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〜会議録(2014年2月26日予算委員会第四分科会)〜
○小川分科員 民主党の小川淳也でございます。
玉木委員と同じく、香川県から参っておりまして、私の家庭内の食卓にも希少糖のシロップを置いております。常に調味料として使うんですが、大臣、ぜひ今度、お土産がてらお持ちさせていただきたいと思いますので、ぜひ御愛用のほどお願い申し上げたいと思います。
昨年、文部科学委員会でお世話になりました。そのときに教育委員会制度改革を議論させていただき、そして今般、委員会を離れましたけれども、野党案の提出者として引き続きこの問題にかかわらせていただく。昨年もお伺いしたんですが、一年たちましたし、いろいろ動きもあるようですので、ちょっと基本的なところをお聞かせいただきたいと思います。
まず、昨年の十二月に中教審の方で教育委員会制度の改革案が示されたようであります。我が党の案も、正直近いところもありますので、必ずしも政府案、中教審案だけというわけではないんですが、少し平たい目で議論させてください。
中教審案は、教育委員会を諮問的な位置づけにしているというふうに受けとめております。なおかつ、教育行政に責任を持つ教育長が、ある意味、知事や市長の部下としての位置づけになる。この辺、非常に、権限と責任の明確化という意味では一つの考え方だと思いますが、一方で、もう一つの要請である政治的な中立性という観点からしますと、やや心配される構図でもあるのかというふうに感じております。
そこで、先週出されました自民党さんの小委員会の案でありますが、引き続き教育委員会を執行機関のままに置くということが前提になっているようにお見受けしております。それから、責任の所在という意味では、教育委員長と教育長を一つの者に委ねる、統合する。これは、責任、権限の所在のあり方の改善策としては一つの案という気がいたします。さらには、議会の代表者や首長さんとの間で、総合教育施策会議ですか、こうした横断的な会議体を設ける。他党の案で非常に恐縮なんですが、私どもからすれば他党の案なんですけれども、ある意味、中教審案よりも穏健で、なおかつバランスのとれた案を提示されたなというふうに受けとめています。
大臣、この自民党案、先週出たばかりでありますが、中教審案と比べてどのように受けとめておられるか、まずお聞かせいただきたいと思います。
○下村国務大臣 御指摘のように、中教審の案は、いわゆるA案、これは、今御指摘があったように、教育委員会を執行機関から諮問機関、そして、首長が権限、責任を持って教育長の罷免、任命権を持つということですが、しかし、中教審の中でも、これは政治的中立性が担保されるのかという危惧の中でB案も提案されたということでございます。
自民党の中で小委員会をつくって、これについて、今国会で閣法として出す法律案について御議論いただきました。自民党の中にもいろいろな意見があるということですね。これは、政府・与党が一体となって法律案を国会に出す必要があるというふうに考えて、与党の中で議論していただくことをお願いしました。その中で、自民党案の中で今御指摘のような案が出てまいりました。
ただ、これは非常に概括的な案でありまして、詳細については今与党の中で協議をしている最中でございます。その中で、御指摘の総合教育施策会議、それから教育委員会も、執行機関ではあるけれども、以前の教育委員会と同じ性格を持つというよりは、総合教育施策会議とどうすみ分けをするのかということが今後の与党協議になってくるのではないかというふうに思います。
ただ、今後、今の御指摘の自民党の改革案ですが、一つは、教育長とそれから教育委員長が一本化する、このことによって教育行政の責任の明確化を図る。それから、民意をより一層反映するために、首長が教育行政に積極的に関与できる仕組みを設ける。こういう方向性については、これは私も、ぜひそういう方向性でという思いを持っておりますので、そういう中で、さらに今後、詳細については与党の中で議論されるというふうに思います。
議論の結果を踏まえて、文部科学省として、法制局と相談して、どう具体的に総合教育施策会議それから教育委員会を法律の条文の中に書き込むかという作業がその後出てくるかと思いますが、最終的には、一番ベストな案を国会に提出し、そして、既に民主党それから日本維新の会からもこの教育委員会抜本改革案についての議員立法案が出されていますから、国会の中で積極的な御議論をしていただきながら、よりいい教育委員会制度改革案について、ぜひ国会で決めていただきたいと考えています。
○小川分科員 ありがとうございました。
