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〜会議録(06年2月13日予算委員会での質問)〜
○小川(淳)委員 民主党の小川淳也でございます。一時間お時間をお預かりいたしました。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
松田大臣には大変気合いのこもった御答弁、ずっとお聞きをいたしておりましたが、少し冷静に、事実関係、前回の質疑の流れを踏まえまして、お尋ねを申し上げたいと思います。私は、できるだけこの国会での議論、言いっ放し、答えっ放しで済ませたくないという思いがございます。そういった思いでお尋ねをいたしますので、事実関係だけお答えをいただきます。
まず最初に、厚生労働大臣にお伺いをいたします。
大変不幸にも、アメリカ産の輸入牛肉が既に日本国内に一部流通をされてしまったということに関して、その責任問題、その姿勢についてお尋ねをいたしました。これに対して、ちょうど二週間前、一月二十七日の審議の中で、私のお尋ねに対し川崎大臣は、この国内に流通してしまった牛肉について、二月上旬にその流通の様子について大体報告をまとめられるだろうと思いますという御答弁をいただきました。既に二月の十三日ということになっておりますが、現在の状況はいかがですか。
○川崎国務大臣 既に先週の金曜日、記者発表、マスコミ発表をいたしましたので御存じだと思いますけれども、改めて言わせていただきます。
御承知のとおり、七百三十トンが国内に輸入事業者二十六事業者においてアメリカから購入されたということになります。そのすべてのロットの中で、脊柱周囲の部位である可能性があるというもののパッケージ、ロットでございますけれども、これが五百七十五トンになります。そのうち、全ロットを見させまして、実はその箱全体に、例えば危険部位を挟む部位と同時に、例えばもも肉とかそういう表現のものもあります。あわせて書いてあるものですから、五百七十五になる。それを、まず全ロットを見ます。その中で、部位として脊柱周囲以外の部位であるというものが確認されたのが二百三十二トン。したがって、残り二百四十九・七トンについてはすべて開梱いたしました。そして一品一品調べまして、結果として混入はございませんでした。したがって、四百八十一・七トンについて脊柱の混入が認められなかったという結論になっております。差し引きいたしますと、九十トンぐらいが流通もしくは消費をされた、こういうことになります。
なお、既に販売済みの米国産牛肉に関し、脊柱混入にかかわる情報を関係自治体、各輸入業者に対して調査した結果としてそういう返事でございましたけれども、あわせて、二十六輸入業者に引き続き、いろんな情報があるでしょう、変わった情報があれば、それはすぐ私どもにお知らせくださいと重ねてお願いをいたしたところでございます。
○小川(淳)委員 五百七十五トンのうち四百八十一トンについては追跡できたというお答えですね。残りの九十三・四トンについてはいまだ追跡、確認ができないということ、これは引き続き当然確認をしていただかなければなりませんし、また、既にどなたかの口に入っている可能性がある、しかも、それが病原体を含むものであるかどうかその確認のとりようがない。その可能性については厳しくここで御指摘をさせていただきたいと思います。
そして、私は、もう一つ前回の質疑で主張をさせていただきました。今回のこの失態の責任、すぐれてアメリカ政府、アメリカの輸出業者の管理のずさんさによるものだという点を指摘いたしましたし、また、関係の大臣の御答弁でもその点ははっきりしていると思います。したがって、不幸にも既に流通に回ってしまった牛肉については、賞味期限内に処分ができなければ、間違っても彼ら輸入業者の、あるいは流通業者の負担に負わせることなく、その責任を負うべきアメリカ政府あるいはアメリカの輸出業者に負わせるべきだということを主張いたしました。これについて、川崎大臣、少しアメリカの検討を待ちたいという御答弁をされましたが、その後二週間、状況はいかがですか。
○川崎国務大臣 まず第一に、大前提は、私ども、農林水産省、厚生労働省それぞれ検疫体制をしいております。ある意味ではダブルチェックをさせていただいて、基本的に、我が国内に危険部位が混入したおそれはないと判断をいたしております。先ほどの作業は念のためにやらせていただいた。念のためにさせていた作業についても、今御報告を申し上げたように、基本的に、問題という回答は上がってきていないというのが私どもの認識でございます。念のためでございますので、どうぞ御理解を賜りたい。そういう意味では、検疫体制で基本的には安全は担保されているというふうに考えております。
二番目に、もう委員が言われたとおり、アメリカに責任の根源はある、これは間違いない。それから、こういう食品の場合については、基本的に、民民、民間と民間の取引関係ということで解決すべきだろうと基本原則としては考えております。
ただし、アメリカが、何ゆえにこのような失態をしたかということを今調査をされているわけでありますから、その報告を受けた上で私ども最終的な考え方をまとめたい、こう申し上げたところでございます。
