民主党 衆議院議員 小川淳也
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〜会議録(2月16日予算委員会での質問)〜

○小川(淳)委員  民主党の小川淳也でございます。久々に緊張いたしておりまして、全力で参らせていただきたいと思います。

 まず冒頭でございますが、松岡大臣、今お答えになれる範囲で結構です。先ほど、十二時二十一分、共同通信の配信の記事を手にいたしております。本日、厚生労働省そして農林水産省、あわせまして、アメリカ産輸入牛肉の中に条件違反のものが見つかったという速報がございますが、まずは事実関係を御説明いただけますか。

○松岡国務大臣  小川先生にお答えいたします。

 これは、第一義的には厚生労働省の所管の方が強いんだろうと思うんですが、御指名でありますので、私の方からお答えをさせていただきます。

 今先生が御指摘になられました件につきましては、実は、米国産牛肉の混載、こういったような形で、二月の五日に、倉庫業者から動物検疫所川崎分室に対しまして、横浜港に到着した貨物の中に、米国農務省発行の衛生証明書に記載されていない牛肉、ばら肉二箱が含まれていた旨、報告がございました。

 貨物の概要は、出荷施設はタイソン社レキシントン工場、ネブラスカ州だそうでありますが、品目は冷凍牛肉、総重量が四百七十三箱、約九トンのうちの一部、こういうことでございます。

 動物検疫所川崎分室におきまして、一たん当該貨物の輸入手続を保留し、輸入者に対して確認するよう指示した結果、当該牛肉は二十カ月齢以下と証明できる牛由来ではない可能性があるとの報告がありました。このため、同時に到着した他の貨物について、十四日までに全箱をあけまして現場検査を行ったところ、特定危険部位の混入等の問題は発見されなかった。

 厚生労働省及び農林水産省は、当該事例について米国側に調査を確認したところ、本日、誤って日本向け貨物とともに出荷されたものであり、詳細については現在調査中であるとの回答といいますか報告がございました。

 このため、米国側による詳細な調査結果の報告を受けるまで、当面、当該出荷施設からの輸入手続は保留することとした。

 これが事実関係でございます。まず、そこまででいいですね。

○小川(淳)委員  ありがとうございました。

 当該施設からの輸入停止でよろしいんでしょうか。全面停止する必要はございませんか。

○松岡国務大臣  この点につきましては、今後どう対応するかということにつきましては、先ほども申し上げましたように、要は、横浜港に到着した米国産牛肉、先ほど言いました四百七十三箱、約九トンでございますが、米国農務省の発行した衛生証明書に記載がない牛肉、ばら肉二箱、四十三キログラムが含まれていた件については、そういうことで、先ほど報告したとおりであります。

 本件につきましては、特定危険部位ではなく、米国からの一報では、誤って混載されたものであるとのことでありますが、私どもの方からは、厚生労働省と一体となりまして、米国政府に詳細な事実関係を確認するよう今求めているところでございます。

 また、日本の当該機関、私どもの厚生労働省それから農林水産省においては、柳澤大臣から厚生労働省に指示があったと思いますが、私の方も農林水産省の当局に、担当部局にそのような指示をいたしたところでございます。

 したがいまして、今後の対応につきましては、米国側の調査結果を待って、どのような基準に該当していくのか、その上での判断になろうかと思います。

○小川(淳)委員  アメリカの調査の結果を待つのも結構なんですが、事はやはり日本人の健康にかかわる、生命、安全にかかわる問題でもございます。全面停止も含めて、速やかな善処をお願いしたいと思いますし、この件、まだ報道なされたばかりでございますので、引き続く同僚議員あるいは来週の審議を含めて、徹底的に論戦をお願い申し上げたいと思います。

 続きまして、私、どうしてもこれは一言申し上げたいことがございます。

 官房長官、ことし一月十九日夜八時前後、安倍総理大臣はホテルニューオータニの日本料理店におきまして、どなたと会合、会食をされましたか。その相手方及び会の趣旨、簡単で結構です、お答えください。

○塩崎国務大臣  政治家同士が集まったというふうに理解をしております。したがって、政府としてお答えをする、コメントする立場にはないと思っております。

○小川(淳)委員  官房長官、御存じか御存じでないか、お答えください。総理がどなたと会食されたか、御存じか御存じでないか、お答えください。

○塩崎国務大臣  新聞に書いてある限りでは知っております。

○小川(淳)委員  相手方はどなたですか、お答えください。

○塩崎国務大臣  政治家同士の集まりでありますから、私が政府の立場として、官房長官として、一々コメントする必要はない問題だと思っております。

○小川(淳)委員  私、ことしは少しキャラを変えまして、しつこく粘っこく政府の皆様に挑ませていただかなきゃいけないんですが、これはそれほどこだわるあれではありません。

 ただ、一言だけ申し上げさせていただきたいんです。相手方、申し上げます。金子一義予算委員長、そして与党理事と新聞報道にございます。これ、官房長官、せめて国民の目から見えないところでやっていただけませんか。

○塩崎国務大臣  私が依頼を受ける問題ではないと思います。

○小川(淳)委員  一月二十五日が通常国会の開会ですから、ペナントレースが始まる六日前に、伝統の巨人・阪神戦が始まるわけですね、ジャイアンツの監督、コーチ、キャプテン、エースとアンパイアが会食する。いいですよ、それは。しかし、わざわざ報道されるようなところでやることないじゃないですか。

 これは本当、できれば見えないところでやってください。新聞記事でこういうことを拝見すること自体が、ここはやはり政府と国会とが対峙をして論争する場ですから、政府としては、各党各会派に対して公平公正、公明正大なお立場で臨んでいただくということですから、ぜひこれはお願いを申し上げたいと思います。

 コメントがございましたらお願いします。

○塩崎国務大臣  同じ四国出身の国会議員の同僚の一人からいただいた御意見ということで聞いておきたいと思います。

○小川(淳)委員  ありがとうございました。

 それからもう一つ、これはせんだっての十三日火曜日の予算委員会で、私どもの馬淵委員の質疑に対しまして、事務所費問題について政府が関係大臣、これは関係大臣と言っていいのかどうかわかりませんが、に想定問答集を配付したのではないかという問いがございました。

 これに対して、「閣僚としての立場を離れて与党の政治家同士が政治活動のあり方について立ち話をしたことについて、この場においてお答えする必要はない」、これは下村副長官、そして塩崎官房長官ともにこうした御答弁をされていますが、これは本当にこれでいいんですか。