個人的には、現在時点において大臣の御所見、御所感がA案に近いのか、あるいはB案なのか、そして自民党案に対してどういう感想をお持ちなのか、極めて興味深いところではあります。しかし、今の慎重な御答弁を拝聴していましても、これから与党内の議論を見守られるということでしょうから、ここにとどめたいと思います。
やはり、私自身も、政治的な主張というのは、百八十度異なるものから、非常に特徴的な主張をされる政党も、日本国内にもさまざまな政党があります。都度選挙で選ばれた、もちろん一定の民意を受けて地域行政の責任を担われるということは当然でありますけれども、そうはいっても、一時、いっときの政治姿勢によって、教育内容、あるいは子供たちに与えるさまざまな、勉学に限らず思想的背景も含めて影響を必要以上に及ぼすということに対しては、やはり謙虚な姿勢が必要ではないかという気がいたしております。
そこで、ちょっと斜めからの質問になります。
国内にはさまざまな政党の背景を持った首長さんがおられることも事実でありまして、仮にA案、一番首長さんの影響がダイレクトに及ぶ仕組みをとった場合は、恐らくですが、自由民主党さんあるいは大臣御自身の感性からしても、かなり対極にある主張をされる首長さんもおられると思います。そういう方々が教育に対して一定の姿勢を示されるということも、広く、容認という言い方が当たっているかどうかわかりませんが、そこは寛容なる思考でもってこの中教審案を議論するということでいいのかどうか。そこをちょっとお聞かせいただきたいと思います。
○下村国務大臣 どんな制度でも、パーフェクトな制度はないと思うんです。この制度になれば全てが解決して全てがうまくいくということではなくて、どんな制度改革をしても、やはり改善点というのは常にあるものでありますから、この案だったら間違いなく、抜本的な、戦後における教育行政における課題が新しい教育委員会で全て解決できるというような案にするような努力は今する必要があると思いますが、しかし、中教審が出されてきたA案、それからB案、それから与党で協議をしていただいていますから、ぜひこれは、協議中ですので、ベストに近づけていただきたいと思いますが、これによって全部解決するというのはなかなか難しい部分があると思います。
今の御指摘の部分は、そういうこともあるので、自民党案の中でも、当然、議員の選挙区の状況によって、A案についてはやはり賛否が分かれているというのは、それは地元のそういう選挙区事情によるところがあるものですから、このことによって必ずうまくいくということではないので、しかし、もしA案ということであれば、中教審でも議論になっていましたが、やはり政治的中立性をどう担保させるかということが課題である案であるということは、間違いない事実だと思います。
○小川分科員 ありがとうございます。ある意味、安心をいたしました。
やはり、まさにそこだと思うんですよね。地域の政治事情によって極めて制度設計が変わってくるということ、あるいはそのことに対して賛否が余りにも分かれるということ自体が、構造として、教育の内容なり方向性に、影響を限定的にしなければならないというところが、やはり議論の一つの出発点になければならないんだろうと思います。またこれは追って文部科学委員会の中で、野党案の提出者として、ぜひ積極的に議論に参加をさせていただきたいと思います。
加えて、昨年もお聞きしたんですが、先ほど玉木委員の方から、道徳の教科化については評価しているというお話がございました。確かに、いじめ問題を初めとして、校内での生徒、あるいは場合によっては先生方も含めた倫理観、モラルの問題、公共心、さまざまな奉仕の心、自己節制、いろいろな価値を学校教育においても重んじていかなければならないということについては、私自身も当然賛同、賛成であります。
ただ、一方、先ほどの教育委員会の議論にも絡むんですが、果たして為政者の側がどれほど完全な存在であり、道徳観や価値観を含めてそれを一方的に教えられる立場であるのかという観点から議論しますと、少しそこには、同様に、謙虚な姿勢といいますか謙抑的な姿勢が一方で必要ではないかという気もいたしております。
そこで、一年たって、いろいろと答申案も出たようであります。最終的に、道徳の教科化については今後どういう方向感で臨まれるのか、その概要をお述べいただき、今私が申し上げたような観点から注意すべき点についても、ぜひあわせて述べていただきたいと思います。
○下村国務大臣 二月の十七日に、中央教育審議会に対して、道徳に係る教育課程の改善等について諮問を行いまして、道徳の時間を特別の教科として位置づけること等についての検討をいただくことにいたしました。