○小川(淳)委員 まず、危険部位が混入したおそれがなければ念のために調査をする必要はない、おそれがあるから念のために調査をする必要性を感じた、そして指示をされた。そこは、そうおっしゃりたいお気持ちはよくわかりますが、やはり、既に輸入された分についても、政府として、日本国として心配をしなければなりません。その点、御理解を頼まれましたが、御理解をするわけにはまいりません。
もう一つ、この輸入牛肉の取り扱いについて、民民の問題だというふうにおっしゃいました。確かに、国内で物を買った、買わない、契約をした、しない、これは確かに民民の問題であります。しかし、今回のこの件に関しては、十二月に輸入再開を決定しわずか一月、一月の二十日で危険部位の混入が認められた。私は、自然な想像力として、その前一月分についても、繰り返しになりますが、心配をし疑うべきだと思いますよ。そして、これを単に民民だと言うなら、政府の政治決定、外交判断に基づいて輸入を再開した、その責めを、単に民民だ、民民で何とかしろと言うなら、私はそんな政府は要らないと思います。
やはりこれは、政府が責任を持って、応援団でもいいですよ、直接の契約当事者になれなければ応援団でもいい、日本の不幸にも輸入をしてしまった事業者の立場に立って、アメリカ政府、アメリカ事業者と交渉に当たっていただきたいと思います。
関連でお尋ねをいたします。この件について、二月の三日、日本食肉輸出入協会が、輸入をして保管をしている米国産牛肉一千四百トン程度、これをアメリカ政府、アメリカ業界団体に対して買い戻すように要望をしたという報道がございましたが、中川大臣、これは事実ですか。
○中川国務大臣 まず、小川委員の今の御質問の中で、十二月十二日に政治決定をした、外交決着をしたというお言葉でございますが、これはあくまでも、食品安全委員会のリスク評価に基づいて、我々、厚生労働省とともにリスク管理機関として科学的根拠に基づく手続に基づいて決定をしたものであって、決して政治的でもなければ外交的でもないということは御理解をいただきたいと思います。
御質問でございますけれども、一月二十日以降、一月三十一日ですか、日本の輸入業者の団体がアメリカ大使館の公使を呼んで、買い取ってもらいたい、補償してもらいたいという趣旨の申し入れをした。また、二月九日にも、向こうの輸出協会の代表が日本に来て話し合いをして、同じようなことを申し入れをしたということについては承知をしております。
○小川(淳)委員 中川大臣、輸出入協会のこの要望、趣旨は理解いただけると思います。これは、農林省として、大臣として応援していただけますね。
○中川国務大臣 日本の輸入業者の方々がルールに基づいてきちっと発注をし、そして向こうがEVプログラムに基づいて、そして農林水産省、厚生労働省、そして通関手続をきちっとしたものでございまして、それにつきまして一月二十三日に政府の方から、調査をしてもらいたい、危険部位云々については遠慮をしてもらいたいということになったということでございます。
御質問の趣旨は、入ってこない分ですか。(小川(淳)委員「既に買ったものについて」と呼ぶ)
○大島委員長 小川君、では、もう一回手を挙げて。
○小川(淳)委員 既に輸入業者が抱えてしまって処分しようもなくて困っているものですね。これを買い戻せという主張に対して、日本政府として、そうだ、確かに買い取れという応援をしていただけますねという確認です。
○中川国務大臣 間違っていたら御指摘いただきたいんですけれども、既に買って通関をしていない部分というふうに理解してよろしいんでしょうか。それとも、通関をして入ったけれども、一部販売を自粛するようにと一月二十三日に通知をした部分についてでしょうか。
○小川(淳)委員 両方です。
○中川国務大臣 まず、一月二十日以前に通関して、業者の手元あるいは市中に流通しておりますものについては、先ほど厚生労働大臣からのデータの御報告があったとおりでございます。それにつきましては、ルールどおりということでございますので、しかし、一部については、念のためにひとまず販売を自粛した方がいいですよという通知をお出ししているわけでございます。
それから、一月二十日時点で通関がストップしてしまったものにつきましても基本的には同じだろうと思いますが、これは、小川委員御指摘のように、基本原則としては民民の売買、ビジネスの話でありますけれども、輸入業者のお立場から見れば、先ほど申し上げたように、ルールどおりにやって、そして米国政府、日本政府が、きちっとした手続を通って入ってくるはずだったものがストップをしてしまっているということについてどうしてくれるんだというお気持ちは、私はその立場に立てば十分理解ができます。ただし、だから政府として、では即刻国が補償するとかなんとかというところまでは、理解はできますけれども、国の今やるべきこととしては、現時点ではそこまでは考えておりません。
あくまでも、アメリカ側の原因究明あるいはまた再発防止の報告書、あるいはまた、アメリカ側がこの問題についてどう対応するか、日本の輸入業界とアメリカ政府やアメリカの輸出協会との間のやりとりでどう対応するかということも見守っていかなければならないと思っております。
ただ、企業体が、不測の事態ということでございますので、それによって経営その他に影響が出る場合には、いろいろな政府系金融機関のセーフティーネットというものは、十分対応できるように準備はしております。