○塩崎国務大臣  先般も申し上げましたけれども、閣議が終わり、閣僚懇談会が終わってばらけた後、与党の政治家が集まって立ち話をしたということでありますから、政府として、官房長官としてコメントする立場にはない、こういうことだと思います。

○小川(淳)委員  これは私、馬淵委員がどう思われているか、よくこれは調整をしないといけないんですけれども、私は配付したらいいと思うんですよ、あるのなら。隠せとか偽装せよとかいうのなら別ですよ。しかし、事務所費制度というのはこうなっています、どこかから聞かれたらこうすべきだというのは、これは基本的な官邸としての閣僚の皆さんに対する危機管理ではありませんか。この私の認識、いかがですか。

○塩崎国務大臣  内閣というのは、必ずしも政治家ではない大臣もいるわけであります。私は内閣官房長官を仰せつかっているわけでありますから、政治家同士の話し合いについて官房長官としてコメントするのはいかがかな、こういうことだと思います。

○小川(淳)委員  閣僚同士の話でありますが、その閣僚の用務を離れてと言えるのかどうかわかりませんが、政治資金に関する問題について、内閣は、官邸として関心を持つべきだと私は思います。閣僚のですよ。閣僚についていかがですか。

○塩崎国務大臣  申し上げたように、閣僚の立場を離れて、閣議が終わり、閣僚懇談会が終わって、与党の政治家が集まってお話をしていた、こういう話でありますから、官房長官として私がコメントすることではない。閣僚の中には非政治家もいるわけであります。

○小川(淳)委員  佐田前大臣は、なぜおやめになられたんですか。

○塩崎国務大臣  佐田大臣の件につきましては、本来、法にのっとって適切に行われなければならない収支報告に不適切な処理があったということから、佐田議員から、当時大臣でありますが、その責任をとって辞職したい旨のお申し出があって、総理としても、その判断を重く受けとめて了とされたものだというふうに承知しております。

○小川(淳)委員  佐田大臣の政治団体における政治資金の処理は違法だったんですか。法にのっとって不適切とおっしゃいましたが、違法なんですか。

○塩崎国務大臣  先ほど申し上げたように、佐田当時の大臣から、収支報告に不適切な処理があったということで、責任をとって辞職したいという話が総理に対してあったわけであります。今おっしゃった違法かどうかということについての判断は、私どもとして、する立場ではございません。

○小川(淳)委員  官房長官、きちんと議論しましょうよ。やはり、こういう問題で閣僚が辞任されたわけですよね。これは、官房長官としてお答えする立場にないとか、こういうことに関して危機管理をすべきではないですかと私は申し上げているわけです。それに対して、お答えする立場にないとか言うのは私考えられませんが、官房長官。

 これは内閣にとって、今これは佐田大臣のことを申し上げました。私は、当然中身を把握された上で、違法なのか違法じゃないのか、あるいは、適法だけれども適当なのか適当ではないのか、そういうところをしっかり判断された上でこの佐田大臣の辞意を受けとめになられたんだと思いますが、そこは官房長官、やはり政府としての判断があったわけでしょう、官邸として、総理として。官房長官、いかがですか。

○塩崎国務大臣  小川先生、御当選されてまだ時間が少し我々よりは少ないとは思いますが、やはり政治家の発言というのは重たいわけであります。

 辞職をしたいということを言ったこと、この言葉を重く受けとめて総理はそれを了としたわけでありますから、違法であるかどうかということ以上に、本人が、政治家としての生命をかけて、辞職をしたい、こう申し出たことを重く受けとめた、こういうことでありますので、御理解を賜りたいと思います。

○小川(淳)委員  当然、佐田大臣の方から辞意が表明されたということでありまして、そうすると、例えば、これは仮定の話を申し上げるのは本当に心苦しい限りですが、伊吹大臣、松岡大臣がおやめになられない理由、佐田大臣がおやめになられた理由は、ひとえにこれは各大臣の御意思だという理解でよろしいですか。

○塩崎国務大臣  先ほど申し上げたように、佐田大臣は、みずから、不適切な処理があった、したがって大臣を辞したい、こういうことをおっしゃって、その政治家としての言葉の重みを持ったものに、了としたという判断を下したわけですね、総理が。

 伊吹大臣、松岡大臣について、今おっしゃったようなことが問題になっているという話は、私はよく理解しておりません。

○小川(淳)委員  問題にはなっているわけですが。

 伊吹大臣そして松岡大臣については、不適切な経理はないという主張をずっと展開されているんですが、私、この際、本当に両大臣にお願いしたいんですが、不適切であるかどうかという直接の問いではなくて、その中身をぜひお教えいただきたい、ぜひ御説明をいただきたいという気がいたしております。

 伊吹大臣、もう手を挙げられたくてたまらないような状況ですので、どうぞ。

○伊吹国務大臣  この前、馬淵委員から御質問をいただいて、テレビも入っておりましたので、もう少し長くやりとりを私はしたかったんですが、残念ながら、そういう時間がございませんでした。

 率直に申しまして、小川委員、私は、なぜ疑惑とか不適切とかということが私の事務費について言われるんだろうということを今も疑念に思っているんです。ですから、きょう、小川さんが私に質問してくださる中で、厳しく、思っているとおりの質問をしてください。私は、それにお答えすることによって、実はこのことが、大変、各党の政治家の政治活動の内容を不公平に公表する結果になったり、あるいは選挙に大変な影響を与えたりしているということが広く国民の皆さんにわかっていただける。きょう、実はテレビが入っていればよかったと思うんです。

 それで、少し内容について率直に御説明しておいた方がいいと思いますが、少なくとも私の政治団体につきましては、五万円未満のものも、領収書の徴取義務はありませんけれども、私の政治団体に関しては、基本的にすべて領収書をとっております。領収書がない場合も、「領収書等」というのがありますね、「等」というのは何かというと、民間企業でいえば払い出し伝票のようなものですよ。ですから、だれに、いつ、どういうものを払い出したか。具体的に言うと、例えばお香典を三万円持っていって、領収書をよこせということは、日本社会の常識では言えませんね、これは。あるいは結婚式のお祝い。こういうものについても、うちは、だれが払い出しを、だれに払い出し、いつ払い出したかということをみんなとっております。

 ですから、その前提で申し上げますと、まず、こういう紙が先生のところへも来ているでしょう。十八年の収支報告をしなければなりません。それで、ここに、事務所費は、事務所の借料損料、租税公課、火災保険料、電話使用料、切手、修繕費その他これに類する経費で、事務所の、こう書いてありますね。