これは今後の検討課題ですが、昨年、教育再生実行会議で、道徳について、第一次提言を受けました。これを受けて、文部科学省の中で道徳教育の充実に関する懇談会を立ち上げまして、心のノート、民主党政権のときは使われていませんでしたが、自民党政権のときに使われていた心のノートを、二十四年度の補正予算で手当てをしてすぐ使うようにいたしましたが、私はこれは十分でないと思いまして、この四月からは、「私たちの道徳」という、お持ちになっていますか。そうですか。それをぜひ読んでいただきたいと思うんですね。これを読んでいただいて、小川委員が本当に危惧されるような、児童生徒の内心の自由に踏み込んだ内容になっているのかどうかということですね。
私は、そういうような、何か国家主義的な教育ということではなくて、これは、国とか民族とか、それから時代を超えて、人が人として生きるために必要な規範意識や社会性、思いやりの心など、豊かな人間性を育むということを観点として、一人一人が自分に自信を持って、また、社会の責任ある構成者として幸福に生きる基盤をつくる上で不可欠なもの、そういう観点で、とりあえず教材としてつくりました。
これについても、かつての道徳の中では、指導書の中で、例えばこの道徳の教材のこの物語はこういうふうに読んで受けとめるべきだというようなことを、一方的に、講義授業の中で教師が述べるという指導書だったんですが、これも、道徳の時間に、例えばその物語を読んで子供たちがそれぞれどう感じたかという中で、あるべき道徳というのを子供たちみずからが考える。その中で、道徳というのは、一つのとり方だけでなく、いろいろな、多様なとり方がある、それが反社会的、非社会的なとり方でなくて、あるべき形ということであれば、その道徳の中で、そういうことを子供たち同士に議論させるという視点の中での教材として位置づけました。
もちろん、この教材は、今後、道徳が特別な教科として位置づけられた場合は、中教審の答申によりますが、できましたら、ほかの教科書と、つまり、ほかの教科の教科書と同じように教科書として位置づける。その場合は、民間から、いろいろなところから、これこそは目指すべき道徳の教科書だというもので参入していただいて、その中から、検定、採択という形で、よりいいものをそれぞれの教育委員会が判断していただくような形。
それから、特別なというのは、つまり、絶対評価、相対評価というのはなじまない。これは、教師が、例えば一人一人の児童生徒に対して、その生徒のいい点を記述的にどう書くかとかいうようなことについて、今後、中教審で議論していただきたいというふうに思っておりますが、小川委員が危惧されるような点で道徳を導入するというつもりは全くないということでございます。
○小川分科員 ありがとうございます。
確かに、おっしゃるように、非常にバランスのとれた内容だなというふうに、私も、これは、こういう御質問を申し上げている以上、一方的、一次的判断をする権能は私自身にもないという前提でお尋ねすべきだと思うんですけれども、それにしても、小さいころから道徳の教科、時間ってどうだったかなと思い出しながらきょうに備えたわけでありますが、非常に一人の人間として胸を打たれるような話ですとか、あるいは、模範にすべき先人のいろいろな生き方ですとか、そういうものを教わった時間だったなという気がしております。
ただ、少し社会的な観点で、大臣、御賛同までいただけるかどうかはあれなんですが、今御答弁の中でおっしゃった道徳教育の意義、これは大臣の諮問書の中にも記されている文言でありますが、道徳教育の意義は、国や民族、時代を超えて普遍的なものであるというくだりがあります。今、大臣が御答弁になられた一節と符合する表現、これは確かにそうだと思うんです。
しかし一方で、時々の道徳観は、恐らくその国や民族、あるいは時代背景、さまざまなことによって、その必要性なりは普遍的なのかもしれませんが、よって立つべきところは若干なりとも変化してくるものなのではないかという気がいたします。
その意味で、一つ、社会政策として多様性を尊重するということが、実は最大の生存戦略ではないか。これは社会制度もそうです。あるいは、こうした価値観教育もそうかもしれません。ある意味、多様性を尊重していくことが最大の将来に向けた生存戦略だというような意味合いも含めて、ぜひ、これは大変深い議論になりますけれども、今後とも、大事な論点として扱わせていただきたいと思っております。
それで、大臣、まさにこれを持っていますかというお尋ねをいただきまして、持っているわけでありますが、ぜひ、あわせて大臣に御紹介したいのが、ひょっとしたら、きのう事務局の皆さんとの打ち合わせの中で指摘しましたので、お耳に入っているかもしれませんが、これは、北欧、スウェーデンの社会科の教科書であります。