○小川(淳)委員 大臣、その理解できるというお気持ちを私は大事にしていただきたいと思いますね。
まさに、川崎大臣にしても中川大臣にしても、個人的に想像をしてこうだろうなと思う気持ちと、やはり大臣として、役所の責任者として口が裂けても言えないということとの矛盾、せめぎ合っておられるんだと思うんですよね。だけれども、やはり大臣ですから、政治家ですから、御自身がそうだろうなと思うことは実現してくださいよ。その権限がありますよ、力がありますよ。御自身が素直に、素朴に感じられるそのお気持ちを大事にしてくださいよ。御自身がもし焼き肉屋さんの店主だったら、スーパーの売り主だったら、今回入った牛肉、売れますか、これ。売れないと思いますよ。そんな役所から出てくる自動的な答えだけだったら、大臣なんて要らない。それと素朴な国民感情とをつないでいただくのが大臣の役割、務めですよ。御自身がそう感じられるなら、そのお気持ちを大事にした政策決定、ぜひとも望みたいと思います。
中川大臣に関連でお尋ねですが、私はこの二週間余り、ほとんど初めてに近い形で予算委員会の質疑、参画をさせていただきました。やはりびっくりしたのは、中川大臣の御答弁でした。ほかでもありません。一月三十日でしたでしょうか、私ども松野委員の質問に対して御答弁なさいましたね。輸入再開前に調達をしますということにつきまして、結果としてしなかったということは、この答弁書でお答えしたことと事実が違っていたということで、この場でおわびをさせていただきます、閣議決定どおりにしなかったということです、この文章と違うことを私が決定いたしましたので、私も、みずからどういう責任にしたらいいのか、これから考えたいと思います。これは本当に、この場内でお聞きをして大変びっくりしました。
この点については、既に同僚議員初めたくさんの指摘がなされたところでありますが、私は、政策決定に携わっていただく閣僚のお一人として、少し違った観点から、大臣としての自覚をお願いしたいと思っています。
大臣、まず、この答弁書でお答えしたことと事実が違っていたという認識を表明されました、御答弁の中で。この答弁書というのは、ほかでもありません、川内議員に対する質問主意書への答弁。輸入再開以前、また、輸入再開後も定期的に、担当官を派遣して米国における我が国向け牛肉に係る食肉処理施設に対する現地調査を実施することが必要と考えている。この答弁書でお答えしたことと事実が違っていた。事実は違っていないんじゃないですか、これ。単に必要と考えているという答弁をされただけであって、実際に輸入再開前に調査をしますということは、これは一言も言っていませんよ。大臣、これを御答弁された時点でこの内容はよく御存じでしたか。
○中川国務大臣 ちょうど二週間前、一月三十日のお昼前に御質問をいただくときに、質問の資料として川内委員の答弁書をいただきまして、そのときにそれを読んで、輸入再開時には輸入再開前に現地へ行って云々ということを考えているということのやりとりを松野議員との間でやらせていただいたわけであります。
その質問主意書に対する閣議決定というのは、政府統一見解でも、その日の夜に総理からもお示しいただきましたけれども、これは、その十一月十八日時点での米国産輸入牛肉再開に当たっての認識というものを示したものであるという趣旨で私は答弁をさせていただいております。
なお、私自身は、責任という言葉にびっくりしたということでありますが、私は常に農林水産大臣としての責任というものを自覚しながらやっているつもりでございます。その前の答弁にも私はその趣旨が入っていると思いますし、御確認いただきたいと思いますけれども、常に農林水産大臣としての責務、責任、それは、与えられた行政、その中の大きな柱としての食の安全の確保というものであるということは常に認識をしております。
○小川(淳)委員 大臣、必要と考えているとした答弁書の中身を私はもっとよく読まれるべきじゃないかと申し上げているんですね。
必要と考えていただけなんですよ、答弁書では。それを、簡単に答弁書と事実が違っていたということをお答えになったこと自体の不正確さ、私はこの点についてもよく反省をしていただきたいと思いますし、もっと言えば、仮に、この答弁書の中身を正確に御理解をいただいていなかったとして、仮にです、閣議決定どおりにしなかった、私の責任を考えたい、これは、閣僚がこの発言、このせりふを口にするというのはどういうときですか。
私は、答弁に詰まってもいいですよ、答弁に窮してもいい、立ち往生してもいい、だけれども、閣議決定どおりにしなかった、それを判断したのは私だ、私の責任について考えたい、これは簡単に言うようなことじゃありませんよ。私は、願わくば大臣に立ち往生していただきたかった。答弁書、よくこれを読みたいのでちょっと時間を下さい、事務方に説明させます、そうすべきではありませんでしたか。
○中川国務大臣 アドバイスとして大変ありがたく受けとめさせていただきます。
確かに、お昼前からずっと当委員会、委員長を初め与野党の理事さん、あるいは委員の皆様方に大変な時間をおかけした。その原因が、私の答弁、先ほど申し上げたように、趣旨は先ほどのとおりでありますけれども、私の言いたいことがうまく伝わらないといいましょうか、表現が悪かったといいましょうか、そのことについては私も、当日も、反省をしているという趣旨のことを申し上げました。