 人件費も、私の場合、事務所費に入っていますよ。それはなぜかというと、この分類基準表をごらんになるとすぐわかりますが、人件費は、政治団体の職員に支払われる給与、報酬、扶養手当、通勤手当その他諸手当の類及び健康保険料その他、こう書いてありますね。私のところは、例えば、私は土曜日、日曜日もほとんど帰れないです。そのときに、車を運転する人を私がいないとき休ませておくほど余裕のある事務所じゃないんですよ。逆に、外回りをして、会社でいえば必死に営業活動をしている秘書を私が帰ってきたときに運転させるほど選挙の余裕のある事務所でもないんですよ。

 そうすると、事務所の職員じゃない非常勤の職員を雇うということはいっぱいあります。例えば、選挙の前と後は特に多いです。選挙期間中は、公職選挙法によって政治活動はできません。しかし、その前後においては、選挙の準備活動と後始末活動として、きちっと政治活動をしなければならないんです。名簿を整え、入ってきた名簿について、十一万の名簿の中にあったかどうか、そしてそれをすべてチェックしていく、これの人件費はこの経常経費の人件費では読み取れませんよ。そういうものはどこへ入れるんだということを当時の自治省にずっと聞いて、この中へ入れているわけです。

 例えば、次に、それでは備品、消耗品は、ずっと書いてあります、「の購入費」と書いてあります。だけれども、このごろはコピーから何からリースですよ。購入費の中へ入れないです。もっとあえて言いますと、私のところは会食費も入っていますよ、事務所費に。そうしたら、何かそれが法律違反だというようなことを言っておられる党幹部もおられる。

 しかし、この政治活動費の渉外費などを見ると「他団体との交際などに要する経費」、こう書いてあって、団体内の、例えば地元の秘書が東京へ出てくる、これは通勤費じゃないですよ、私がどこかへ行くときに秘書がついてくる交通費がありますよ、こういうものもこの中へ入っているわけですね。そして、東京の秘書がこちらへ出てくれば、どんなところで後援会の方々と会っているのかということも経験させなければいかぬ。食事をしますよ。東京の秘書が地元へ行けば、どんな苦労をして集票活動をしているのか、地元の総会はどこのホテルでやっているのか、それはみんな、経費は、他団体との交渉じゃないから、みんなここへ入れないといけないんですよ。これもみんな、そのときそのとき自治省、総務省と問い合わせながらやっているんです。そして、それを問い合わせて積み上げた結果がこうなっていると。

 そこで、もうこれは公表してしまっていることですから、あえて数字を申し上げますが、東京と京都に明風会という、あるいは、明風会代表である私が契約当事者になって、二つの事務所を持っております。これだけで、京都の事務所は、率直に言えば東京の丸の内のようなところですね、そこに百八十何平米かなの事務所があります。これを、使っている面積の比率に合わせて、選挙区支部と私の明風会、ほとんど明風会で使っていますが、区分で賃料を払っています。そういうものを積み上げると、大体半分がそれなんですよ。残り半分は、文書作成費、印刷費、交通費、それから通信費。

 通信費だって、私、年に、十一万の後援会の人に対して二回新聞を出しているんですよ。これは郵便代だから、事務所費へ入れるのか、組織活動費に入れるのか、これも総務省、自治省に尋ねてあります。それは組織活動費に入れてくれというから組織活動費に入っています。毎月毎月、私は三万五千の人にはがきを出しています。そのはがきの代金も組織活動費に、郵便料だけれども入っています。

 ですから、そういうものをきちっと積み上げて私はこれは経理しているんです。小川委員が、自分も参考にしたいから伊吹の京都の経理、東京の経理の内容を見せてくれとおっしゃったら、私はいつでも喜んで後輩のためにお見せします。

 ただ、一つ申し上げておきたいのは、これが、どうしてこのことが始まったかというと、一月三日の日本共産党の赤旗に出たのは、議員会館に事務所を置いているからただじゃないかと。それなのに多額の事務所費を計上している議員の数というのでざあっと出たわけでしょう。(発言する者あり)いやいや、ざあっと出た。おたくの幹事長が言っておられることは正しいんですよ。そして、それに対してまた赤旗が大変攻撃をしました、鳩山さんを。しかし、名目上の事務所を置いているからといって、主たる事務所を置いているからといって、事務所を使っていないわけじゃないんですよ、外も中も。そうすると、このレトリックはまず崩れちゃっているわけですね。崩れると、今度は事務所費が多いから疑惑があるとか、不透明だったから公表しろとかおっしゃるわけでしょう。

 そうすると、私、先生に、見たいとおっしゃるのならいつでもお見せしますよ。ただし、もし、量が多いから公表しろとおっしゃるのなら、幾つもの政治団体を分けて、某党の大幹部は十幾つも政治団体を持っておられますね。そして、資金管理団体からそこへみんな事務所費を小分けに入れたとしますか。五百万ずつ入れたら、みんな足して五千万になるんじゃないですか、事務所費の合計は。だから、事務所費をすべて合計して、そして多い少ないを論じていただかないと困る。

 それからもう一つは、共産党がまさにこの資金管理団体のことを取り上げられたのは、共産党としては非常に御立派なんですよ。なぜかというと、ここに、自民党のあれはだれだったかな、おととい、小野さんが御質問になったように、共産党は資金管理団体を一つも持っておられないんですよ。そして政党支部も持っておられないんですよ。ただし、政党の本部と支部ですべての、私は京都ですからよくわかりますよ、共産党が強いところですから。選挙の前だけじゃなくて、もう日常活動、ずっと個人のサポートの活動をしておられますよ。そこの事務所費は一億三千万あるという話でしたよ、合計すると。だから、私は、志位議員がおっしゃったときに、注意深く本会議で答弁しているつもりなんですよ。一定額以上の事務所費を持っている政治家、政党が、政党がと申し上げているんですよ、すべてこれを公表するというのであれば、私はそれに喜んで従いますと。

 そうしませんと、この中を公表するということは、その人の選挙準備運動たる政治活動をだれかが疑惑があると言った途端に白日のもとにさらさなければいけないことになるんですよ。だから、疑惑を持たれた者は進んで身のあかしを立てなければならないと倫理綱領に書いてありますよ。だけれども、疑惑をだれが判定するのかというのは、国会で判定してもらわないといけないんです。ですから、馬淵議員がいみじくもおっしゃったように、理事会でといって委員長にお預けしておられるわけです。