確かに、この道徳教科書、教材の中にも、「社会に生きる一員として」という大きな一節があるんですね。御自身のこともそうだし、他者のこともそう、しかし社会の一員だという大きな一節があります。
恐らくその観点から、これから日本社会として子供たちにどういうことを教えていくかというのは、思想、信条にかかわることももちろんそうかもしれませんが、もっと実務的な観点からぜひ子供たちに対する教育を広げて深めていく必要があるのではないかという意味で、ちょっとだけお時間をいただいて御紹介させてください。
これは、目次をぱらぱらとめくりますと、例えば、犯罪ということがどういうことか。大臣、お持ちですか、ありがとうございます。
目次の一章の二を見ますと、犯罪とは何かというような節があります。それから、おめくりいただいて、二章は、自分自身の哲学的な思考を支えるような教科内容になっています。
おめくりいただくと、この辺から興味深いんですが、アルコールとどうつき合うか、麻薬の問題をどう考えるか、そして、働いて収入を得るということはどういうことか、さらに、物を買う、それからクレジット、クレジットカードを使う、クレジットで物を買う、そして広告とどう向き合うか。さらに四章は、市議会、地域社会とのかかわりです。さらに最終章に至っては、離婚、病気、あるいは年を重ねるということ。
これらは、人生全体を、個人の物語として、あるいは社会とのかかわりにおいて、いろいろなリスクを含めて等身大で伝えようとしている努力が非常に見てとれる。私、小さいころを振り返ったときに、この観点から教育を義務教育課程において受けたことはなかったなという気がすごくした部分であります。
関連して、今後のいろいろな教育方針、大きな問題をお考えいただくに当たっては、こうした観点もどこかで議論したなということをぜひ頭の片隅に置いていただきたいと思いますので、御紹介だけ。
コメント、ございますか。
○下村国務大臣 委員から指摘をされて、私もけさちょっと見させていただきましたが、どちらかというと、これは道徳というよりは、社会科、公民、我が国ではそういう位置づけだと思います。
多分同じような問題意識だというふうに思いますが、自民党の中でも、これは中学生版ですけれども、高校における公民という新たな教科をつくって、そして、公民としてどうあるべきかということを、別に国がこういうふうな義務があるとか言うレベルだけじゃなくて、権利も含めて、人が人としてどうこの日本社会で生きていくかということを公民としてきちっと教えるべきではないか、こういうことが自民党の中でも提言されていまして、それを受けて、今後省内でも検討していきたいと思います。
それから、道徳ですけれども、我が国ほど多様な価値観を容認している国はないというふうに思うんですね。私は、今後のあるべき道徳ということを考えると、日本というのは特定の宗派とか宗教にとらわれない国なわけですね。ほかの国は何らかの国教に影響されたりしていますけれども、個々にはそれぞれ宗教、宗派を持っておられると思いますが。ですから、道徳については、古今東西の宗教を含めたいいとこ取りができると思います。
ですから、今後、日本であるべき道徳の教科書ができて、それがほかの国でも活用できるような、そういうモデルとなるような道徳の教科書をぜひ目指していくことが、日本における、多様な価値観がある国だからこそできるというふうに思います。
それから、済みません、さっき、公民でなくて、新たな教科としての公共というのが自民党の中で提案されているということで、公民というふうに言ったということなので、公共に訂正させていただきます。
○小川分科員 大変丁寧な御答弁をありがとうございました。
本当にこれは議論がなかなか、どこかに終着するということはもしかしたら永遠にないような課題かもしれませんが、だからこそ、国会を初めとして前向きに、建設的にぜひ今後とも議論させていただきたいと思います。
最後、もう時間が限られましたが、青少年の保健医療についてちょっとお伺いさせてください。
先ほど玉木委員から御指摘があったと思いますが、香川県内で子供向けに、生活習慣病の予備軍をきちんとスクリーニングしていくという取り組みが積極的に行われているということは御紹介いただいたと思います。なかなか、見解として、これを直ちに全国にということではないのかもしれませんが、これもまた一つの知恵としてぜひ頭の片隅に置いていただきたいということをお願い申し上げ、お尋ねはもう絞りたいと思います。
私自身も、地域の医療機関で小児科医療に携わっておられる先生から具体的な御指摘をいただいています。