いずれにいたしましても、今後、よく資料その他はじっくり読みながら、御趣旨に沿って、誠意を持って答弁をさせていただきたいというふうに思います。
○小川(淳)委員 大臣、口が裂けても言ったらだめですよ、閣議決定に従わなかったとか、やめる覚悟ができたとき以外は。その辺、よく額賀長官に御助言をいただいたらいいと思いますが。これ、口が裂けても言ったらだめですよ、こんな場で本当に。その辺の御自覚をいただかないと、牛肉輸入の再開だとか、また再々開に向けていろいろ協議されるんでしょう。これは信頼できないですよ。本当にもう基本的なことですから、しっかりと対応していただきたいと思います。
もう一つ、前回の質疑との関連でお尋ねをしますが、北側大臣、私は、耐震偽装に関して、分譲マンション、住んでいるマンション以外にも、投資用、賃貸用のマンションそれからホテル等についても、公益性の観点であれば同じく支援を行うべきじゃないか、そういうことをお尋ねいたしました。それについての議論を踏まえて大臣はこうおっしゃった。そういった物件についての関心が我々全くないわけではない、専門家による相談体制をしっかりとつくりたいと思いますという御答弁をいただきました。あれから二週間、経過はいかがですか。
○北側国務大臣 まず、国といたしまして、この偽装が確認された、耐震基準を満たしていないホテルとかそれから賃貸マンションにつきまして、これはそもそもどのようにすればいいのかがわからないというお声もたくさんちょうだいしておりまして、この耐震改修に対する技術的な相談体制の整備を図るために、二月の一日に、日本建築防災協会に違反是正計画支援委員会というのを設置させていただきまして、既に具体的な相談に応じているところでございます。
この委員会では、地方公共団体からの要請に基づきまして、建築物の耐震性の判断や違反の是正の方針が妥当であるかどうか、そうした判断について助言をしたいと考えておりますし、耐震改修の内容が現行の建築基準法で要求しているレベルに到達しているかどうか、こうしたことも判定をさせていただきたいと考えておるところでございます。
偽装物件を抱えております地方公共団体にも集まっていただきまして、専門家の先生方を委員とするこうした委員会を設置したことを既に地方公共団体にも周知をしているところでございまして、これらの相談体制を通じて、耐震改修が円滑に進められるよう努めてまいりたいと考えております。
○小川(淳)委員 ありがとうございました。
二十七日にお尋ねをして、相談体制をつくるとおっしゃった。それが二月の一日にはきちんと立ち上がっている、大変歓迎すべきことだと思います。ただ、言いっ放しも多いんですが、つくりっ放しということも多いのが行政です。しっかりとつくっていただいたこの支援委員会、今度は動きがよくなるように、ぜひとも引き続き目を注いでいただきたいと思います。
さて、きょうは少し時間をいただきまして、昨年の夏以降大変大きな問題になりました官製談合の問題について、関係の大臣にお尋ねをしたいと思っております。だれが悪くて、だれがどう処罰されるべきか、その話は司法の方に任せたい。そうではなくて、なぜこんなことが起き続けるのか、その辺に対する本質的な理解を議論しながら深めたいと思っております。
最近十年だけを見ても、大型映像装置の談合事件、九五年、上水道設備の談合事件、九五年、下水道事業団、九六年、郵便区分機、九八年、都の下水道ポンプ、二〇〇四年、これは、重電メーカーに限ってもこれだけあります。
そして、きょう額賀長官にお越しをいただきましたが、これまた談合とは別かもわかりませんが、御自身が大変不幸な事件を背負われて辞任をされたという経過もございます。
額賀長官、この談合問題、談合事件、なぜこうも繰り返され続けるのだと思われますか。
○額賀国務大臣 お答えをいたします。
今度、防衛庁で防衛庁幹部が競売入札を妨害ということで逮捕されたわけであります。この問題については、私どもも、どういうところに問題があるのか、役所内、あるいは組織上、あるいは行政上はどういうところにあるのかということで、今、調査委員会を設けていろいろとヒアリングをしたり調査をしているところであります。きちっと再発防止のために対策を立てたいというふうに思っております。
私の感想的なことを言えば、やはり一つは、今度の防衛庁の案件もそうだけれども、役人としての自覚、もう一つは、やはり企業人としても、これは偽装事件でも何でもそうでありますけれども、やはり日本の伝統的な経済人というのは、一つのそういう経済倫理というか社会的責任というものを負っている中にみずからの経済活動を展開してきたんだというふうに思います。そういうところをきちっとしていかなければならないことがあるというふうに思っております。
もう一つは、やはり役所の皆さん方も、防衛庁の場合は特に、早期退職制度とか任用制度とかありまして一般公務員とは違った環境にあるのでありますけれども、そういうふうに、退職後自分の生活設計はどうするのかとか、そういうことについて不安感を持っているということも事実だろうというふうに思っております。