 だから、私はすべて積み上げて、法に許されているけれども、法に以上の正確度を持ってきちっと積み上げておりますから、この内容をここで細かに、私が資金管理団体だけの事務所費が多いからといって公表しろとかいうことになると、政敵を陥れるとか特定政党の人間の選挙活動をみんな明らかにするためのトリックは幾らでもできてくるということなんですよ。だから、そこをよく考えて、政党間でどうぞ御議論をしていただきたいと私は願っております。

○小川(淳)委員  じっくりお聞かせをいただきました。

 伊吹大臣、これ、最初からそういう形できちんと御説明されたらよかったですよね。本会議場で志位議員に対して「疑惑があるという誤った認識を前提にした議員の御示唆にお答えするのは、法律上やや私は問題があると思います。」という御答弁をされるから、私だって何かあるのかなと思うじゃないですか。なぜ最初からそうやってきちんと御説明されなかったのかなと思いますよ。(伊吹国務大臣「ちょっと待ってください」と呼ぶ)では、法律上問題があるというのは、これはどういう意味ですか。本会議ですよ。

○伊吹国務大臣  それは、法律上は事務所費は公開しなくていいんです、事務所費の詳細を。先生も旧自治省の御出身で、行政局の選挙部の政治資金課というのは先生のおられた役所に属しているんですよ。ここの、政治資金規正法によると、事務所費は一括計上でいいんです。

 ところが、主たる事務所を置いているからただだという一事をもって疑惑があるというから、法律で許されている事務所費の非公表を、そういう誤った、ただであるという誤った認識のもとで出せと言われるのは政治資金規正法から見て無理があるということを私は申し上げているので、何もおかしなことを申し上げているとは思いませんよ。

○小川(淳)委員  ですから、公表しないことは恐らく法律上問題ないんでしょうね。しないことは法律上問題ないんですよ。しかし、公表しても法律上問題ないんですよ、これ。してもね。(発言する者あり)いや、だからそこを、誤解を招くようなお答えのされ方をしなければよかったじゃないですか、大臣。

 いや、私は、大臣、伊吹大臣だから申し上げているんですよ、やっぱり。伊吹大臣ですから。こんな、だって、事務所費なんて、賃借料でしょう、税金、保険料、電話、切手、大体これが全部で四千万ちょっと、大体内訳はまあこんなところですかねぐらい言えばよかったじゃないですか、伊吹大臣、最初から。そうしていれば、なぜ……(発言する者あり)伊吹大臣だから申し上げているんですよ、伊吹大臣ですから。それが、予算委員会の中でも、政治活動の自由だとか平等だとかグレーゾーンだとか何だとか、たくさんおっしゃるものですからこじれていくんじゃないですか、これ。最初からおっしゃったらよかったじゃないですか、大臣。

○金子委員長  では、質問にしましょう。

○伊吹国務大臣  これは、小川さん、法律では公表しなくていいんですよ。公表しなくていいものを、主たる事務所を議員会館に置いているからという一事をもって疑惑があるから公表しろとおっしゃることは、政治資金規正法から見てやや無理があるんじゃないかということを言っているわけですよ。

 グレーゾーンというのは、これは馬淵委員の御質問にお答えしたと思うんですけれども、グレーゾーンというのは、あなたも政治活動を重ねられればいっぱい出てきますよ。例えば地元の同窓会へ行くのは政治活動ですか、それとも先生の個人的な活動ですか。有権者もいるでしょう、しかし同時に、自分の支援してくれている人もいるでしょう。しかし、自分の同窓会というプライベートなことでもあるでしょう。

 どちらにつけるかということ、そういうものは、私の、それから政治家同士のつき合いでも、お互いに情報交換をしているという名目をつければ、それは政治資金で落とせるかもわかりませんよ。だけれども、いや、ほとんどゴルフばかりしておって、それが政治活動なのかというようなことを言われれば、私の性格からして、そういうものはすべてポケットマネーで処理しておりますということを言っているわけですよ。

 だから、グレーゾーンと言ったから何かおかしなことを言っているとか、そんなことは全くありませんよ。

○小川(淳)委員  いや、ですから、私が申し上げていることはそんなに違わないような気がしますね。伊吹大臣がおっしゃっていることと私が申し上げていることは違わないような気がしますよ。

 法律上公表する必要は当然ありませんし、主たる事務所が違う、京都にあるからという一事をもってというのも、そのとおりでしょう。しかし、やはり本当に活動の拠点のところに主たる事務所を置いた方がいいのはいいですわね、これは当然。一事をもって疑うのはけしからぬとおっしゃる気持ちはわかりますよ。しかし、主たる事務所、主に活動しているところに事務所がある方がやはりいいんですよ、登録も。それは絶対にその方がいい。

 年間四千七百万の事務所費。この事務所費、だから、四千七百万、大体通信費お幾らぐらいですか、家賃お幾らですか、保険料幾らですか、税金幾らですか、大体こんなものですよ、ですから、そんなに疑惑の向けられるようなお話ではありませんよというぐらい堂々と伊吹大臣おっしゃったらよかったんですよ。ですから、私は、公表しろとかいうことじゃなくて、やはり伊吹大臣だからこそ、みずから公表されたらよかったんじゃないですかということを私は申し上げている。ですから、大臣がおっしゃっていることと私がここで申し上げていることは、逆の方向から言っていますが、ほとんど同じことだと思いますよ。

 伊吹大臣、本当にお願いしますよということですよ。どうぞ。

○伊吹国務大臣  これは、見たいんならどうぞごらんになったらいいですよ、ぜひ後輩である小川さんには、こういう経理でこういうやり方を将来やった方がいいよということの参考になるために、幾らだって喜んでお見せしますよ。

 ただ、さっきから……(発言する者あり)自民党にも教えます。しかし、さっきから言っているように、このことを小川さんよく理解してもらいたい。もしも多いからと、最初はもう、率直に言って、おたくの鳩山幹事長が言っておられるように、赤旗のレトリックは崩れているんですよ。崩れた後、多いから出せということであれば、それに私が従って出しちゃったら、多い人はみんな自分の政治活動の手のうちを右へ倣えで公表させられちゃって、政党でやっているところは事務所費がどんなに多くても公表せずに、政治団体を幾つも分けている人は資金管理団体の事務所費が少ないというだけで公表しなくて済むというのは、政治活動を平等に国会で審議するという姿勢からすると極めて不適切だから、私は、公表したくても、そういう不公平の引き金を引くことはできませんと言っているんです。

