう、この運動をやっていくより方法がないんです。

 ただ、我々、幸せなのは、この並行在来線は一挙に引き受けるんじゃなしに、二段階で引き受けることになったということですから、まずは金沢を中心とする、ここで十分学習をして、次にまた備えていく形で、何としても住民の足として維持それから工夫をしていかなきゃいけませんし、それに対しては国からの御支援も、独立採算といっても、実際問題、JRが手放す鉄道ですから、独立採算なんというのは、およそこれは難しい話ですから、住民の足として確保するためには国からの御支援もぜひお願いしたいというふうに思っています。

○西田満明君  それでは、回答させていただきます。

 まず、アベノミクスでこの金沢駅の周辺でホテルラッシュという状況の中で、働く立場でこの景気をどう感じているのかというところでありますが、二年前に政労使合意のもとで景気の好循環を訴えて、昨年、二〇一四の春闘がスタートしました。その中で、この石川県も賃金は十六年ぶりに高水準というところで決着をしたんですが、先ほども少し触れました、昨年の四月以降実態的には賃下げにまだなっているという状況であります。

 その中で、特にこの石川県は中小企業がほぼ、会社の割合でいくと九七%、働く仲間でいくと七割の方が中小企業に働く仲間なんですよね。そうすると、大手企業の賃金は上がるという状況にありますが、なかなか中小企業まではまだまだ届いていないという状況が実態であります。二〇一五の春闘は、昨年の消費税増税分、これもしっかりと今回はかち取るべきだという闘いをしていく必要があるんだろうというふうに思います。

 まだまだこのアベノミクスの恩恵には、またまたこの地方はあずかっていないというのが実態であります。特に能登地方におきましては、先ほど知事もおっしゃいましたが、やはり農業、林業、漁業、この方がまだ多いですよね。絶対に、この部分では私たちが頑張ってもまだまだ届かないというところがあると思いますので、まずは連合、働く仲間が少し頑張って、そこに周りの方がもう少しついてきてくれればなというところが大変重要になってくるのではないかなというふうに考えております。

 また、雇用の関係でありますが、若者の雇用、先ほども話をしましたが、実質一・五倍を超える求人倍率はあるという中でありますが、やはりここにも雇用のミスマッチが起きているというふうに感じております。やはり若者の離職率がまたまた高い。

 ここはしっかりと経営者側に、会社の情報を含めて、平成二十七年、ことしの三月から就職活動に入る方には開示をしなさいということになっていますが、これはまだ努力的なことでありますから、なかなか会社側の状況がわからない。実際に離職された方がどれだけいるのか、そんな情報もしっかりと入れてくださいよという申し入れも、労働局に対しても、しっかり指導していただきたいというところも申し入れをしたというところでございます。

 非正規の方々も含めて、今、連合に加盟している、要するに労働組合に加盟している方は、二割いないんですよね。そうすると、十人働いていても八人の方が実態もわからないという中で仕事をされている。どこにこの思いを伝えればいいのかわからない中で仕事をされている。不安の中で仕事をされている。その中でも、少しでも労働組合に加入していただきたい。今、連合は、一人でも入れるユニオンを皆さんに訴えながら、少しでも不安のある方は連合のユニオンに加盟してくださいよという訴えもしているところでございます。

 そういった声を聞きながら、連合としても、非正規に働く方々も含めて救っていきたい、そんな春闘にしていきたいなというふうに考えてございます。

 あと、ワークルールの改悪の部分でございますが、ホワイトカラーエグゼンプションから、今、高度プロフェッショナル、もう名前の方は変わってきましたが、これは、残業代不払いでいく。こんな状況になると、今でさえなかなか長時間労働に耐えがたいという方がおいでる中で、しかし、健康面にこれが比例してくるんですよね。長時間労働イコール体調不良、メンタルにも陥る。これをやはり許してはいけないというふうに考えてございます。このワークルールの改悪には断固反対をしていく、この立場であります。

 また、派遣法については、もとのもくあみに戻っていく、これが本当に懸念されている状況でありますよね。年越し派遣村、あの状況に戻りつつある。大変危険な状況に考えてございます。派遣で働く方は一生派遣で働けばいいんじゃないか、このような考え方にはぜひ反対をしていく。何とかこれは食いとめたいなというふうに考えてございます。

 以上でございます。

○小川委員  ありがとうございます。

 谷本知事様は、大変長年県政を担っておられた、その自信に満ちたお言葉には非常に力強さを感じました。さらなる御活躍、御発展を心より祈念申し上げたいと思います。

 また、西田事務局長様、これは、民主党、連合、石川県に限らず、大変大きな課題だと思います。中小零細事業所で働く方々の利害、そして非正規雇用の方々の思い、これをいかに受けとめ、社会に反映をさせていくか。本当に私たちに問われている極めて大きな課題だと思います。ぜひ共有をさせていただきたいと思います。

 残りちょっと五分ぐらいなんですけれども、それぞれ、一分、二分程度で、本田先生と村木社長様からコメントをいただきたいと思っております。

 本田先生の論文の中で、受け皿となり得る野党が健全な日本政治のためには必要だというくだりを拝読しております。今、民主党なり維新の党なりを中心とした野党界に対して、何が足りないか、何を求めるか、野党に期待したいものを少しお触れいただき、また、村木社長様、きょうは本当にクリアなお話をありがとうございました。女性の立場、あるいは、きょうは介護にスポットを当ててお話をいただいたわけですが、一方で、中小企業の経営改善に取り組んでおられる。お聞きしたところ、石川県の経済あるいは暮らしの強みに、非常に中小企業の強さというのはあるんじゃないかなと感じます。その石川県の物づくりなり中小企業なりの強さはどこからきているのか、お感じになるところを。

 なお、それぞれ、申しわけございません、一分から二分程度なんですが、コメントをいただいて、質疑を終えたいと思います。

○本田雅俊君  ありがとうございます。

 予算ではなくて政治関係のことをお尋ねですので、率直にお答え申し上げたいと思います。

 今の状況を見ていますと、確かに、一強多弱と言われるように、野党は何をやっているのだというのが一般的な国民の見方だと思いますが、一番大きな原因は、失礼な言い方ですけれども、前回の政権交代のときに、掲げた公約が実現されなかった、掲げなかったことが無理に通された、そういうことなんだろうと思います。それに対する十分な検証ですとか総括が、国民には伝わってきておりません。

 その中で、新しい、今の与党とは違う選択肢をいかに掲げていくか、それが野党にとっての大きな課題なんだろうと思います。その二つがあったときに、初めて一般国民は、コーヒーがいいのか紅茶がいいのかという選択をしてくれるのではないかと思います。

 簡単ですが、以上です。

○村木睦君  地方の方の物づくりというのは、物をつくり上げる、設備をつくり上げるような技術というのがすごくたけております。そのため、設備投資にお金が回ってくれば、この石川県の物づくりの企業というのは実際にはすごく好転してくることになってくると思います。

 ようやく、少しずつですが、そういうふうに設備投資に企業がお金を出せるというところまでは来ていると思いますので、石川県としましては、物づくりに関しての創造性であったりとか工夫であったりとか、そういうふうな物づくりのところは、とても強みというところはあると思います。

 そういう知恵と工夫というところに対してまたいろいろな助成がいただければ、まだその部分でいろいろなことをやっていけると思います。

○小川委員  改めて、四名の皆様、大変貴重な御提言をいただきましたことに心から感謝を申し上げ、予算審議も大詰めでございますが、しっかりと国会において反映させてまいる決意を申し上げまして、お礼にかえさせていただきます。

 ありがとうございました。

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