そういう中で、やはり入札制度がもうちょっと透明性を持って公平に、公正に行われるためにはどうしたらいいのかとか、それから再就職について、人材を有効に使っていくためにはどうしたらいいのかとか、こういう少子社会の中で、労働力が不足していく中でどういうふうに対応していけばいいのかとか、そういうこと、あるいはまた組織上の問題、さらには、やはり幾らやっても直らないならば、もうちょっと罰則もきちっとしていかなければならないのではないか、そういうことが、原因と今後の対策を考える上で頭を去来しているというのが事実であります。
○小川(淳)委員 額賀長官、今、いろいろな方面、いろいろな角度からお答えをいただきました。どれ一つとっても大変大事な課題だと思いますね。
これは、十一年四月、調達改革の具体的措置、防衛庁、二〇〇五年の十二月、工事発注事務の適正化策、成田空港、十七年の七月、入札談合の再発防止について、国土交通省、事件が起きるたびにこうした再発防止策は検討を重ねられ、それでもなおこの談合問題というのは、時を追うごとにまた一つ、また一つと出てき続けるわけであります。
お察しだと思いますが、今、倫理だとか、責任だとか、自覚だとか、伝統だとかおっしゃった。それはそれでもちろん大事です。しかし、やはり制度の問題として、構造的な問題として、仕組みの問題として私たちはとらえ直していかなければなりません。その意味で、お口にされた表現の中で最も構造的に取り組んでいかなければならないのは、この再就職の問題、いわゆる天下りの問題だと私は思います。
長官には、既に、せんだっての参議院の外交防衛委員会の集中審議、二月の三日でございます。私ども同僚の白委員の質問に対して、「基本的な問題として、底流に天下りの問題があると思っております。」こういう御答弁をなさいました。この認識をまず大事にしていただきたいと思うわけです。
関連で、これは防衛庁だけではありません。昨年の橋梁談合、道路公団、そして空港公団、こうした談合事件に関して、北側大臣にもぜひ御認識をいただきたいと思いますが、北側大臣、大臣は、この談合問題の底流に天下りの問題があると思われますか。いかがですか。
○北側国務大臣 昨年、旧道路公団、旧空港公団において談合事件が発生をいたしました。ともに、いわゆる官製談合の疑いで捜査がなされて、また公判になっているところでございます。極めて遺憾と言わざるを得ません。
今委員のおっしゃったように、この二つの談合事件というものを通しまして、私自身も、この天下りの問題、再就職の問題がこうした談合、官製談合の事案の背景にある、また温床となっているということは言わざるを得ないというふうに考えております。したがって、これは、そうした再就職、天下りをできるだけしなくてもいいような公務員制度をつくっていかねばならない、公務員の方々ができるだけ公務の世界の中で定年まで働ける、そういう仕組みをつくっていただく必要がある。今、早期退職慣行と申しまして、もう五十過ぎで肩たたきに遭うようなそういうふうな慣行というのは、これはやはり是正をしていく必要があるわけでございます。
ただ一方で、公務員の定数そのものにつきましては純減をしていこうというふうな形で今進めているところでございまして、また一方では、若い方々を新規に採用していかないと人事の円滑化というのも進められません。
こうしたさまざまな要請がある中でこの再就職の問題をどう規制していくのか、抑制していくのか、私は、公務員制度改革全体の中で議論をしていく必要があると考えております。
○小川(淳)委員 北側大臣、ありがとうございました。ぜひその認識を大事にしていただきたいと思います。
これは決して揚げ足をとるわけではないんですが、十七年の七月七日、参議院の国土交通委員会、これは橋梁談合の問題を審議している最中です。公明党の山本香苗委員が北側大臣にただしておられるんですね。大臣はこの談合と天下りとの関係をどのように考えていらっしゃるのかお伺いをさせていただきたい、今と同じ問いであります。これに対して大臣は、そもそも、談合とは切り離して、この天下りの問題ということについて考えていきたい。この時点では、まだ少しそこの関係をあいまいにしておられたんだな、私、過去のやりとりを勉強しながらそう思っていました。
やはり、この天下りの問題と談合の問題、どうしてもこれはセットで考えていかなければなりませんし、天下りの問題と公務員制度の問題、これもセットとして考えていかなければなりませんし、もっと言えば、公務員制度と日本の雇用文化の問題、これもセットで考えていかなければ本質的な解決はあり得ない、私はそういう認識に立って、残りの時間、質疑を進めてまいりたいと思います。
きょうは人事院総裁にお越しをいただきました。国家公務員法は、国家公務員の再就職について規制を設けております。この規制の趣旨、総裁、簡単に御説明をいただけますか。
〔委員長退席、森(英)委員長代理着席〕
○佐藤政府特別補佐人 国家公務員法にある公務員の再就職規制の趣旨についてのお尋ねでございました。
これは、職員が在職中に、例えば自分の再就職先を確保するために特定の企業と癒着するあるいは有利な取り計らいをするという行為を防止する、もって公務の公正な執行を確保する、そういう趣旨でこの規制が設けられたというふうに理解しております。