○小川(淳)委員  大臣、私はやはり、私が大臣のお立場だったら、やはり差し支えない範囲で、そこは極めて周到に見きわめるでしょうね。選挙に差しさわりがあるのかないのか、あるいはほかの政治家の方に影響を及ぼすのかどうか……(発言する者あり)

○金子委員長  御静粛に願います。

○小川(淳)委員  極めて周到に見きわめた上できちんと御説明される、私ならしますね、大臣。

○伊吹国務大臣  小川先生、自分一人いい子になったり、パフォーマンスをしたり、格好いいことはやりたい場合もあるんですよ。しかし、それで大きな、例えばルールというんですか、が崩れていくときは、つらいけれども個人は我慢しなくちゃいけないときもあるんです、それは。ですから、私は、なぜこんなことを疑惑だとか不透明だとか言われるのかとずっと思っているんですよ。きょう質問してくださって、本当に私はうれしく思っております。

○小川(淳)委員  ですから、やはり最初からそうすべきでしたよ、本当に。何度も申し上げますが。

 同じ問いですけれども、松岡大臣、何かございますか。

○松岡国務大臣  今、小川先生と伊吹大臣とのやりとりを聞いておりまして、基本的な部分は全く私も一緒でございます。

 それで、正直にすべて法律に基づいて整理をし、これを計上し、報告をいたしておる、それに尽きるわけですよ。そして、私は、この国会議員の中で何人が自分で直接やっておられるか、それはやっておられる人も多分あるでしょう、一人か二人か何人かは。だけれども、私は会計責任者というのが事務所におって、そしてきちっと整理をいたしておる。うちもきちんとそのようなことですべて記帳をし、そして整理をし、報告いたしておる、そういうことであります。

 私がずっとこの前も申し上げておりますのは、大体伊吹大臣が言われたことと一緒だと思うんですけれども、各党各政治家は、主たる事務所が国会にあるとかないとかということにかかわりなく、すべてを、そしてまた額が小さいとか大きいとかということにかかわりなく、やはり中身を一定の基準で整理して、これはもう各党各会派で整理をして、こういう基準でやりましょうということであればいつでも喜んで率先してそれに従って公表いたします、そういうことを申し上げているわけです。閣僚だからとか、閣僚である以前にこれは議員活動の話ですから、議員活動の話ですから。少なくとも十七年ということでいえば、私は閣僚じゃなかったわけでして。

 そういった点からしても、きちんと各党各会派でやっていただければそれに従って公表する、全くやぶさかでないどころか率先して応じます、こう申し上げているわけであります。

 以上です。

○小川(淳)委員  いや、両大臣とも、そういう取り決めがあったら率先して従いますとか、真っ先に公表しますとかおっしゃいますけれども、それは当たり前ですよ。そういう取り決めがあったらやるのは当たり前。だから、率先しておやりになるのか、従うのか。これは率先して従うという話じゃありませんよ、それは当たり前。

 伊吹大臣は今、あらかた、家賃こんな感じです、それから交際費ですか、いろいろ議論はあるんでしょうけれども、こんな感じですというふうに、やはりそう説明すべきだと思うんですよ、適切です適切です適切ですと言えば言うほど。

 ですから、松岡大臣もやはりおっしゃるべきじゃないですか。大体でいいですよ、大体、ざっくりと。そんな、私はこの場で政治活動の支障になることを望んでいませんし、選挙の障害になることも望んでいません。

 しかし、私は両大臣にぜひお考えをいただきたいんですが、これはやはり国民生活の中から出てくる相場感というのがあるわけでしょう。何千万というお金を聞いたときに、びっくりするような感覚があるわけですよ。政治活動ですから、国民の皆さんは一々政治活動の細かいことを知りませんよ、知らない。だから一々それに動揺する必要はありませんが、いや、大体こんな感じで使っていますよとそれを親切に説明すればいいじゃないですか。

 松岡大臣、大体賃借料がどうで、税金がどうで、修繕費がどうだから、あるいは保険料がこうだから、電話料、切手料が大体こんな感じだからこうなっていますよと、ここでおっしゃっていただくわけにいきませんか。(発言する者あり)

○金子委員長  御静粛にお願いいたします。

○松岡国務大臣  その前に、ちょっと先ほど前提としてきちっと申し上げておかなきゃいけなかったんですが、私どもは、法に触れたり、不適切なものは一切ございません。そのことをまずしっかりと申し上げておきますが、その上で先ほどの答弁をお聞きいただければと思います。

 そして、今、じゃ、これとこれとこれを幾つか挙げて、これこれこうだからと言えばいいじゃないか、こうおっしゃっておりますが、それは先ほどから何度も申し上げているとおり、小川先生も自治省にもおられ、もう総務省になっていましたかね、自治省にもおられ、そして、随分そういったことの論理はよく認識をされておるはずだと思うんですが、そういったことについての、例えば不動産なんという項目は私らにはありませんよ。ありませんよ、全く。だから、じゃ、そういった項目はどれとどれの項目にするのか。しかし、おたくのどなたかがお聞きになったら、菅総務大臣の答えは、不動産取得は違法ですか、いや、違法じゃありません、そういうことなんですから、じゃ、どういう項目でみんな公表するのか。不動産という項目は法律上は出ていませんよ。だけれども、それはしかし違法ではない。

 こういうことであるならば、何と何の項目ならそれをみんなで公表することにしようかということをお決めいただければ、それに従って我々は率先対応いたします、こう申し上げているわけです。

○小川(淳)委員  法律論でいえばおっしゃるとおりなんでしょうね。でも、やはり政治家である、閣僚である以前の問題だとかおっしゃるわけですから、やはり私は、差し支えない範囲でですよ、差し支えあることまでとは言っていない、それは差し支えない範囲できちんとこれは最初から御説明すべきでしたよ。それがやはりこの問題をこじらせていると私は思います。

 そのことを強く申し上げて、次の話題に移りたいと思いますが……(発言する者あり)

○金子委員長  静粛に願います。問題点がかわりますので、静粛に頼みます。

○小川(淳)委員  尾身大臣にお尋ねを申し上げます。

 尾身大臣、STSフォーラムですか、大臣が科学技術あるいは沖縄に関連して非常に力を入れておられるということはこの間いろいろなところで拝見しますし、私、駆け出しのころ、実は沖縄にしばらくおりまして、すごくそういう意味ではありがたいんですよね、大臣が沖縄に力を入れてくださっているということが。