子宮頸がんのワクチンは再開される方向だということが最近報じられました。その事実関係を教えてください。そして、このお医者様の主張なんですが、現在、女児を対象にしているこの予防接種、これは性感染症とも絡む話であるだけに、なおさら男児にも接種すべきではないかというような提言をいただいております。そこで、それについてどう考えるか。さらに、既に男児に対しても接種している国が先進国であると思いますが、その事実関係。
最後に、ちょっと時間の関係でまとめてのお尋ねで恐縮ですが、せんだって、日本社会で成人男性に風疹がはやるということがありました。大臣も御記憶だと思います。これはまさに三十五歳から五十一歳の男性、これは私該当するんですけれども、小さいときに風疹の予防接種を受けなかったということが影響しているのではないかと言われています。そうしますと、今、子宮頸がんワクチンを女児だけに接種し、男児には接種していない現在の状況が、後々いろいろな影響もあり得ると思いますが、ちょっとこの辺を整理して、絡めて、もうあと三分ぐらいしかありませんが、簡潔に御答弁いただきたいと思います。
○高島政府参考人 お答えいたします。
子宮頸がんの予防ワクチンでございますけれども、御存じのとおり、去年、定期接種化を法律改正でさせていただいたんですけれども、副反応の話が出まして、六月から積極的な勧奨を取りやめているという状況でございます。
この扱いにつきましては、今、厚生科学審議会の副反応部会で検討いただいております。この中では、いろいろ問題になった症例をよく調べるということで、ずっと六月以来、症例を調べたり、それから海外の事例を調べたり、ワクチンが二剤あるんですけれども、その比較をしたり、そういった調査をしてまいりました。それから、患者を診察している医師などからも御意見を聞いて、今、論点整理を行っている段階でございます。
それで、一月にも論点整理を行ったんですが、まだいろいろな御意見があるということで、まさにきょう午前中には、海外の学者も含めまして、意見交換会というのをやっております。それから、きょうの午後には審議会を開きまして、またこの扱いにつきまして御議論をいただく予定にしております。
今後でございますけれども、このワクチンの副反応につきまして審議会の中で報告書をつくっていただきまして、それを踏まえて、積極的な勧奨を再開するかどうか、これを検討していきたいと思っております。
それから、今は子宮頸がんワクチンにつきましては女性だけに、女児だけに打つということにしております。これは、去年、定期接種としたときに、今現在、日本で若い女性の子宮頸がんの発症がふえているという中で、定期接種化するべきという御議論だったんですが、基本的には、子宮頸がん自体は女性が発症するがんでございますので、当然、女性をまず対象として打つということにしたわけでございます。
海外での事例でございますが、子宮頸がん予防ワクチンと言われますが、これはHPVワクチンといって、ヒトパピローマウイルスを防止するワクチンでございます。このワクチンは、女性に対しては子宮頸がんにも効きますけれども、男性に対して、尖圭コンジローマ等ということで、性感染症なんですけれども、これも対象になっております。ということで、海外では打たれておりますけれども、子宮頸がんの予防という観点では、日本では女性を対象にしたということでございます。
一つ、このワクチンは、日本では女性だけを対象に薬事法上の承認がなされていますので、男児に打つということになりましたら、そちらの方の手続もまた必要になってくると思います。
○小川分科員 ありがとうございました。
これは、直ちにということはなかなか難しいかもしれませんが、先ほどの生活習慣病検査と同様、ちょっと長期的なスパンでよくよく状況を御確認いただきたいと思います。
大臣、本当は時間があればちょっとお尋ねしたかったんですが、この間、ソチ・オリンピックが閉会しまして、私ども一同、非常に大きな感動と興奮を選手の皆さんにいただきました。
少し驚いたのが、葛西選手が、ビジネスクラスで帰りたかったという御指摘があったんですね。私は、全くそういうことに無頓着だったんですが、ほとんどの選手の方々が行きにエコノミークラスで行かれて、大変長距離のフライトになりますので、果たしてそれでベストコンディションで試合に臨めるのかなということもちょっと気になったりしました。
もちろん、予算も若干かかることではありますが、東京五輪に向けていろいろな御検討をされる中で、そういうことに関心を持った国民も、ひょっとしたら多かったかもしれないなという気がいたします。
ここも少し問題意識としてお持ちいただくことをお願い申し上げまして、終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。
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