○小川(淳)委員 では、なぜ人事院がこの規制を所管しておられますか。
○佐藤政府特別補佐人 人事院は、国家公務員法により、中立公正な人事行政を確保するという大変大きな責務を課せられております。したがいまして、この再就職規制につきましても、国家公務員法百三条に基づいて人事院が所掌をしているわけでございます。
○小川(淳)委員 国家公務員の再就職については人事院の承認を要する。しかし、例外的に承認を要さない事例があると思いますが、総裁、その内容について御説明ください。
○佐藤政府特別補佐人 人事院が今直接審査し承認しているのは、いわゆる幹部公務員でございます。幹部公務員の再就職というのは、国民の大変大きな興味といいましょうか関心の対象でございますし、もしそこに不公正な部分があれば大変重大な公務に対する批判を浴びるということで、これは人事院が直接担当しているということでございます。
一方、行政職(一)の俸給表の九級以下の職員については、各所管の官庁にその審査と承認を委託しております。
ただ、人事院は、常にといいますか、随意、適正な審査が行われるかどうかについて監査を行い、また報告を人事院に提出することを義務づけておりますし、したがいまして、各省庁にそれを委任しておりますけれども、適正な審査、承認がなされているというふうに理解しております。
○小川(淳)委員 今、総裁がお答えになりました、人事院が直接承認しているのが、いただいた資料ですと、平成十六年、八十九件あります。人事院が直接承認している課長職以上の再就職ですね。課長職未満の再就職については各省に委任をされている。この件数が、同じ十六年で六百三十件、ほぼ七倍ですか、七倍近い数の再就職が行われている。
こういう理解でいいですか。本来、各省にこれは任せるべきことなのか。それとも、本来、人事院が全体を統括して全体を見るべき事項だが、その実害の生じる蓋然性、危険性等を判断して、その危険性が低いものについては各省に委任していると。つまり、原則は人事院が全部やりたいんだ、全部しっかり承認したいんだ、例外的にその危険性の低いものは委任しているんだ、こういう理解でよろしいですか。
○佐藤政府特別補佐人 今の御質問に対するお答え、いろいろな観点があろうかと思いますけれども、私個人的には、やはり本来は人事院が全体を掌握すべきだというふうに思っております。
○小川(淳)委員 いや、ぜひそうなんですよね。やはりこれは、当事者に任せてしまってはお手盛りになる危険性が高いわけですね。だからこそ、人事院という第三者機関が監視をして、基準をつくって個別に承認をしている、これがあくまで原則だと。そして、人事院規則において、わざわざ危険性の低いと思われる職員の再就職を例外として各省に委任している。ただ、件数はもう圧倒的に逆転していますけれどもね。しかし、この基本的な哲学は大事にしていただきたいと思います。
そこで次のお尋ねなんですが、今回の世の中に明るみに出た官製談合の問題は、一つは、防衛施設庁、防衛庁の問題でありました。もう一つは、道路公団、空港公団といった、関係する特殊法人の問題でありました。人事院総裁、この防衛庁の職員あるいは公団、特殊法人、これらに所属する職員の再就職についても規制をしておられますか。
○佐藤政府特別補佐人 今、人事院が担当しております再就職の規制につきましては、国家公務員法が適用されるいわゆる一般職の公務員でございます。
一方、自衛隊の方々というのは、日本の平和と安全を守るという大変大切な仕事に従事されている。一たん事があれば、生命を投げ出してでもその職務を全うするという大変大切な仕事をなされているわけでございまして、そういう方々に対しては、やはり特別の服務規定なり特別の人事管理なり、一般公務員とは違うそういう制度が必要ではないかと思います。
したがって、現在でも自衛隊の方々は自衛隊法による服務規定があり、人事管理のいろいろな制度があるというふうに思っております。
○小川(淳)委員 確かに、命を投げ出して職務を全うすることが求められる特殊な公務員であることは事実だと思います。しかしそのことと、再就職規制に関して、他の各省庁に対しては原則的に独自には基本的には行わせていない、しかし防衛庁についてはいいんだ、あるいは道路公団、空港公団についてはいいんだということは、これは矛盾を来していると私は思いますが、総裁、いかがですか。
○佐藤政府特別補佐人 このお答えの仕方は非常に難しいのでございますけれども、やはり基本的に、私どもが担当しているのは一般職の公務員であるという大前提があるわけでございまして、それ以外の、例えば自衛隊の方々あるいはほかの特別職の公務員の方々のその再就職規制について人事院がちゃんと所掌すべきだという御意見がもしあるとすれば、やはり法律的な問題もございましょうし、あるいは先ほど申し上げましたように、それぞれの立場でそれぞれのふさわしい服務規定があろうかと思いますので、その点も十分に考慮する必要があろうかと思います。
○小川(淳)委員 今のお答えで人事院総裁としてはもう精いっぱいだと思いますね。とにかく一般職の公務員についてはしっかり管理をしているんだ、それ以上のことを求められても困るんだ、そのとおりだと思いますよ。もう今ので精いっぱいだと思います。