 内閣府にその前にお尋ねしますが、このSTSフォーラム、これはNPO法人ですか、これはどういう団体、どういうNPO法人なのか、概要だけ御説明いただけますか。

○西政府参考人  御指摘の団体でございますけれども、内閣府が平成十七年十一月九日に設立認証の申請を受理しまして、翌平成十八年二月二十八日に認証を行い、同年の三月六日に設立登記された特定非営利活動法人でございます。申請時に提出された定款によりますれば、国際フォーラムの開催事業を中心として科学技術の振興を図る活動及び国際協力の活動を行うものとされております。

○小川(淳)委員  このSTSフォーラムの役員、理事長はどなたですか。

○西政府参考人  当該法人から提出されました最も新しい書類、これは昨年の九月に届け出を受けておりますが、代表者は尾身幸次氏となっております。

○小川(淳)委員  官房長官にお尋ねをいたします。

 大臣、閣僚の皆さんがこういう外部の法人、団体の役員となることに関しては、何か取り決めなりがあろうかと思いますが、いかがですか。

○塩崎国務大臣  国務大臣、副大臣及び大臣政務官の規範というのがございまして、そこにいろいろ書いてございます。

○小川(淳)委員  どういう内容ですか。

○塩崎国務大臣  今の尾身大臣のケースに即して申し上げれば、まず第一に無報酬であるということ、理事長を兼職する場合ですね。それから、大臣就任に伴って理事長の職務を休止する。さらに、大臣在任中は理事長職の代行者を置かなければならない。そしてもう一つは、団体の運営には一切関与しない旨の取り決めを当該団体との間で結んでいる。こういう条件が必要なわけでありまして、尾身大臣の場合には、この大臣等規範の趣旨を踏まえた対応が既にとられているというふうに考えております。

○小川(淳)委員  そういう状況を確認されたのはいつですか。

○塩崎国務大臣  これは一月の七日に理事長職務代行者が指名されておりますが、大臣になられたのは当然九月二十六日なわけですけれども、実は、このSTSフォーラムというのは、十九カ国に会員を有する世界的な組織であるわけなんですね。その理事会による代行の指名というのを行わなければいけないわけでありますけれども、それは世界から集まってきてもらわなければいけないということで、この一月七日に正式に職務代行者というのが選ばれて、こういう形になって条件を満たした、こういうことであります。

○小川(淳)委員  その間の状況というのは、この規定に違反していた状態というふうに理解してよろしいんでしょうか。

○塩崎国務大臣  今申し上げたような手続を一月の初めにとるということは、既に当初から私たちに通告があったところでございます。

○小川(淳)委員  その当初というのはいつですか。

○塩崎国務大臣  内閣発足直後でございます。

○小川(淳)委員  昨年の十一月に、今官房長官がおっしゃったような趣旨の通知が財務大臣から内閣総理大臣あてに提出をされていると思いますが、それ以前に何かあったんですか。

○塩崎国務大臣  正式なものは今おっしゃったとおりでありますけれども、口頭で聞いておりました。

○小川(淳)委員  官房長官、それは口頭でいいんですか、この取り決めに関しては。

○塩崎国務大臣  先ほど申し上げたように、世界から集まってこなきゃいけないということで、物理的に不可能だということであったものですから、そういう話を聞いておったわけでございます。

○小川(淳)委員  口頭で聞いていればいいということですか、今のお答えは。

○塩崎国務大臣  先ほど申し上げたこの大臣等規範、国務大臣、副大臣、大臣政務官規範には、特に書面で出せということは書いていないわけでありまして、先ほど申し上げたように、このフォーラムの理事会を早く開くといっても、世界から集まってくるのに時間がかかるということであったものですから、そういうふうなことで聞いておったわけであります。

 その後、正式に書面で十一月七日に出てきたというのは、多分このことをおっしゃっているんだろうと思いますけれども、その前に私どもは、そういう形で、なかなかこれは開くことができないので、一月になって正式にやることになっていますということを尾身大臣から私も聞いておりました。

○小川(淳)委員  尾身大臣、いかがですか。これは十一月に、本来九月に、就任早々にやっていればよかったんでしょう、これは。

○尾身国務大臣  このSTSフォーラムというのは、サイエンス・アンド・テクノロジー・イン・ソサエティー・フォーラムと英語で言いまして、科学技術と人類の未来に関するフォーラム、こういうことであります。これも、私が科学技術担当大臣のときに考えて提唱したフォーラムであります。

 そして、それは、科学技術が発展して経済の向上やあるいは生活水準の向上に非常にプラスになった反面、例えば公害問題とかあるいはバイオにおける倫理の問題とか、いろいろなマイナス要因がある。つまり、科学技術の光と影がある。影の部分を適切にコントロールしながら光の部分を伸ばしていく必要がある。そして、これは、科学技術関係のプロフェッショナルな人だけではなしに、政治家とかビジネスとかいろいろな方々が集まって相談をする必要がある、そして同時に、一国や二国で解決できないような問題があるから、世界じゅうの人が集まって相談をする必要があるということで、この会をつくったものであります。ですから、世界じゅうからいろいろな種類の方々が集まって、このSTSフォーラムを開催いたしました。

 それで、昨年の三月にNPO法人になりまして、私が理事長に就任をいたしました。九月二十六日に……(発言する者あり)今説明していますから。

○金子委員長  これは本人の政治生命にかかわる、今、問題ですから。要領よくやってください。(発言する者あり)いや、そういう話として今取り上げているから、説明しているんですから、聞いてください。

 尾身大臣、簡略に願います。

○尾身国務大臣  九月の二十六日に就任して、理事会といっても、半分以上は実は外国人なんです、理事が。

 日本は、経団連の御手洗会長とか、学術会議の当時会長の黒川先生とか、あるいはトヨタの張会長とかが入っておられます。ジェトロの理事長も理事になっております。

 しかし、アメリカの方では、アメリカの学術会議会長のシセローン、それから、ビジネス・ラウンドテーブルの会長の、ファイザーのCEOのマッキンネルさん、ノーベル賞学者のフリードマンさんなどが入っております。イギリスも、ロイヤルソサエティーの会長のマーティン・リースが理事でございます。それから、スウェーデンのカロリンスカ研究所の学長であります……

○金子委員長  尾身大臣、質問のポイントに入ってください。

○尾身国務大臣  いやいや、これはよく説明させてください。この会合の性格を説明しなければ。カロリンスカ研究所のヴァールベリ・ヘンリクソンさんも理事であります。

 そういうわけで、理事会というのは、開くときに、日本で開くわけにいかないんです。一月の初めの連休のときに私がアメリカに参りまして、アメリカのワシントンのアメリカ学術会議の会議室で理事会を開いたわけであります。

 それで、九月に就任をして、規範によりまして、私が理事長代行を決めて、そちらにお願いしなければならないということで、九月から十一月の間にいろいろ相談をいたしまして、前の……(発言する者あり)これね、答弁に対する妨害じゃないですか。私が説明しているんだから……(発言する者あり)今そのときのことを説明しているんだから。

 それで……(発言する者あり)

○金子委員長  財務大臣は簡潔にお答えください。

○尾身国務大臣  そして、十一月の七日までの間に理事長代行となるべき人を事実上内定しなければいけなかったので、いろいろお願いした結果、前の東大の総長で学術会議の会長であった吉川先生に理事長代行をお願いするということで内諾をいただきました。そして、内諾をいただいた段階で、これこれこういうわけで理事長代行をお願いいたしますので、正式の議事は一月の初めにワシントンで理事会を開いてそこで決定いたしますのでしばらく御猶予くださいという届け出を内閣総理大臣あてに出したのが、十一月七日であります。

 そして、一月七日にワシントンで世界各国から理事が集まったときに正式の理事会で今の手続をして、手続が終わった段階で、一月の末に、また、こういうことで正式に理事長代行を吉川先生にお願いをいたしました、こういう届けをしたわけでございまして、手続上何ら瑕疵がないと思っております。

○小川(淳)委員  大臣、語気が強いのはいいんですけれども、九月に御就任されて、違反するわけでしょう。この閣議決定ですか、大臣政務官規範に違反した状態が直ちに起きるわけでしょう、九月に大臣に就任された時点で。

 その時点で直ちに理事長をおやめになるのか、あるいは、そうでないなら書面で内閣総理大臣に、これは許されるのならですよ、無報酬等々の条件で許されるのなら、きちんと報告、通知をするとか、そういう処置を就任早々にきちんとすべきではありませんでしたかとお尋ねしているんです。

○尾身国務大臣  九月二十六日に就任をして、それからいろいろなことがございました。

 そういう中で、これは規範がこういうことであるということもその後いろいろ聞いて、そして検討をして、こういうことにしようということで関係者と相談をして、そして吉川先生にお願いすることが決まって、そしてそのことを、もちろん口頭では先ほど官房長官のお話のとおり申し上げておりましたが、そして手続を正式に文書で出したものでございまして、実態として、二十六日に就任したから二十六日にすぐ紙で出せ、そんなことができるはずがないのは、現実問題としてだれでも御理解いただけると思います。

○小川(淳)委員  いや、それは実態論からいえばそうでしょう。しかし、そういう質問に対して、やはりそうすべきでしたね、そうすべきだったなとおっしゃるべきではありませんか。閣議決定でこういうルールがある以上、これはもう本当に共通しているんですよね。きちんとルールに従って、いや、それはやれればよかった、やるべきでしたねとおっしゃるべきではありませんか。

○塩崎国務大臣  先生のお気持ちはよくわかりますが、まず第一に、先生、大臣になることを予定していた人は余りいない、総理大臣以外はいないわけですね。それで、この大臣規範というのがあるということは、尾身大臣も大臣経験者ですから当然御存じだったわけですし、我々ももちろん直ちにこれをその日のうちに聞いているわけでありますが、この中で、名誉職などで先ほど言ったような条件を満たすようにするためには少し時間がかかるわけです。何しろ、なるということを予定していないわけですから。

 急にこういうことになっても、国内のNPOであるならば比較的、理事会を開いていただくのは簡単かもわかりませんし、代行を立てるのも簡単かもわかりません。しかし、今、尾身大臣から御説明があったように、やはり、世界に理事が散らばっている中で、コンセンサスをいただきながら代行を立てて、そして正式な手続をとるために時間がかかったということで、可及的速やかにこの手続はしなきゃいけないのは先生おっしゃるとおりであります。

 したがって、尾身大臣に、先ほどおっしゃったようなことを考えろということも、感じろというのもよくわかるところでありますが、このケースの場合には、私どもも尾身大臣とも話をしましたけれども、何しろ早く大臣規範に合うようにするために努力をしないといけないということは尾身大臣もわかっていたし、私も官房長官として御指摘を申し上げてきたわけでありまして、それを一月にやっとその条件が整って代行が正式に立てられて、今のような状態になって、大臣規範にものっとった形になった、こういうことだろうと思うんですね。

 ですから、その点、少し時間がかかったことについては御理解を賜れればありがたいなというふうに思うところでございます。

○小川(淳)委員  そうしたら、そうしてください。閣議決定に、速やかに報告するとかあるいは可及的速やかに措置を講じるとか、これは改正すべきじゃありませんか。

○塩崎国務大臣  貴重な御意見としてお聞きしたいと思います。

○小川(淳)委員  今のは、やっていただけるというふうに承りました、官房長官。

 とにかく、本当に……(発言する者あり)それは我々は野党ですよ。我々は野党ですよ、それは。しかし、我々を通して、我々の問いかけ、私たちの問いかけに対する答えを通して国民に答えている。この場をやり過ごせば終わりじゃないんですよ、大臣の皆さん。やはり、そういう誠意とか、そういう信頼感とか安定感というのが決定的に欠けている、この内閣は。私は、偉そうなことを申し上げてなんですけれども、本当に不満ですよ、この間の審議のやりとりを見ていても。

 久間大臣、イラク開戦判断、誤っていた。私も誤っていたと思います。本当にそう思う。あんな何万人も死ぬ必要はない、あんなもので。

 久間大臣、それはそれとして、あの開戦判断が誤っていたとお答えになったのは御自身の信条だと思いますが、本会議場で答弁されたときに、高らかに答弁されましたよね。松本政調会長、一月二十九日ですよ。私の発言は、当時、閣外にあって感じた感想として述べたものであり、総理がお答えしたとおり、政府としては米国による武力行使を支持しており、私も、大臣として、その立場を支持、踏襲しております。大臣、高らかに言うようなことですか、これは。

○久間国務大臣  報道等を見られて言われるんでしょうけれども、私は、開戦が誤っていたという言い方じゃないんですよ。核兵器があるかのように言われたけれども、私はないと思っていたと。だから、それを言っているんであって、イラクに踏み切ったこと自体について、私は、アメリカのことですから、それが正しいとか正しくないとか、そういうような言い方はしていないんですけれども、報道等では、開戦そのものが、あるいはそれについて言ったように聞こえるんですけれども、そうじゃなくて、特に核兵器があるかのように言われておったけれども、私はそうじゃないんじゃないかと思っておった、そういう言い方だったんですよ。