しかし、政府全体としていえば、例えば防衛庁は、例えば政府に関連した特殊法人は、一般職ではないからみずから再就職を判断していいんだ、それには、最初の議論でお答えをいただきました、十分お手盛りになる可能性もあるんだ、これを、政府全体としてこの議論を放置するわけにはまいらないと私は思っています。
安倍官房長官、基本的なことでお尋ねをしたいと思いますが、今私が申し上げた認識、つまりこういうことです。国家公務員の再就職規制は、実は、国家公務員であるかどうかという身分を切り口に再就職規制が組まれているわけですね。ところが、今回問題になっている談合事件に関しては、公共発注に携わり得る立場、これはいろいろな専門知識や培った人間関係、人脈含めてです。公共発注に対してさまざまな角度からさまざまな影響力を行使してかかわり得る立場にある人というのは、決して、現に国家公務員、しかも一般職の国家公務員に限られた話ではありません。それを、国家公務員でないからといって各省、各公団に任せてしまったのでは、私は、政府全体としてこの談合問題、再就職問題に取り組んでいこうというには甚だ対応が不十分だと思いますが、官房長官、政府全体をごらんいただく立場からいかがですか。
○安倍国務大臣 いずれにいたしましても、政府としては、最近、国、地方で入札談合事件が続発をしていることは大変遺憾に思っているわけであります。
昨年の十二月に、総理より与党に対して、入札談合等関与行為防止法の改革案をまとめるよう指示があったところであります。また、私に対しましても、入札制度の改善など政府が行うべきことについて検討の指示があったところでありまして、これを受けて、十二月二十六日に、内閣官房に公共工事の入札契約の改善に関する関係省庁連絡会議を設置し、公共工事の入札契約の改善について鋭意検討を進めているところであります。
ただいま委員が御指摘になった一般職以外の天下りの問題についてでございますが、人事院の総裁から一般職についての御回答があったところでありますが、これはそれぞれの主管の官庁においてしっかりと検討がなされていくもの、このように考えております。
〔森(英)委員長代理退席、委員長着席〕
○小川(淳)委員 それぞれでは不十分だと私は申し上げているんですね。
これ、もう一つ指摘をしたいと思いますが、営利企業への就職承認に関する年次報告、人事院の方で出されています。これは平成十六年。これを見ると、いかにもやはり再就職を支援したいんだな、できるものなら再就職させてあげたいんだな、そんな感触すら読み取れるわけです。
五十六歳男性、農林水産省。この者と再就職先企業との契約関係があったが、契約額の割合が極めて低かったので承認をする。五十九歳男性、文部省、建設会社へ。契約の関係があったが、職務上の具体的な関係がなかったから承認をする。
事務の所掌がない、契約の関係がないことが原則なんですが、契約の割合が低い、具体的な関係がない、できるだけ再就職を支援しているかのように読み取れるわけであります。
そこで考えますと、そもそも人事院とはどういう機関なのか。
国家公務員法にございます。人事院は、人事行政の改善に関する勧告、給与、研修、職務に係る倫理の保持その他職員に関する人事行政の公正の確保、職員の利益の保護に関する事務をつかさどる、これが人事院の務めなんですね。それはそうですよ。国家公務員を採用して、そこでしっかりと働いていただいて、しっかりした処遇をしたい。公務員には労働基本権が制約をされていますから、その代償措置として職員の福利厚生、利益の保護に当たりたい、これが人事院の本来の務めであるはずです。
その文脈で読めば、先ほどの再就職の承認基準、できれば、できるだけ理由をつけて再就職を支援したい、そのお気持ちがにじみ出るようなこの審査基準、私は理解できます。しかし問題は、政府全体として、公務員と、そしてその契約関係にある企業との間の不正常な関係を断ち切っていかなければなりません。そして、公平な競争環境、契約環境を保持していかなければなりません。
やや大胆なことを申し上げますが、二つの観点から私は、人事院が国家公務員の再就職規制を預かっていることそのものの限界を感じています。
一つには、一般職の国家公務員という地位によって立つ規制しかなし得ないこと、その他もろもろの公共発注に携わり得る立場にある人たちに対して網かけができないこと、これが一つ。もう一つは、人事院の務めとは、公平な市場環境、競争環境をこの日本国で守り育てていく務めにないこと、これがもう一つ。この二つの観点から私は、本質的な問題として人事院が再就職を規制することの限界、強く感じております。
官房長官、私は、この公務員の再就職、天下りを規制して談合を防止していくためには、むしろ、競争や市場の公平を守る機関と国家公務員制度を所掌する機関との連携を考えていくべきだと思いますが、官房長官、いかがでしょうか。
○安倍国務大臣 いきなりの御質問でございます。
この天下りの問題については、先ほど来政府側から答弁をいたしておりますように、基本的には、早期退職制度等を見直しをするということで今見直しを行っているところでございます。
他方また、今御指摘のように、自衛隊等々の、自衛隊においては若年退職、退官ということになってくるわけでありまして、再就職をどうするかという基本的な大きな問題も抱えているわけでありますが、そういう中から、今委員が御指摘されたように、談合の温床となるようなことのないようにということは、当然、その観点からどうしていくかということについても、きっちりと我々も議論をしていきたいというふうに考えております。
○小川(淳)委員 もう端的に申し上げます。
人事院とやはり公正取引委員会、この二つが公務員の再就職については、公務員の利益保護ももちろん必要、そして市場環境が不正常な環境にならないこと、これも必要、これをしっかり議論し合っていくことが私は求められるのではないかと。これ、思索を深めれば深めるほどそこへ行き着いたわけであります。指摘をさせていただきます。
そして、この公務員制度、やはり日本の雇用文化そのものと私は深くかかわっていると思うんですが、私自身も実は公務員でした。九年間役所での勤めをしてまいりましたが、これ、怒りがあると同時にやはり悲しいことなんですね。だれも談合の世話をしたくて公務員になる人はいないと思います。再就職したくて、再就職のお世話をしたくて公務員になる人はいないと思います。これがいつの間にかそういうところへ追い込まれていくんだと思いますね。
そして、この温床、背景は、これも大胆なことを申し上げますが、行政機関、国家機関そのものとそれを取り巻く関連企業とで、その職員の方々に対して生涯雇用、生涯の保障を与えている、それをみんなで維持している、これがこの天下りと談合の本質、背景だと私は思っています。
そして、定年制の引き上げとか、いろいろな公務員制度改革が議論されていますが、定年制を引き上げたら、本当にでは四十年間公務員に対して一生涯の雇用を保障することができるのか。北側大臣が大変いい御答弁をされました。これも昨年の十月です。退職慣行を先延ばししようと言いました、できるだけ一つの公務の世界にずっといられるように、しかし、早期退職慣行の年齢を先延ばしすればするほど定員の数はふえる、一方で純減は進めていかなきゃいけない、若い人たちも採用しなければいけない。
限られた時間で端的に申し上げますが、私は、日本が大変変化の激しい、低成長の時代に入るに当たって、高度成長を前提につくられた終身雇用の仕組み、一生涯公務員が公務員として、身分としてあり続けるその仕組み、その仕組み自体を実は見直していかない限り、この再就職、そしてこれに関連した談合の問題というのはなくならないんじゃないか、そんな気がしてなりません。
行革担当大臣にお越しをいただきました。今、行政改革について、閣議決定を踏まえ、基本方針の取りまとめが行われていると思います。この公務員制度改革に係る部分、強調されたい点、ぜひおっしゃっていただきたいと思います。
○中馬国務大臣 今、小川委員がずっと議論されておられました公務員のあり方の問題等は、私は、今検討を始めていますといいましょうか、立法化を進めておりますので、ちょっとそぐわないかと思います。
我々は、今の公務員のこのあり方がいいのかどうかという話ではなくて、こうした時代が変わってきているのにまだその部署があるとか、あるいは、これはもっと民間に任せた方がいいんじゃないか、逆に民間で大いに活躍してもらって、そしてまた場合によっては、またもとへ戻る場合にもそのことの手だてを加えるとか、そのような観点でやっておりますので、ちょっと観点がこの議論とはかみ合わないかと思いますが、また改めて、ひとつ皆様方から御承認いただきましたなら、時間がありませんから、そのことの、我々が進めておりますこの公務員制度改革につきましては大きなビジョンでやっておりますから、改めてまた御答弁させていただきたいと思います。
○小川(淳)委員 今議論されている公務員制度改革では、五%削減するだとか、五年間でやるだとか、数字がやはり躍っているんですよね。数字は悪いことじゃありません。悪いことじゃありませんが、できれば、数字は目標ではなくて結果であっていただきたい。何を目指した、どんな理解に基づいた政策で、その結果どんな数字が出てくるか、これこそがやはり考えるべき筋道、道順だと思います。
残された時間、麻生大臣にお越しいただきました。
麻生大臣、先日の質疑の中で、伊吹委員の御質問に対して、野党質疑にだったらもうちょっと慎重に答えなきゃいかぬのだがとおっしゃられました。その真意、お聞きしてもよろしいですか。
○大島委員長 麻生大臣、慎重に。
○麻生国務大臣 今御質問をいただきましたけれども、答弁に当たりましては、これは正確を期さねばならぬということですが、お尋ねの二月六日の委員会におきまして、今御指摘のありました委員の方から突然御指名をいただいて、たしか、十億円もうけたやつと十万円もうけたやつとどっちの方が偉いんだという話を、たしかいきなり全く予定なく言われたものですから、私は、これ、ちょっと準備も、全く予定していませんでしたので、これは準備不足でありましたので、正確を期して御答弁を申し上げねばいかぬと申し上げて、くだくだいろいろ前提条件をつけますと話が非常に長引きますのでということでそういう話を申し上げたんだと思っておりますので、誠心誠意お答えをいたしたと思っております。
○大島委員長 終わりですよ。
○小川(淳)委員 では、この件については次回以降にまたお尋ねしたいと思います。
ありがとうございました。
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