 だから、私は反対していないんです、あれのときも。支持と言わずに、理解するぐらいがまあまああのときの心情じゃないかな、そういう感想を言ったんです。

 そして、この間は、大臣になっている以上はそういう感想も言うなと言われましたけれども、しかも、あれは私の講演で言ったんじゃなくて、質問があって、あのときあなたはどう思っていたのかというようなことを聞かれたので私はそういう感想を言ったので、だから、そこのところを正確に言っていただきたいというふうにマスコミの皆さんにも思うんですけれども。

 私は、だから、今、政府の一員として、政府は従来から言っていますように、挙証責任が結局フセインにあったのに彼はしなかった、そういうことでアメリカは踏み切った、それに対して、総合的に判断して、日本国政府は支持するというようなことを言ったというふうになっておりますから、その前提に立って、今の政府もそれを受けていますから、私は、その政府の一員として、その立場でこれから先もやっていきますということを言っているわけであります。

○小川(淳)委員  内容ならそうお答えになればよかったし、本会議で大臣は、当時の私の感想として述べたと、エクスキューズというんですか何というんですかね、そのことでされようとしたんですから、私は申し上げたいんですけれども、閣僚の皆さん、本当に、当時の判断だとか当時の感想だとかなら何を言ってもいいんですか、これ。官房長官、いかがですか。

○塩崎国務大臣  それは一人一人の政治家の判断だと思います。

○小川(淳)委員  官房長官、何でですか。大先輩だからですか。困ると言わなきゃだめでしょう、奔放な発言をしてもらっちゃ困ると。言わなきゃだめでしょう。

 防衛大臣、どうぞ。

○久間国務大臣  むしろ教えていただきたいんですけれども、先生が、過去こう思っていましたかと言われたときに、私はそれには答えませんという答えをするのか、そのときはそう思っていましたという答弁をされるのか。

 だから、それはやはり、聞かれればそれに答えるのはやむを得ない。ただ、今の立場でどうしますかというときには、政府の一員ですから、今の政府の中で違った行動をしておれば、それは批判されるかもしれませんけれども……(発言する者あり)それはまた別なんですよ。

 よくそういう議論になるんですけれども、閣僚としては、これをやらなきゃならない、例えば米軍再編をやってもらいたいと言われたから、わかりましたということで私は引き受けているわけですから、イラクの開戦のときの話とはまた別なわけでございまして、だから、どちらをとって、自分としては、よし、やりましょうということで決意した以上は、政府の一員として違った行動はとりませんけれども、あの当時どうだったのかと言われますと、それを違うような答弁はしにくいわけでありますから、そこのところはひとつ御理解していただきたい。

○小川(淳)委員  しにくいお気持ちはわかりますよ、それは。しかし、当時の感想とはいえ、今は言えませんという機会がやはり多いと思いますね。

 初日に野田毅委員が、閣僚の皆さんは発言の自由はないんだよ、しっかりやってくれよということを御質問されていましたよね。私、院内のモニターで見ていましたよ。与党の中から大先輩がああいう質疑をする、そういう質疑をさせていること自体、やはり内閣としては本当に失格だと思いますよ、そういう意味では。

 麻生大臣、アメリカのイラク復興措置ですか、対応ですか、それは幼稚なんですか。

○麻生国務大臣  前提条件を幾つかきちんとしておかないと、また誤解を生みますので。私の方は、小川先生、国会での発言ではありません。それはよく御理解いただきたい点だと思います。

 日本防衛協会だったかな、どこかの地方での講演のときに申し上げたんだと思う。京都だったっけな、このところあっちゃこっちゃ行かされまして、ちょっと場所がわからなくなって済みません。そのときに、御質問だったと思うんですが、そのときの議事録を読み返してみたんですが、その前後の文脈というのを、その一部だけ取り出すとああいう話になっちゃうんですが。

 私の申し上げているのは、武力行使というのを短期間の間に成功させたという点に関しては間違いないと思いますが、しかし、その後のイラクの復興とか治安の安定とかいうものを考えるということに関しては、順調にいっているとは言いがたい、極めて困難な状況になっているのではないかということを申し上げて、したがって、こういった問題は、中近東地域の安定というものは、石油の九割を輸入しております日本にとっては極めて重要、したがって、我々は、イラクの治安、経済復興等々に関しては、その責任というものは我々にも影響がかかってきますから、そういった意味では、我々としても一緒に取り組むべきではないかと。

 そして、その点に関しては、平和構築の分野に関しては、カンボジアの、今クメールルージュの裁判、これは裁判官は日本人の野口という人がやっているんですが、クメールルージュの話とかアフガニスタンの武装解除の話とか、こういったようなことに関しては、日本のやってきたこれまでの実績というのがありますので、ぜひこういった状況を踏まえてこれからも取り組んでいきたい、取り組んでいくべきだ、我々としては、そういったことにかけて知見がある、知見というか経験があるということを申し上げて、ぜひ大いに努力すべき話ではないかということを申し上げて、我々の方がうまくやっているんですよという話の一環の中にあの言葉が出てきたというように御理解いただければと思っております。 ちなみに、このことに関して、アメリカ政府から正式に私のところに、よくわかっておると、正式にいわゆる反論が出てきて、とんでもないと言われたようなことはありません。

○小川(淳)委員  いや、それはやはり、後から国会での御答弁とかも拝見しました。おっしゃっていることはそうだと思いますよ。しかし、やはりそういう言葉を使っちゃだめでしたよね、それは。アメリカから文句言われてないとかなんとかじゃなくて、ましてや今微妙な時期なわけでしょう、七月の前に。

 私は、これは本当に、きょうは冬柴大臣、柳澤大臣、菅大臣、本当に申しわけなかったんですが、ちょっと機会を改めさせていただきますが、やはり、こういうのがぽんぽんぽんぽん出てくるというのは、本当に不規則、不安定ですよ。もう何が飛び出してくるかわからぬから、こっちも怖くて聞けないじゃないですか。本当に頼みますよ、お願いしますよ、しっかり。

 これは、さっきの事務所費の話もそうですけれども、もっともっと閣僚の皆さん、国民とか有権者とか、我々を通してですよ、と対話をする、相手に対する心配り、そういう基本的なこと、閣僚とか政治家とかいうよりも、その基本的なことに対して、もっと忠実に忠誠心を持って職務に当たっていただきたいなと本当にすごく思いますよ。

 これは機会をまた改めさせていただきまして、同僚議員につながせていただきます。

 ありがとうございました。

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